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風の想い人  作者: 北見海助
五章 動乱編
218/255

百九十二話 『氷結の姫』VS『水の都の番人』

沙羅の魔法の影響で地面から氷の薔薇が生えてくる。長さは30センチぐらい色は水色。警戒していた人たちは攻撃魔法が飛んでこず安心した。


「奥義と言ったがたいしたことはないな」


だが違和感を感じる十川は魔法陣を展開する。とても小規模で簡略化したものだが魔法陣の展開スピードと規模が小さくなった。


「これは……」


氷結の薔薇の効果は魔力の吸収。吸収した魔力で花が成長する。それが沙羅の魔力に変わる。


「氷銃」


沙羅は魔法陣を展開する。両手には氷でできた銃を持つ。そして銃口を十川に向けた。


「何でそんなに魔法陣が展開できるんだよ」


遅くなった起動展開スピードにイライラしながら炎系統の魔法を撃つが沙羅には当たらない。そしてその攻撃魔法も氷の薔薇に当たり花が溶ける。だがその後に同じところから再び生えてくる。


「どうなってるんだ」


魔法の突破口が見えない。それに目の前からは氷銃から先が尖りに尖っている氷の塊を避けると言う行動もしなければいけない。既に二人はやられてしまっていた。


これが追撃しきれない理由か


影の執行人が都市国家アクアストームで暴れて逃げても掴まらない理由が彼女にあるのだと確信する。そしていつも捕まえきれずに帰って来ていた人たちに文句を言っていた自分が恥ずかしくなってくる。


何をやっても突破口が無い。絶望的状況と言うのはこういうことか


素直に現状分析をする十川だがやられることばっかりは面白くないと反撃をする。沙羅はここまでしてでも十川を攻めきれなかった。だが奥の手は隠すことの方が良い。


「番人と呼ばれる理由が分かった気がする」


必要最低限しか攻撃が通らないそれが彼の強さだっただが沙羅の攻撃チャンスがやってくる。正吾の隙はほとんどなかったが、攻撃を避ける過程で彼が氷の薔薇に足元が取られてしまったすかさず魔法陣を展開せずよく心臓を狙って魔法を銃から撃った。それに驚いたのは十川だった。今まで銃で魔法を撃っていたがそれは魔法陣展開ありだと思っていた。それが急に無発動で撃ってくる。完全に虚を突かれた。


避け切れない


そのままズドンと十川正吾の胸に氷の魔法が突き刺さる。だが撃った本人も背後から剣で刺されていた。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

次回『風の想い人』百九十二話は5月25日(木曜日)に更新する予定です。

次回もよろしくお願いします。

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