貴女は変わるわよ!
よろしくお願い申し上げます。
第六話 貴女は変わるわよ!
広間にもどると奥の壁に朱色の鳥居が描かれその下にガラスの扉が付いていで中のエントランスがLED照明に照らされていた、エントランスの奥にも扉があり、其処から、界理の社に繋がっている、広間にでた天使達が珍しそうにガラス越しになかを覗いている、界理が扉の前立つと、音も無く扉は左右に開く、そして中のに入って行く最後に天使長と力子が
「条約により、この扉の向こうは日出ずる国の社になります、許可が無い物には扉が開きませんので、ご注意下さい。では天使長様」
力子は天使長を先に扉を潜らせ最後に入って行くと、静かに扉が閉まった。
エントランスの奥の扉の前来ると式神達は、隣の小さなドアから各自中に入って行った、
「奥の扉は神、又は其れに準じる者しか通る事許されません、ですから式神達は彼方の勝手口より、出入りするのです、天使長様此方でお履物をお脱ぎください、日出ずる国の社は土足厳禁なのです、」
「はい、では直ちに」
天使長はいそいそと編上げの皮のサンダルの様な靴を脱ぎ、音も無く隣に現れた式神に靴を渡す、とびらの中は、広い廊下が続いていた、界理が振り返り語る
「天使長どの、今より暫くそなたは私の補佐官です、仮にでも補佐官であるうちはスルハと呼ばせて頂く、よろしいか?」
「勿論で御座います界理様」
「では、スルハ今宵はそなたの歓迎会だ、
私、自慢の料理を用意するので、楽しみにしていておくれ、因みに肉は食べられるか?」
「はい、お肉は好きです!」
「かっ界理様!私もお肉は大好物です!」
「知っています、では今日は鉄板焼肉にしましょう因みにスルハの為にA5ですから!それではスルハの事、お願いしますよ、今宵私の居間に集合です!私は執務室に行きます、スルハ又後ほど。」
と言って界理は廊下を歩いていった。
「力子様界理様はとても気さくでお優しい方なのですね、A5とは何の事なのですか?」
「其れは今宵のお楽しみです、スルハ様も界理様に惚れてはダメですよ!ライバルがまた増えてしまいます!さぁスルハ様、これより異世界の天使様アルアルを全てこなして貰いますよ!」
力子はスルハの手を引き満面の笑顔で、
「スルハ様、まずは湯浴みをして頂きます、その前にお手洗いもお済ませ下さい、此方です、」
「此処がお手洗い?何処で達するのでしよう?」疑問に思っていると、扉の外より
「奥までお進み下さい、すると便座が勝手に開きます、その後腰掛け用を済ませますと、自動で洗ってくれます、その後乾燥させますので、此れはお約束なのです、」
扉の向こうからゴソゴソと、暫くして
「ひっうっ!」
声が聞こえ後から赤い顔をしたスルハが扉の向こうから出てくるのであった。
「さあ、湯浴みに行きますよ、」
力子はまだ赤い顔をしたスルハを引っ張って脱衣所を目指す、
「私も一緒に入るから、さぁさぁ脱いで脱いで!」
さらに顔を赤くしたスルハが、大丈夫です自分で出来ますからと、服を押さえ抵抗する、
力子はパッパッとふくを脱ぎ捨て下着姿になる、スルハはその下着姿に興味しんしんにその服はどういう物か聞いてくる、
「えっ、もしかしてスルハ様その服の中は裸族なのですか?」
力子は聞き返す、するとスルハは
「はい、何も付けておりませんが、」
「そうなのですか、スルハ様、この下着と言う物は付けていますと、身体のラインを
美しく魅せるのです、後下着を付けて無いと女性は段々身体のラインが崩れますよ!」
「そっ、其れは本当で御座いますか?力子様!」
物凄い食い付きである、力子は
自身の身体のブラをスルハに直接触らせながら、説明する、後二人で風呂の中に入って使い方を説明しながらまず身体を洗って行く、
「このボディソープなる物とても良い香りがして、この滑らかな泡もとても気持ちが良いです、」
力子に洗い方を教えて貰い二人並んでシャンプーに移る、
「スルハ様、目を閉じて下さいシャワーでシャンプーした髪を流しますよ、」
スルハは言われたとうりギュっと目を閉じている、そんなスルハを力子は可愛いと思いながら泡を流しその後トリートメントを施し、やっと湯船に浸かる、
「「フゥ〜」」
二人同時に声が出てお互い笑会う、
「湯浴みとはとても気持ちが良い物ですね、身体から、とても良い香りがいたします、其れにお肌がツヤツヤになった気がします、」
「我々日出ずる国の者は一日一回は湯浴みをしないと死んでしまうのです!」
