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神様の休日  作者: たかまる
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枕と執事

よろしくお願い申し上げます。



第四十九話 枕と執事


女神達が部屋に戻ると、スィーネスが、

「界理様、とても美味しい食事と、楽しい時間を、ありがとうございます、天照様にも今一度御礼をお伝え下さい、」

「はい、母に伝えておきます、あと、また母が皆様をエステにお誘いしたいと、言っていましたので、明日にでも連絡があると思いますよ、」

エルシアネスが、界理に、

「界理様、エステとは、何ですか?」

エルシアネスの質問にソファに座る界理の背後に立っていた力子が、

「エステとは、女性を美しく磨きあげる所と、言ったら分かりやすいですか、心身共に癒され、お肌も艶々、ぷるんぷるんになりますよ、」

話を聞いた女神達は、目を輝かせて、三人一緒に、

「必ず行きます!」

と、即答した、界理は笑いながら、

「はい、母に伝えておきます、」

力子が、

「皆様、羨ましいです、大人気のお店で、こちらの世界の女神様の予約でいっぱいで、出雲バカンス中に、

まず異世界の女神様がこのエステを体験する事は出来ないでしょう、何たってあのビーナス様のお店が、今年から出雲に支店をオープンさせたのですから、」

「ビーナス様?」

三人の女神が同時に聞き返す、

「はい、ビーナス様は日出ずる国の神ではありませんが、この世界の神様です、先程お会いになりましたゼウス様に連なる美の女神様です、」

界理が、

「母様やスィー、フィーがますます美しくなってしまいますね、次会える時が楽しみです、」

エルシアネスが身を乗り出し、

「はい、美しくなって界理様をメロメロにしてしまいますね、」

「お母ちゃん、何言ってるの!界理様は私の想い人なんだから!」

空かさずスィーネス達が突っ込み、何時もの喧嘩になりぎゃーぎゃー言い合っていると、扉がノックされ、天使達が、ただいま戻りましたと声をかける、フィーネスが天使達を招きいれると、最後に、小菊が入って来て、

「只今戻りました、界理様、私達の食事をヘルメス様にご馳走して頂きました、」

と、界理に告げる、

「ふく、に行って来たのですね、ヘルメス様には後で御礼を言っておきましょう、」

「では、界理様私はこれにて、」

と、小菊が一礼すると、天使達が皆、

「小菊様、ありがとうございました、」

と頭を下げ、力子が、

「小菊、私と光子もお仕事にもどります、明日の打ち合わせがしたいので、執務室に各部署のリーダーを集めておいて、」

「了解です、力子様、」

と、小菊はもう一度皆に一礼して力子と光子と共に部屋を出て行った。


「界理様、お疲れですか?」

不意にスィーネスが界理に話かける、界理は、

「うちの子達に比べれば、私などは遊んでいる様なものですよ、スィー、大丈夫ですありがとう、私も仕事に戻ります、必ず時間を作りますので、デートして下さいね、」

と、微笑みかけるとエルシアネスがスィーネスの間に割り込み満面の笑みで、

「約束ですよ!」

と、界理に抱きつく、フィーネスが、

「お母ちゃん、何やってんのよ!界理様から離れて!」

と、エルシアネスを界理から引き剥がすと、抱きつかれて真っ赤になっていた界理が、

「でっ、では、私もお仕事に戻ります、また連絡をしますので、バカンスを楽しんで下さいね、」

と、言って界理は足速に部屋から出て行く、残された三人の女神はまたぎゃーぎゃー言い合っていると、天使達が、

「あっ、あの私達、自分達の部屋に戻っても良いですか?」

と、気まずそうな天使達に言われ三人の女神は途端に笑顔で

「ええ、明日もよろしくね、」

と告げると天使達は一瞬固まっていたが、一礼して自分達の部屋に戻っていった。


界理から執務室に戻ると、力子が各部署のリーダーに指示を出し終え最終確認をしていた、界理は、

「皆、お疲れ様直ぐにお仕事に入る者もいるかと思うが、既に出店ブースの入り口には並んでいる者がいるそうだ、皆、事故やトラブルが起きないよう、宜しく、後は任せましたよ力子、」

「はい、界理様、お任せ下さい、では、皆解散!」

力子の指示に式神達が一礼すると一斉に各自の持ち場に転移して行く、界理は残った光子に、

「光子、其方は出店会場でのイベントの仕事がありましたね、小菊、光子を頼みましたよ、」

界理ね言葉に小菊は、

「お任せ下さい、界理様、ちゃんと光子ちゃんをバックアップいたします、さあ、光子ちゃん僕達も明日に備えて早く休もうよ、明日ははやいよ!」

「うん、分かった小菊ちゃん、では、界理様、姉様、先に戻らせていただきます、皆様お疲れ様でした、」

と、頭を下げ二人で出ていった。

界理は残った琥珀主と力子に、

「では琥珀、其方は本部を任せましたよ、力子は明日のお仕事の段取りが出来次第、癒々と共に医療会議の打ち合わせに参加しておくれ、」

二人は一礼して

「「承りました」」

と、返事して執務室より出て行った、一人残った界理は、携帯端末を取り出し、通神をする、直ぐに返事があり界理は、

「ヘルメス様、今日はうちの子達がご馳走になったみたいで、ありがとうございます、あと、毎年お手伝いが出来ず、申し訳ありません、」

「なに、大したことではないよ、それにカルムス様が頑張ってくれているから、助かっているよ、そう、そう、今日ふくで、カルムス様の姉上様のソルス様にお会いしたのだが、何でも既にクシナダ様の右腕と、呼ばれているらしいよ、あと、クシナダ様より、明日はお互いに頑張りましょう、だそうだよ、」

