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風の想い人  作者: 北見海助
章間 七美の軌跡 幼少期~青年期
107/255

章間1話 お転婆神童お嬢様の側近探し

章間が始まりました。本日の登場人物紹介ですが更新することが出来なくなりました。詳しくは活動報告を読んでいただけると幸いです。本当に申し訳ございませんでした。


話数が思っていたよりも多くなってしまったため、1月15日はお休みさせていただきます。本日から5日間連続更新になりますよろしくお願いします。

w135年4月21日。


「おぎゃー--」


寒さが緩和して徐々に暖かくなってきたこの日、後の『風の黄金時代』を作り上げた七美と名付けられた幼子はこの日、両親に愛されながら産声を上げた。


3年後。七美には年下の妹が生まれたがその年の流行り病により母は他界してしまった。


それから2年後。5歳の七美はもうすでに才能の片鱗を見せはじめていた。七美は外で良く遊び妹は中でおとなしく本をよく読んでいた。これらから七美はお転婆と言われ、透の四代目就任時に権力争いの負けた派閥からは傀儡にしたいという思惑があったため権力者は七美に近づきづらくなっていた。


そんな七美は最近よく孤児院に遊びに来ていた。その日はそこに宰相である長澤(くれ)を連れて遊びに来ていた。


長澤呉は四代目の透の幼馴染であり側近をして透が四代目就任時に彼を初の宰相に起用する。謀略智謀でありながら武人としても才能を見せた。特に剣技はすさまじく彼の剣技を見た人々からは二つの意味を込めて『双剣使い』と呼んだ。背も190センチと高く顎に蓄えた無精ひげにかなりの強面タイプだが実際は子煩悩な一面もあり、娘の千愛音(ちあね)と共に遊ぶ七美を見守ったりしていた。


「君達がテツともかなだね。私は長澤呉」


ニコッと優しい笑顔をする長澤だったが、容姿が怖くまだ8歳と幼い二人はびくびく怯えながら挨拶した。


「「こ……こんにちは」」


「私の側近に二人になって欲しいの。いいでしょおじさん」


七美は単刀直入に自分が思っていることを口にして長澤を困惑させる姿を見て怯えていたもかなとテツは笑い始めた。そんなことを気にしない長澤はそれで良いのかと必死に七美に聞いた。


「ちょっとお待ちください七美お嬢様彼らでいいのですか?他にも候補生はたくさんいるんですよ」


「構わない。私はこの子の能力と才能に見惚れたの。良い子の領主の子供じゃなくて、私は優秀な二人と一緒に未来に向かって歩きたい」


「武官や文官からは文句が出ますし、特に領主はそれが大きいので……」


「私のわがままならいいでしょ。それが出来ないほどお父様はやさしくないの?それと、ここの孤児院に支援をしてあげてちょうだい」


プクっと頬を膨らまし、睨み付ける七美にそれ以上の文句を言うことが出来なくなった長澤は後者の願いの意見を述べ始めた。


「いや、お嬢様それは帰って親方様の意見を聞かないと……」


「お父様ならこれぐらい出来ると思うわよ。ダメなら大きくなったら私がするから」


その言葉を聞いた長澤はこれ以上何も言うことはないと無言で頭を下げて了承した。


「わかりました。お嬢様、今の話しは親方様には私から打診します」


その言葉を聞いた七美は二人の手を取って無邪気に喜び、二人はどうすれば良いのかを戸惑いながらそれでも喜こんだ。


この孤児院からは七美に忠誠を誓う暗部が次と次と排出されることとなり、その代表的な人物として後に『鉄人』と呼ばれて怖れられたテツと暗部組織を裏から支え続けるもかなとの出会いだった。

ここまでお読みいただきありがとうございました。


次回『風の想い人』章間2話は2月11日に更新する予定です。


本編の再開、百七話は2月23日に更新する予定です。


次回もよろしくお願いします。

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