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レノバ様こちら……彼からのプレゼントです。クラウド「ピギュ」

「それで、普通にクレープ食べて妖精の剣を買っただけなんだが、まだ次何かあるのか?」


「もちろんです。次は服屋です。その女性はきっと服とか小物とかきっと買いに行ったと思います」


「どうして? 話によるとそこそこいいところのお嬢様って話だぞ」

 王様の隠し子っていうくらいだからな。きっと豪華な生活をしていたに違いない。


「お嬢様? アルス様ちょっと考えてみてください。どんな偉い人の子供かわかりませんが、18歳で戦闘能力が高い女の子がそんなオシャレな服なんて着ているわけないじゃないですか。きっと可愛くないゴツゴツした武骨な装備にきまってます」


「そうなのか? なんかやけに具体的だな」


「もっもちろんです。乙女代表ですから」


「あぁわかった。服屋としてはどこが怪しいんだ?」


「それは、もちろんあそこです」

 レノバが指をさしたのは、数年前から王都の若い女性を中心に人気になっているブランドだった。


「さっアルス様聞き込みに行きますよ」

 レノバを俺の腕をひっぱりながらお店の中にはいっていく。

 どう見ても若い女性しかいないのに俺とレノバで入るなんて間違いなく浮くと思うんだが。


 お店の中に入るとお店のお姉さんが優しい笑顔で出迎えてくれた。

「レノバ様いらっしゃいませ。今日はどのようなものをお探しでしょうか?」

「今日は……こういった女性を探しているんですが」

 ここではレノバが説明をしてくれたが、ここでもそのような女性を見た覚えはないということだった。


 やはりその情報だけでは探すのが難しいかも知れない。

 レノバは普通に女性店員と楽しく話はじめ服を選んで試着室へとはいっていく。


「アルス様、この服とかどうでしょうか?」

 レノバは可愛い花の刺しゅうがされた白いワンピースをきて俺の前まできてクルリと回る。


「服はすごく可愛いと思うぞ」

「服はってどういうことですか? もうひどいです。そんなこと言ってると女の子にモテませんよ」


「その服気に入ったのか?」

「そうですね。でもなかなか冒険者やっていると着ていく機会も少ないんですよね。アルス様がデートしてくれるなら買ってもいいんですけど。もう……うーん。悩みどころですが今日は諦めます」


 レノバはかなり悩みながら何度もクルクルと回って着心地や服を楽しんでいたが諦めて試着室に戻っていく。

 

 俺は店員さんを呼んでちょっと話をする。

「……なるほど……わかりました。レノバ様は幸せ者ですね」

「いえ、ただの友人ですので。これでお願いします」

「ふふふ……それでは準備してまいりますね」


 店員さんがお店の奥へ消えるとほぼ同時にレノバが試着室からでてきた。

「この服可愛いんですけどね」

「まぁ可愛いとは思うよ」

「アルス様もそう思いますか? やっぱりいいですよね」

 レノバは試着室からでてきても悩んでいる。


「レノバ様、そちらの服お預かりします」

「あっはい。ありがとうございます」

 レノバは名残惜しそうに手放す。

 店員さんが俺の方を見てウインクしてくる。いいよ。そういうの。


「ちょっとアルス様、ここにこんな可愛い子がいるのにさっそく店員さんに浮気ですか? 本当……」

 

 話が不穏な感じになりそうなので遮り話題をかえる。


「それでこの後は?」

「あとは……満足しました」

「満足ってレノバやっぱり」

「せっかくだからデートみたいなことしてみたかったんですよ」

「はぁ、まあ仕方がないか。俺一人で探しても結局見つからなかっただろうし」

 あの情報で見つけろっていう方が難しい。

 せめてもう少し情報が欲しい。 


「その女の子を逃がしてあげるってことはできないんですか?」

「逃がすか。理由があるなら逃がしてやらないことはないと思うけど……問題から逃げても結局解決にはならないからね。その子が逃げた結果、戦争に巻き込まれるのが他の国になるだけの可能性はあるからね。それに今まで一人で逃げてきた子でも仲間ができれば戦うこともできるかも知れないし」


「アルス様……実は……」


「レノバ様お話中失礼します。こちらどうぞ」

 店員さんが可愛い袋を片手にやってきた。


「えっ? これは?」

「レノバ俺は先に外でてるぞ」


「彼からのプレゼントです」

「えっ⁉ 嘘⁉ アルス様からの」


 レノバにはなんだかんだ世話になっているからな。

 そのあと、満面の笑みでおっさんが飛びついてきたがクラウドの魔力障壁で弾かれたのは言うまでもない。

 クラウドよくやった。


 初作品により告知が遅くなってしまいましたが書き下ろしSSペーパー『マリアの記憶』の特典がありました。

【特典配布店舗様】


■書泉ブックタワー様

■書泉グランデ様

■メロンブックス様

■ブックファースト新宿店様

■わんだ~らんど なんば店様

■ゲーマーズ様


 特典用のSSを4作品書いて、その中から担当さんが選んでくれたのが『マリアの記憶』になります。個人的にもかなり好きな作品です。

 まだ特典が残っているかわかりませんが気になる方がぜひお問い合わせして頂ければと思います。


 本日も最後まで読んで頂きありがとうございます。

 あなたのおかげで今日も無事に更新できました。

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小説書籍化しています。 ぜひ手に取ってもらえればと思います。 テイマー養成学校 最弱だった俺の従魔が最強の相棒だった件
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