二百十五話 王都反乱 1
想定していたよりも長くなりそうなので章を分けることにしました。
本日から、六章 アイスジーナ王国編です。
よろしくお願いします。
事件が起こったのは都市国家アクアストームの反乱の2日前。
妖魔共和国との国境があるメナト公爵家はレショット・ジーナが視察を行ったのがどうやらロロック公爵領ではなくその先の都市国家アクアストームだと情報を握ったのが始まりだした。予め準備していた通りメナト公爵家は領軍5000人および帝国軍2万を率いて王都を領有していたゴトウ公爵家に押し掛けた。
「これはこれは物騒な集団を連れていますな」
事前に情報が入っていたために動いていた現公爵のジズニ・ゴトウは王都に入りそうになった大軍を門で止めた。
「俺はいつでもここを襲えるのだ」
大軍に囲まれた中メナト公爵は剣を抜刀してそう答えた。
「裏切者のレショット・ジーナはここにはいない。どいてもらおう。王位正統後継者はロトナン殿下だ」
メナト公爵家に2万5000人もの動員できる人がいるとは思わなかったが、これは既に背水の陣だな
そう思うジズニ・ゴトウ公爵は手を上げた。
「引き下がるつもりはないのか」
「ああ。もちろん。この戦いはロトナン殿下が王になるまでだ」
そう言うと前列にいた魔法使い部隊4000人が魔法陣の展開を始めた。それよりも早く王都側からの魔法が飛んできた。
それに合わせて一部結界が張られたがすぐに壊れた。
それは次の攻撃に向けた結界だった。
「魔法部隊放てー」
メナト公爵がそう声を出すと魔法陣が展開され攻撃が始まった。
ここでアイスジーナ王国の王都でありゴトウ公爵領の紹介する。円形の壁に魔法結界を付与されたものが8メートルの高さにあり中は五角形の内壁と5メートルの空堀が走ってある。各領土の領界の延長線上に新しい城壁を追加されてあり行き来が可能となっている。
外壁と内壁の間で畑や民が暮らしてあり、内側は軍関係者や商業施設、工業施設が入っている。有事の場合は中に逃げ込むように訓練されていた。
因みに計算上の話だけなら4か月は籠城できる計算であり、包囲から陥落するには15万の兵力がいると言われている。因みに都市国家アクアストームは完全に外敵から攻められた場合は陥落しないと言われていた。
それはかつてのアイスジーナ王国分断戦争を思い出すことは簡単にできた。




