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風の想い人  作者: 北見海助
三章 風雲児編
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百三十七話 裏方の苦悩

乱戦の中、時成は紗奈香の指示でとある男に指示を出していた。それは後方かく乱。出来る出来ないの問題ではなくやれと言った指示。しかもタイミングを考えろと言う無謀な指示だった。


「若も酷すぎる指示だと思わないのか?多分紗奈香さんの指示だよね」


犠牲者である追目良正と霧隠ライカ。副隊長の弟子である二人は同時に才能を見いだされ暗部に所属する。年は時成の一つ下だ。


「直属の部下が欲しくなるくらいに久しぶりに無茶な指示だよね」


そんな会話は姿を隠し、即席要塞の壁に良正の能力をかけている。


「さあ二人の侵攻が始まった行こうか」


要塞の中で大きな声が聞こえ始め二人は仲に侵入して暴れだす。要塞内の指揮を執っていたのは動仁でその隣には龍我炎弧がいた。動仁も炎弧も動きやすい服装にしっかりと胸や足には鎖帷子を着ている。腰に帯びている剣は代々軍部隊長が引き継いでいる装飾が全くない銀色の両刃ある剣であり、炎弧は鞘が赤く染まっている刀を腰に帯びていた。


「魔法使いは遠距離魔法に備えろ、背後の敵は数で押せ。グリーンアイと斬撃使いは俺と若が見る」


そう言って少しずつ二人の前から人が減っていき二人の前には龍我炎弧が現れて時成と真の間に炎が吹きで始める。それに気が付いて二人は左右に分かれて飛んだ


「分断された」


舌打ちをしながらそういう真には軍部隊長深中動仁が現れる。


「もう気が付いてるんではないのか?」


そう言う動仁は自分の剣に炎を纏って抜刀して剣先を地面に向けて堂々と立つその風格はまさに『魔剣将軍』と呼ばれるにふさわしかった。


「魔法も剣も両方一流で指揮力も実績もある。勿論俺も()()()()()()()


自分の武器は格上に通用するのか。真は黒い仮面付けなおして抜刀する。その瞬間、魔法が真の目の前まで急接近する。それをとっさの判断で真は斬撃を上にあげて、炎をかき消した。それを見た動仁は予め起動していた魔法陣を展開する。それを見て真は斬撃を合わせる。お互いの間合いの中間で炎が爆発する。その爆発を見て真は一気に間合いを詰めて刀を振っていくが動仁は振る軌道に剣を合わせてぶつかった。


「俺はこの勝負で主導権を持っていない」


「は?」


真は慌てて動仁の剣を弾くと間合いを空けて体制を立て直した。今度は動仁が間合いを詰めた。


「俺にも俺のプライドがあるんだよ」


そう言うと付与していた炎の出力を上げた。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

次回『風の想い人』百三十八話は8月15日に更新する予定です。

次回もよろしくお願いします。

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