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風の想い人  作者: 北見海助
第一章 小競合い編
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二十九話 帝国サワバ・マジック

風の民より70キロ。標高3000メートル以上の山脈を越えた先。帝国サワバ・マジックの帝都スラッグ。


帝都スラッグは、高さ15メートルの丸い防壁に囲まれて、道は十字路で真っ直ぐに整えられ、家々は二階建ての石造りの建物が建ち並ぶ。その他の帝国サワバ・マジックの要塞都市も同じ造りをしている。


帝国は皇帝陛下とその部下の独裁政権である。市民は戦争の武器を造り重税が課せられている。


だったら何故、市民は革命のために動かないのか。それは市民の男性は徴兵を課せられて、軍部の上層部は徴兵に実力を見せつける。そして勝負してもダメだと諦めさせていたからだった。


その帝都の建物の中で一際目立っている建物がある。皇帝陛下が住んでいる居城であり議事堂でもあった。


皇帝の名前はトールト・サワバ。父のスーニ・サワバから皇帝の椅子を譲り承けてから五年目。黒い目に白い肌。長い前髪を左右に7対3で分けている。


「皇帝陛下、報告します。本格的に風の民が動き始めました」


「それは事実か、マリ」


私室で外を眺めていトールトは、部屋へ入って来た女性の事をマリと呼んだ。


トールトの私室は、ベットの奥に窓があり帝都がよく見渡せるようになっていた。


「風っか。やっぱりあの土地が欲しいな」


「何故そこまで狙うのですか。帝国に比べればあんな土地など、ちっぽけですよね」


「分かってないなーマリは、良いか特別に教えてやる。あの場所は北に山脈南と東には平原が続き、その先は広大な海だ。アクアストームとは違った意味で攻めにくい」


一息ついたトールトは、再び話始めた。


「平原だから良質な作物が採れる。水運を利用する事も出来る。あの土地は四国の国なら欲しいはずだ」


「なるほど」


手を握り締めて顎の上にのせてマリは納得した。




次回『風の想い人』三十話は、8月27日に、投稿する予定です。

よろしくお願いします。

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