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風の想い人  作者: 北見海助
第二章 恐怖の象徴編
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五十九話 援軍 1

ここは水増村の西側の村界。ここに海鮫家当主の翔は500人の領主軍を野営させていた。午前7時。ここに暗部の一人が当主の天幕に駆け込んで来る。


「報告します。蓋突村付近で飯田軍とにらみ合いが続いていた軍部が飯田軍の奇襲にあい崩壊しました」


「何ぃ」


陣に座っていた翔が立ち上がる。鉄の鎧を着て黒と金の装飾を施した刀を左腰に携えている。黒髪に無精髭、少し茶色い目は報告してきた暗部の仮面を捉えていた。


「おい本当か時成」


そう言って横にいた暗部隊長『鉄人』のテツが驚いていた。


「太陽さんとたくさんが崩壊した軍部の兵士の安否を確認しています。ですが軍部隊長深中動仁さんは最後まで戦い重傷です。そのおかげで飯田正則の軍は1000人弱まで減り、援軍としてその内500人はレストム要塞に行くようです」


「おつかれさん。時成。すまんが先にレストム要塞に行ってもらいたい」


「わかりました」


その言葉を聞いて時成は二人に礼をしてから天幕を後にした。


「若いなあいつは新人か?」


「若いが違うな。グリーンアイって聞いたことがあるか?翔」


「ああ」


テツはニヤッと笑ってから少し声が高くなって


「あいつが『グリーンアイ』だ」


「えっ本当かテツ」


今度は翔がテツの言葉を聞いて驚いてテツの方へ向いた。そのテツは「本当だ」という意味で頷いた。


「行きますか援軍に」


「ああ」


冷静になった二人は頷き合った。そして領主軍を動かしてレストム要塞に向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


一夜が明けたレストム要塞は昨日の飯田軍の攻撃で防衛面が弱くなっていた。時刻は午前7時55分。見張りをしていた部下の一人が会議室に入ってきた。


「領主様、北側に軍勢が……飯田正則が見えます」


「どういうことだ。あいつら軍部が押さえていたはずではなかったのか。援軍はまだかー」


亮二は声を上げる。回りの人達の顔色は真っ青になっていた。今、包囲している軍と合わせて飯田軍は2600人を越えていた。


そして飯田軍から鬨の声が上がった。

次回『風の想い人』は4月1日に投稿する予定です。

よろしくお願いします。

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