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風の想い人  作者: 北見海助
第一章 小競合い編
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三十九話 会議の顛末

あれから数十分。その後も会議は続けられ、主な話し合いはこの話で最後だった。


「今年は例年よりも雪解けが遅く、農作物が不作なんだ。上野さん、少し貿易の量を多くお願いしたいのですが」


とゲンゾウは話す。アイスジーナ王国は風魔連合共和国から農作物を買い、毛布などの衣類を売る貿易をしている。


理由は王国の北東側にある領土で畑作や酪農が行われているのだが、今年は雪解けが遅く、イモ類や牧草がこの時期になっても思うように成長していなかったからだ。


「了解しました。来月から対応出来るように準備をします」


と言って対応する虹目。


このように前半とは違い、穏やかな会議はこの話で終わりを迎えた。


「お疲れ様でした。今年の上半期の会議は終了です」


と言う虹目の言葉で会議がお開きになった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ふぅー終わったか」


近くの一軒家で盗聴していた太陽が声を上げる。


「よしだったらこんな場所はおさらばだ」


と天将は立ち上がり自分の左手を太陽へ伸ばした。


「この家は4月までお前達が住んでいたんじゃねぇか」


太陽は天将の手を握り体を起こした。そして天将の目を見て真剣に確認をとる。


「今回の会議で決まった案件を纏めたか」


「大丈夫。確認してくれ」


天将はニヤッと笑って懐からメモ帳を取り出す。そして太陽に渡した。


「ありがと」


太陽はそのメモ帳を読みは始めた。


書かれていたことはこうだった。


グリーンアイは黒の殺し屋(ブラックキラー)の次に入る要注意人物だ。各国警戒しろ。


水は氷から武器を氷は水から魚介類を


風から氷へ農作物を


と。


それを見た太陽は頷いてから


「まぁ今回はこんなものだろ。大半は時成の話をしていたしな」


「だな」


天将は太陽を見てからこの家の扉を閉めて出ていった。そして太陽はその後に続いて出ていった。


w182年6月5日。この日。グリーンアイと言う名前の人物は、各国の上層部にそして軍人に伝わりその名前は世間に轟いた。

次回『風の想い人』四十話は11月3日に投稿する予定です。

よろしくお願いします。


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