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風の想い人  作者: 北見海助
第一章 小競合い編
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二十五話 握った情報

お久し振りです。お待たせしました。7月26日に投稿する予定だった話です。

「俺は酷い怪我をして中央支部に帰った。一度は死を覚悟したが影さんに助けてもらって、今こうして生きていられている」


話が終わった天将はフウッと息をはいた。そして一番重要な話をする。


「フローダウン計画(プラント)。紗奈香ちゃんならこの計画の意味が何となく分かるんじゃないかな」


今まで3月に起こった事件を聞いていて急に質問された紗奈香は、いつもより目を大きく開けた。そして少し考えた。


フローの意味って何だろ。普通ならこの言葉は使わないはず。だって魔法使いしかフローって使わないはず。


ポンと手をたたく紗奈香は、少し笑った。


フロー。あっなるほどそれで私か


質問の意味と何故自分に聞かれたか全て分かった紗奈香は少し嬉しくなった。


「フローダウンの魔法的意味は下降風圧って言うのだけど、この場合は、風を落とす。つまり風の民を滅ぼすと言うことですよね」


そこまで言った紗奈香を天将は良くできましたと言わんばかりの笑顔になった。


「正解。だから弥生や黒の殺し屋(おれたち)が狙われる。だから真も紗奈香ちゃんもこれから飯田から狙われると思う」


天将の忠告に二人は、


「はい」


と大きな声で返事をした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


場所は変わって風魔連合共和国の首都、魔京(まきょう)の飯田の拠点。


「どうだった、虹」


飯田正則は時成との戦闘を終始、観戦していた虹目に感想を聞いた。


「はっきり言うと全員が生きて戻って帰れたことが奇跡だ」


今回の事件を虹目以外の部下から報告を聞いていた正則は想定外の返事が帰ってきたことに目を大きく見開いて驚いた。


「き……奇跡って理由は」


「あの場所には冷眼(れいがん)辻斬り(つじぎり)浮雲(うきぐも)属性剣士(ぞくせいけんし)が無傷で見ていた」


「なるほどそれで奇跡って言うことか」


正則はただ頷くことしか出来なかった。


「それより左出田と羽村の怪我は大丈夫か」


心配する虹目。それもそのはず左出田は暴走した時成に何ヵ所か斬られていて、羽村は真の斬撃を直撃していた。


「命に別状はないが治るまでには少し時間がかかりそうだ。それに今年の四国連合会議は、内でするんだ。後1ヶ月もない」


「そうでしたね。それに風の件も作戦を変えないといけないのかもしれませんね」


虹目は口角を少し上げて少し目を細めた。


「その状態だったのに俺達を攻めなかった。寧ろ見逃して欲しそうだった。その行動が俺は引っ掛かった。次は狂朗にでもお願いしようかな」


「ああそうだな。だがそれよりも四国連合会議だ。その為に必要な手配は虹に任せる」


「はい」


頭を下げる虹目は今年は荒れそうな雰囲気が漂っているとかってに思っていた。



次回、『風の思い人』二十六話は、8月10日に投稿する予定です。


活動報告を更新しました。


これからもよろしくお願いします。

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