と、ヘルメスは苦笑する、

「ヘルメス様、既に並んでいる方がいらっしゃるそうですよ、何もかもお任せしてしまって本当にすいません、」

「なぁに、界理よ、ほとんど式達が頑張ってくれているから、心配はいらないよ、では明日の報告を楽しみにしていておくれ、では、」

「はい、ヘルメス様、お疲れ様でした、」

通神を終え界理が執務室の明かりを消したのは、日付が変わる少し前であった。



「おはよう、」

「おはようございます、」

と、夜明け前の出店会場の出店者入り口に出店者達が入って行く、今日よりメイン会場がオープンする、昨日まで休暇を楽しんでいた土地神たちが個々のお店を出し、ある者は特産物、ある者はお土産、、食事処、男神服、女神服、甘味どころと、多種多様なお店がならぶ、出雲のショッピングモールでは、購入出来ない物が多い、同じ店でも、ウカの所の鳥居神器のブースは、ショッピングモールの売り場より大きく、下界の電化製品の神力版が各種取り揃えられ商品が処狭しと、並んでいる、その少し離れた所に大小沢山の高級ベッドが並べられ全てのベッドにこれまた高級な布団がセットされていて、毎年神や、女神がセットで購入して行く、ここがヘルメスの高級寝具店、既に琴平の所の式神がせっせと準備をしている、そこにヘルメスと、カルムスが入ってきて、ヘルメスが、

「皆、おはよう、今日は宜しくね、」

「「「はい!ヘルメス様、」」」

と、ヘルメス付きの天使達が慌ただしく動きながらも元気に返事を返す、カルムスが、

「おはよう、カルムスという、微力ながら皆を手伝わせていただく、」

と、声を掛けると天使達はカルムスに一礼する、天使の一人が、

「宜しくお願いいたします、カルムス様、こちらへ、」

と、ブースの奥の、のれんで仕切られている所にカルムスを案内する、カルムスが中に入ると、既に数人の天使が、抱き枕ちゃんが包んであると思われる包みを並べている、よく見ると包みには

001と、番号が入っていて、順番に並んでいるようだ、ヘルメスも後から入って来て、

「カルムス様はこちらをお願いします、まあ、天使や、琴平の所の式がほとんど対応しますので、カルムス様にお願いしたいのはこちらです、」

と、人形型の紙を数枚渡され、

「ヘルメス様、これは?」

「式神バニーちゃんです、神々が我れ先にと押し寄せ行列が出来るので整理と、行列待ちの癒しですね、毎年琴平が行なっているのです、天使や式神ではバニーちゃんを使えませんので、カルムス様、宜しくお願いします、」

と、人型の紙を渡されたカルムスは、

「ヘルメス様、お任せ下さい!」

と、凄い食い付きで、人型の紙全てに神力を流すと、

ポン、ポン、ポン、ポン、と、四人のバニーちゃんが現れ、式神や天使が、

「おーっ!美しい!琴平様のバニーちゃんは和風美人だが、カルムス様のバニーちゃんはやっぱり異世界テイストだ!」

ヘルメスも、

「やはりバニーちゃんも、個々の神力により見た目も変わりますが、これはこれは、なかなか、さすがカルムス様、」

カルムスは美しいバニーちゃんに囲まれ、

「主人様、ご指示を、」

と、言われ鼻の下が二倍程伸びている、

カルムスがバニーちゃん達に指示を出し終え、ヘルメスに、

「ヘルメス様、今回の仕事が終わったあと、この式神達も頂けないでしょうか?」

と、期待げにきくと、ヘルメスは、笑いながら、

「もちろん、カルムス様に差し上げますよ、さあ、カルムス様時間の様です!式達と共にお客様をお迎えしましょう、」



ヘルメスのブースから少し離れた所に、並べた机に美しい布を掛け、その机の上には沢山の薄い本が積み上げられている所がある、その机の奥にはパイプ椅子に座った女神が二人、式神達にあれこれ指示を出している、指示を出し終え櫛名田比売が、ソルスに、

「さあ、ソルス様始まりますわ、私は式神執事を担当しますので、ソルス様は界琴の新刊をお願いしますわ!」

と、告げると自らの胸元から人型の紙を取り出し、

ポンと、音と共に黒髪の執事が現れる、ソルスが、

「クシナダ様、その執事はクシナダ様の式神執事ですか?とても凛々しい執事ですね、」

「ありがとうございます、ソルス様、さあソルス様も執事を、売り場の前に立たせて女神様方を呼び込みますわ、」

「クシナダ様、イズモネットのクシナダ様のサイト、乙女の泉、凄い閲覧数になってますよ、」

「ふっ、ふふ、作戦道理ですわ、昨晩ソルス様の執事と、私の執事で手を取り合う写真を載せたら、この閲覧数ですわ、ソルス様、今日の式神執事の為に徹夜で並んだ女神がいるそうですわ、」

「クシナダ様、私も客だったら、徹夜組です!」

「さあソルス様、戦闘開始ですわ!



会場ゲートの前には沢山の神や女神の長蛇の列が出来ている、会場スタッフと書かれたティーシャツを着た式神が、

「間も無く会場と、なります、会場となりましても皆様危険ですので、決して走らないよう、お願い致します、」

式神達が注意を促していると、会場正面の大型ディスプレイに光子が映し出され、光子が笑顔と共に、

「ようこそ、イズモへ、さぁ、開門です、五、四、三、二、一、」

と、カウントダウンを神や女神と共に行なうと、

ドン、ドン、と、空砲がなりゲートが開く、

神や女神が一斉にお目当のブースに流れ込んでいった。




ありがとうございました。

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