表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風の想い人  作者: 北見海助
三章 風雲児編
163/255

百五十三話 褒章と転封

平和条約締結後次の日、先だって時成は本部の1階会議室で論功行賞をしていた。前に立つのは『六代目』時成。席順も六代目継承時と同じだった。


「第1位暗部隊長テツ。主な戦歴は右原川軍団の壊滅ですね。余り表部隊に出したくないので暗部の功績はあなたに与えときましょう。数々の情報を入手しそれをもとに多くの人員を割き、時には力で壊滅させる。暗部には必要な時、当主発行の正当な理由の場合にのみ捜査権と逮捕権を与えます。不正を取り締まってください」


「ありがとうございます」


テツは時成の前に行き頭を下げた。


「第2位水笠亮二」


そう言って呼ばれる亮二の目には涙が溜まっていた。


「レストム要塞及びその周辺の防衛戦での活躍に防衛水笠亮二貴方には妖心村及びその付近妖魔共和国までの領地を与える。これからもよろしく頼む」


亮二は頭を無言で下げた。


「第3位紗奈香。レストム要塞防衛戦及びそれ以降の防衛戦及び攻城の作戦により味方を多くの勝利を導いた。よって『宰相』の地位を与え幹部会議の参加も許可する」


その時成の発言にざわつく人々。四代目時代はあった宰相と言う役職を五代目は宰相と言う席をあえて空席にしていた。それをまた時成は復活させた。


そのような中、紗奈香は仮面を被り真っ直ぐの道を歩いていく。長い赤みがかった髪の毛には日光の入り方でその色が際立っていた。


「私が宰相で良いの?」


「うるさい奴は騒がせとけ。その地位を任せられる実力があることは知っている人は知っているからな」


時成は笑ってそう答えた。紗奈香は振り向いて仮面を外して一同に頭を下げた。後は条約で貰った領土の領主を功績に見合うように与えるだけだった。亮二以外で一番最初に選ばれたのは翔だった。


「海鮫翔。貴方にはこれからもいろいろとお願いすると思う。これからもよろしく頼む。後江村及びその付近の領土を与える」


「はっ」


翔はそう言うと頭を下げて右の胸に右こぶしを当てた。


「雨墨家は蓋付き村を与える。光明、焦らなくじっくりといきましょう」


光明は目を瞑って首を垂れた。


「中橋家は見ノ木村及び旧森野家が治めていた一帯を与えます。平和条約を結んだとはいえ何かとちょっかいはかけてくるかもしれない。民のために行動することを期待しています」


「六代目様の心のままに」


漸三郎は時成の目を見てからお辞儀をするがどう見ても心の中では穏やかではないだろうなと勝手に察する時成は今度も何も言わなかった動仁の名前を呼び前に来た。


「動仁は多那箕田一帯を治めてもらいます。助け合いながらいきましょう」


「約束は果たします」


そういう動仁の他にも炎弧も首を縦に振った。それは論功行賞が終わる合図だった。


「「「「「全ては風のため六代目の為に」」」」」


これで領地持ちの幹部に領地が振り分けられた。中橋家は領地経営が知識豊富な中橋漸三郎がいるが深中家は領地運営は素人も同然であり海鮫家は当主が他と比べて経験が少なく幼い。風の民で一番恵まれている領地の海鮫翔だが後江村はかつて圧政だったため改革は必須である。水笠家と中橋家は連合を組んでたとはいえ他国の領土だけに運営を慎重になる。


全てを見越した時成の頭脳は確かな褒賞と転封を打ち出して内政改革を時間をかけて動きたいためにこのように領地持ち幹部を褒章として配置した。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

三章は本日で終了します。本編更新は次回『風の想い人』百五十四話は11月3日木曜日から更新を再開する予定です。また章間の11話は10月13日木曜日に更新します。活動報告を更新しました。中身は今後の更新予定の詳しい内容です。

次回もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