「本当ですか?」
「冗談ですよ、スルハ様其れ程我が一族は湯浴みが好きだと言う事です。」
「一度体験してしまうと、先程のお手洗いといい、病み付きになってしまいそうです。」
「さぁ、もう上がりましょう、着替えを用意させてあります!」
二人が脱衣所に戻ると二人の式神がスルハの下着を用意して待っていた、
「此方をお付け下さい」
式神がスルハに下着を着ける、初めて着ける下着に戸惑いながらも、脱衣所の大きな鏡に自身を写し何処で覚えたのか、色々なポーズを取っていた、
「スルハ様、髪を乾かしますよ!」
と、力子が誘う、鏡の前でポーズを取っていたスルハは真っ赤になりながら
「お願い致します」
と、素直に此方に来る、スルハの髪を乾かしながら力子は、たずねた、
「スルハ様さえ良ければ、髪を少し切り整えてもよろしいか?余りに美しい髪、傷んでいる所を切り揃えたい!」
「はい、かまいません、」
「では、私の髪を任せている式に、」
スルハを鏡の前に座らせると、音もなく現れた式神が軽くスルハの髪に触れながら、
「スルハ様どの様な感じに致しましょう?」
スルハは力子を見て少し考えてから、
「私の髪は癖が強く、力子様の様な癖の無い真っ直ぐな髪に憧れています。」
「承りました、少しお時間を頂きますが、今日出ずる国の下界で流行している髪型に致しましょう、きっとスルハ様にお似合いでございます。」
「えっ!私の髪が力子様の様な真っ直ぐ癖の無い髪に?」
「はい、少しだけお時間が掛かりますがお任せ下さい。」
スルハは背もたれの付いた椅子に座り式神に
身を任せる、初めてでは無いが他人に自身の髪を預けるコレがとても心地よく知らぬ間にコックリコックリと微睡んでいた。
「スルハ様、スルハ様!」
はっ!スルハ目を覚まし目の前の鏡にを見て固まる、其処にはサラサラなストレートブロンドで髪の先端の方が緩やかな内巻き顔も化粧がされ長い睫毛のお目目パッチリの可愛い女の子が映っていた?
「誰?」
「スルハ様、とても可愛らしくなりましたね、その髪型私も後ほど式に頼む事にいたします。」
スルハは鏡に映る自分の姿に暫く魅入って自身の変わり様に驚愕する、
「貴女はとても美しいですよ、さあ此方が制服です。」
力子は自分と同じ制服をスルハに
渡す、
「制服を着た後、証明写真を撮ります。」
「証明写真?」
慣れない制服を式神に手伝って着替えながらスルハは聞く?
「コレですよ!」
自分の首から下げている身分証をヒラヒラ振りながらスルハに見せる。
「準備はよろしいでしょうか?」
カメラを持った式神がスルハに訊ねる、
スルハは何が何だか解らないが、ただコクコクと頷いていた。
「スルハ様、お疲れ様でした、後は、お部屋に案内します、此方へ」
力子の式神の案内でスルハの部屋の扉の前で
「スルハ様、私は先程の身分証の手続きをしてまいります、スルハ様はその式に部屋の中の使い方と、中で待っているウカ様の式に携帯端末の登録と、使い方を教えてもらって下さい、後ほど迎えにきます。」
そう言い残して力子は廊下を歩いて行った。
スルハが部屋の中に入ると其処にはベッドと机に椅子があり、どれもスルハが見たことも無い木材調の落ち着いた感じの物だった、
「スルハ様この部屋の中の物はご自由にお使い下さい、此方の壁のクローゼットの着替えもご自由にお使い下さい、また脱がれました衣服は此方の籠の中にお入れ下さい、ご公務中は今の制服ですが、お仕事が終われば皆様下着の上にTシャツと、ジャージに着替えられます」
と言ってクローゼット開けて説明する。
「後はウカ様の式神にまかせますので、私は失礼致します、」
音もなく消えまた音もなく式神が紙の手さげ袋を持って現れる。
「スルハ様、端末の準備に参りました」
と頭を下げ式神が袋の中の箱を取り出し、スルハに箱を開けて端末を渡す。
「スルハ様此方が携帯型の端末になります、起動と登録はスルハ様が神力を少し送って頂ければ全て端末が行ってくれますのでさあ」
スルハは箱の中から手の平サイズの端末を
恐る恐る取り出し眺める、薄いイタの様其れは今は黒く鏡の様にスルハを映していた、背面には鳥居神機の鳥居のマークが付いている、スルハは端末を両手で包み込み神力を注ぐ、すると端末の画面が光り一瞬鳥居のマークが現れその後ようこそイズモネットへと、メッセージが現れる。
