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風の想い人  作者: 北見海助
第二章 恐怖の象徴編
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六十一話 『銀世界』

遅くなり申し訳ございません。

戦闘開始から10分が経過した頃、西側戦線ではレストム要の中に入りたい海鮫家の援軍とそれを阻止したい飯田軍との交戦の最前線で戦っていた暗部隊長テツは一回天幕にいる翔と指揮権を交代するために本陣へ戻っていく途中に。時成がやって来た。


「どうしてここに……」


「テツさん今から海鮫家の軍の戦線を下げてください」


「おい、まさか」


その言葉を聞いてテツは嫌な予感がしたためにあらゆる可能性を考えていた。


西側戦線はレストム要塞に向かう軍と共に包囲の薄い、海がある南側に向かって交戦を繰り返していた。そして今の状況はどちらも風の民援軍が戦線を押していた。となるとテツは軍部を崩壊させた飯田正則が来るであろう北側戦線が、もうすでに飯田正則が到着して不味い状状況に陥っていると推測した。今回の作戦の立案者は紗奈香で軍部が崩壊する以外は予想通りだったこともあり昨日の作戦は完璧だった。そして今、沙羅は魔力の回復途中で参戦はさせていない。


テツはそこから考えれる作戦を思いついて、仮面を被っているため他者にはみえないがテツの顔は真っ青になった。


紗奈香の大規模魔法行使。


「ええ。まさかです」


嫌な予感は的中するものだと、テツはよく思っているがどうやらその通りになるのが自分の人生らしっかった。そしてテツはここで頷くしか選択肢が残っていないと思ってテツは頷いた。


「こっちは任せろ」


テツがそう言うと時成は戦場の煙に紛れていく。テツは紗奈香の大魔法で味方を巻き込まないために戦線を下げるしかないと諦め本陣に入って指示するのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


テツに会った時成は戦場の北側へとむかった。圧倒的劣勢な北側はレストム要塞のすぐ近くまで最前線が近ずいていた。


「初めまして飯田正則さん」


軍部を崩壊させた軍の指揮官で風雲連合共和国を裏で牛耳っている飯田正則に、時成は戦場を突っ切って彼に急接近した後挨拶した。それを見た正則は、時成の大胆な行動に舌を巻いた。そして、今自分の目の前にいる時成に嫌な寒気を感じた。それと同時に飯田軍の軍人は飯田正則を守るように時成を包囲した。


黒の殺し屋(ブラックキラー)だと若すぎるな。何者、貴様だ?」


正則がそう言った瞬間、時成の目と髪は緑色に変色する。そして時成は腰に帯びていた天将のお下がりの刀を抜刀する。それと同時に飯田軍の近接に自信がある部下は再度武器を持ち直した。それを見た正則は時成を対応するためにこう決断した。


緑の目(グリーンアイ)を殺した者には副幹部に昇格してやる」


それを聞いて今度は時成の周りにいた軍人は、目の色を変えて入れ替わり立ちかわりに時成を殺そうと試みた。たった一人を追い詰める包囲はこの時点で崩れていた。いいや、時成が自分から進んで囲まれに行った時点で、()()()()()()()()()()()()()と言う表現より、()()()()()()()()()()()()()()と言う表現の方が正しいだろう。こうして時成は自分を殺そうとしている軍人を戦場の真ん中へおびき寄せていった。


その戦場の中心では真新しい仮面を被った女性が立っていた。そして、その女性は急に地面に右膝と右手の手のひらをつけた。彼女はその後親指の指先から小指まで軽く地面を叩いた。その瞬間彼女の手のひらで起動していた水色で円形の魔法陣が地面に投射された。近くにいた飯田軍兵士はそれを見た瞬間身の危険を感じ逃げ始めたが、逃げ始めるが遅かった。仮面を被った彼女は地面に投射された魔法陣を展開する。


「『銀世界(シルバーワールド)』」


小さい声がしたと同時に周りに生えていた木々や草花、人も巻き込んで氷漬けになっていた。

 次回『風の想い人』六十二話は4月22日に投稿する予定です。

 一週間空きますが次回もよろしくお願いします。

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