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風の想い人  作者: 北見海助
四章 革新編
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百六十話 水の都の防衛会議

ここは都市国家アクアストームの市庁舎。場所は島の中心にある3階建ての建物。


その場所に通っているのは水野薫。現在の都市国家アクアストームの市長だ。そんな薫は現在とても忙しかった。


「この後玲様と食事。10時からは防衛会議。11時からは定例各課合同会議、14時からは帝国の使者と会談。17時からは選挙に向けた最終の調整が入っています」


秘書からの今日の予定を聞いた薫は頷いた。


「了解したわ。手配の程よろしくお願い」


「はっ」


それを聞いて秘書は下がり薫は三階に向かった。何気ない話をしながら玲との食事が終わると薫は防衛会議に参加することになった。


防衛会議。飯田と風の民の一件から、分離した妖魔共和国は現在南北の主張が分かれ一触即発状態だった。大陸領土も領土を接しているからこそそこの守りをどうするのか議論する必要があった。因みに大陸領土は西の川を国境にアイスジーナ王国とも接している。


今更だが都市国家アクアストームの政治形態は市長、薫が一番上にその市長の下には副市長、『水の都の番人』十川正吾。『10人の議会』と経済課、防衛課、教育課、連合組合課、外交課、法令課、の6課ある。詳しいことはそれが出てきたときにする。


「改めて国境は妖魔共和国の首都魔京と接しています。不安定な情勢の中、ここの守りをどうするのかを話し合いたい」


そう言うのは外交課の課長、那西 万刃(なにし ばんじん)50歳を超える男は白髪の一本もない髪を後ろで束ね、しわが多くあるが蓄えた髭と鋭い目は歴戦の武将にも思えるほどの威圧感があった。外交課はその名前の通り外交を専門とする人達であり各国とのパイプを持っている。その課長は各課で一番位が高い役職である。


今回会議に参加しているのは外交課と防衛課と経済課であるがどの課も他の二つの課は課長を出していなかった。それに防衛に関しては最終決定権は市長にある。防衛課は軍を持ちどちらかと言えば防衛や警備をする軍人が多くいる組織である。


また経済課は都市国家アクアストームの経済関係を全て引き受けている組織である。この会議は選抜された人達で構成されている。


「国境に軍をおきましょう」


「立地は戦闘しても悪くないと思いますので要塞を立てましょう」


「それを維持をするにも金が要る」


各課の選抜された人達は様々な案とそれに伴う議論をする。一応国境審査もしているし、防壁は建ててはいるがそれを防衛するにはかなりの人がいることは建てた当初から分かっていたことだった。それに防壁も2メートルあるなし位の高さしか出ていない。


要塞を作る案も出たがそれには時間が掛かりすぎるがどうだろうと言う見方をする人も居たり立場によってやはり違っていた。


結論を言えば様々な案が出てきたがどれが現実的なのかを各課に持って帰って話合いそれを再び議題に出すことで合意した。


それから薫は定例各課合同会議に出席するため会議室を出た。その各課合同会議は2週間に1回あり各課の報告や進捗状況などを課長と話合う。そして薫は帝国との使者と会談するのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

次回『風の想い人』百六十一話は12月22日に更新する予定です。

次回もよろしくお願いします。

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