「スルハ様、スルハ様の個人情報などの登録は完了いたしました、端末に界理様と力子様の登録は終わっていますがスィーネス様と副天使長様はまだ登録が終わって無いのでしょう、終わり次第自動で登録されます、其れでは、端末を使い、力子様に連絡を入れて見て下さい、スルハに画面のタップを教えながら、連絡を入れる、トゥルルトゥルルと数回の音のあと、
「はい、力子です、スルハ様登録が終わられたのですね、でわこれから迎えに行きます」
携帯端末の画面の中の力子は応えた
「はい、宜しくお願い致します。」
スルハは応え端末の接続の切り方を教え貰い、後神ゾンへの接続の仕方を教えてもらっていると、部屋がノックされ力子が迎えに来て二人で界理の居間に向かった。
その頃スィーネス達は
「スィーネス様固定式の端末はどちらに設置致しましょう?」
ウカの式神が、大きな段ボール箱を台車に乗せ運んで来る。
「はい私の私室の方が良いでしょうか?」
「スィーネス様、タブレット型の端末も御座いますので、皆様もご覧になれる広間が宜しいかと思われます。」
「では、広間でお願い致します。」
「承りました。其れでは設置させていただきます。」
ウカの式神が段ボール箱の中から端末本体を出し準備をしていると、他の式神が薄いガラス様な透明な机と高級そうな革の椅子を運んで来て、端末本体を机の下に設置する、その後先程よりも大きな段ボール箱の中から大きな板を取り出し机の上に設置する。
「スィーネス様此方の椅子にお座り下さい高さを調節いたします、」
スィーネスは椅子に座って机との高さを確かめる、椅子にはキャスターが付いていてつま先で軽く床を蹴るだけでクルクル回りながら動く。
「この椅子とても座り心地が良いですね、高さもこの高さで結構です。」
「では、此方のマウスを握り神力を少しお流し下さい」
スィーネスは机の上に置いてある大きな板の前のマウスと言う物を握り神力をながす、すると大きな板が光り、一瞬鳥居のマークが出る、その後ようこそイズモネットへとメッセージが現れる。
「スィーネス様接続が無事終了いたしました、此方のタブレット型の端末にも神力を流して下さい、後副天使長様も此方で携帯端末端末の登録をお願い致します。」
スィーネスはそのままタブレットを受け取り先程のマウスと同じように神力を流しタブレット型を起動させ、タブレットの画面にもようこそイズモネットへとメッセージが現れる、副天使長を見ると手の平サイズの端末本体を大事そうに持ちながら登録をしていた。
「お二方共端末の登録が完了いたしましたので、練習で天使長様に通神をしてみて下さい、瓶鏡と、ほぼ同じです、通神した事のある方なら、相手の方を思われれば端末にお名前が出ますので、そのお名前をタップしてみて下さい」
スィーネスは机の上のマウスにてをのせて大きなモニターを見ると、天使長の名前がピカピカ点滅していた。
「スィーネス固定式の端末はこの様にマウスで、画面のカーソルを持って行き、クリックして下さい、タブレットはそのまま画面をタップで御座います。」
スィーネスはマウスをぎこちなく操作して天使長に通神をかける、暫くすると大きなモニターに力子ともう一人とても綺麗な女性が映っていた!
「ごきげんよう、力子様、天使長に通神してみたのですが、この端末なる物を初めて使ったため、間違えて力子様につないでしまったみたいです、」
「いえ、スィーネス様たしかに私の端末に通神がきていますが?」
「??」
「スィーネス様?」
スィーネスと副天使長二人でモニター越しに力子の隣に映る日出ずる国の制服を着て、笑顔で此方に話し掛ける美しい女性
にスィーネスと副天使長は、
「「天使長!?」」
「はい、あの確かにスィーネス様の端末から、私の端末に通神が届いていますよ、」
モニター越しに相変わらず美しい女性が笑顔で応える、隣で此方の様子を見た力子がクスクスと笑いを堪えているのが見えた。
「天使長見違えてしまいましたよ!とても美しく、なんだか可愛らしく見えます、明日会うのが楽しみです、」
「私も、自分自身驚いています、また明日詳しく説明いたします、では失礼致します。」
と言って通神が切れ副天使長がスィーネスに
「スィーネス様、本当に天使長だったのでしょうか?もし本当なら私もあの様に美しくなってみたいです!」
「明日天使長は説明すると言っていたので楽しみにしていましょう、それにしても天使長可愛いかったですね。」
「はい、羨ましいです!」
と、二人で会話していると広間に入って来る者がいた。
ありがとうございました。