学園の授業
よろしくお願い申し上げます。
第三十話 学園の授業
朝、居間で界理は、慌てながら、
「光子、スルハ、先にいきますよ、着替えているので、光子、迎えに来て下さいね!」
光子が、
「界理様、着替えは、朝食後でよいですよ!」
スルハは、
「界理様、私は、朝食を済ませてから、合流します、」
界理は、
「スルハ、では後ほど、力子、後を頼みましたよ、スィーネス様達にも、宜しくと、」
力子は
「はい、界理様、皆様にお伝えします、」
光子が、
「姉様、行ってまいります」
「はい、光子、気を付けて、知らない人に付いて行っては、ダメですよ、」
力子は、界理達を見送った後、スルハと食事をしながら、
「スルハ様、私も学園に通ってみたいです、」
「私もです、力子様、琴平様と学園に通えたら、っと思ってしまいます!」
「スルハ様、こちらの世界の、学校には参観日って、無いのですか?」
「参観日とは、何ですか?」
「スルハ様、参観日とは学園の生徒が、授業をしている所を、家族が見学する事です、また日出ずる国の学校には、文化祭と言う物があり、生徒がクラスごとや、クラブごとに、出し物や、お店を開き、学校を一般に開放するのです、」
「力子様、それは楽しそうですね、こちらの学園にも、あると良いですね、調べておきます、では力子様、私も行ってまいります、」
と、スルハも転移して行った。
王女リリアンヌの部屋では、リリアンヌが、昨晩の事をシズルに話ていた、
「シズル、私は、貴方に嘘はつきたく無いから、殿下にお聞きした事を、ちゃんと話すわ、でも、その前に聞いて!私は、何が有っても、シズルを守るわ!シズルに生涯一緒にいて欲しい、この気持ち変わる事は、ないわ!」
と、シズルの手を握り、真っ直ぐシズルの目を見る、シズルは王女の告白に顔を赤くしながら、
「姫様、ありがとう、嬉しいよ、この世界に来てから、ずっと感謝してる!僕も、姫様の隣に、ずっと居たい!姫様、さっきの言い方だと、殿下は、僕に関係があったの?」
リリアンヌは、シズルからの言葉に、赤く、はにかんだ顔が、真面目な顔になり、
「シズル、すべてを、私から話す事は、出来ないわ、殿下が、お話になるまで待ってて、私に話せるのは、シズル、貴方をこの世界に召喚したのは、私ではなかったの、そして殿下は、シズルを守って下さっているわ、私に話せるのはこの二つ、ごめんなさい、シズル」
リリアンヌは、そう言うと、顔をうつむかせる、シズルは、驚いた顔をしていたが、直ぐに、
「姫様、大丈夫だよ、ちゃんと殿下が、話して下さるまで待つから、そんな顔しないで、何時もの姫様の可愛いい顔をみせて、」
と、手をリリアンヌの頬に伸ばすと、赤く長い髪の中から、赤く光る人型の精霊が、ひょっこり、顔を出す、シズルが驚くと、精霊は楽しそうにシズルの周りを飛び回る、リリアンヌも、何時もの顔になり、自慢気に、
「その子の名前は、リア、私の契約精霊よ、」
「これが、精霊?初めてみたよ!姫様の髪の色と同じで、綺麗だ!でも姫様、いつ精霊契約をしたの?」
リリアンヌとリアは、二人同じ格好で胸を張り、
「昨晩よ!リアは高位精霊の中でも、特別な精霊なの、ねえ!朝食の時間が無くなってしまうわ、シズル、食事に行きましょう!エレン、お願い!」
リリアンヌに言われ侍女は、直ぐに支度を始めた。
界理が部屋で待っていると、光子が、入って来て、
「界理様、食事に行きましょう!」
と、界理のてを引っ張り、食堂に連れて行く、二人はジャージにスリッパとラフな格好で、ペタペタとスリッパの音を立てながら歩く、光子が、
「界理様、その手に持ってる、小袋はなにですか?」
界理はニヤリと笑い、
「秘密です、」
と、食堂の入り口にあるトレーを取り、パンに、卵、と、ベーコンの様な肉の焼いた物を乗せ光子と共に座る、界理は、小袋から、小瓶を取り出し、ジャムをパンに塗り、卵には、ケチャップをかける、それを見ていた光子は、
「あっ!界理様だけずるい!私のパンにも、ジャムを塗って下さい!」
と、頬を膨らませて、ねだる、界理は、
「光子、ちゃんと塗ってあげますよ、パンを渡すが良い、」
と、二人で食事をしている所に、入り口からリリアンヌと、少年が入って来る。
リリアンヌは、界理を見つけると、トレーに食事を乗せ界理の所に歩いてゆく、リリアンヌは界理と共にすわっている者が、光子様で有ろうと、声を掛ける、
「カイーリ様、アキコ、おはようございます、カイーリ様、この者がシズルで御座います、」
リリアンヌは光子の美しさに驚くが、冷静を装い挨拶をする、界理は微笑み、
「始めまして、シズル殿、東方の島国の皇太子、カイーリです、田舎者ですが、宜しく頼みます、」
「山崎静流です、カイーリ様、宜しくお願い致します、アキコ嬢、おはようございます、」
「シズル、おはようございます、」
挨拶が終わると、リリアンヌが、
「カイーリ様、私達もご一緒しても、宜しいですか?」
界理は、
「はい、喜んで、」
界理が席を詰めると、隣にリリアンヌが座る、するとリリアンヌの首筋から、精霊が飛び出し、界理の周りを、うれしそうに、飛び回る、光子は、精霊を見て、手を差し伸べると、精霊は光子の手の平に乗り、片膝をつき、うやうやしく、頭を下げ、光子の周りも、嬉しそうに、飛び回る、光子は、
「殿下、可愛らしい、精霊ですね、お名前は?」
「リアと言うのよ!」
「殿下、今日からの魔法実習が、楽しみですね、」
話を聞いていた界理が、
「私は、アキコ嬢と、同じクラスだそうですが、リリアンヌ様と、シズル殿も、同じクラスなのですか?」
「はい、私も同じクラスですわ、シズルは、生徒では、無いのですが、特別に、私と同じ授業を、受けています、」
界理が、
「シズル殿は、魔法を使う事が、出来るのですか?」
「はい、僕は魔法が使えるのですが、どうやら規格外らしく、魔法操作を確実に覚えるまで、魔法は、先生達の管理下でないと、使え無いです、」
界理は、楽しそうに笑い、
「シズル殿、都合の良い時に、魔法を見せて下さい、興味深い!」
「はい、殿下、喜んで!あと、私のパンにも、イチゴジャムを塗って欲しいです、」
「はい、喜んで、パンを貸して下さい、」
シズルはジャムの付いたパンに、かぶりつくと、涙を流しながら、
「殿下、美味しいです、」
と、目をウルウルさせている、それを見ていたリリアンヌが、モジモジしながら、
「カイーリ様、宜しければ、私のパンにも、塗って頂けますか?」
界理は微笑み、
「喜んで!」
と、ジャムを塗っていると、光子が、
「界理様、そろそろ今日の授業の準備をしないと、」
「そうですか、リリアンヌ様、シズル殿、では、後ほど、授業で、」
と、界理と光子が、食堂を後にすると、
シズルが、
「姫様、カイーリ様、僕と同じ世界の人?」
リリアンヌは、
「どうして?」
「イチゴジャムって、知ってる?」
「知らないわ、」
「そのパンに塗ったやつだよ!それにカイーリ様達、ジャージ着てた、」
「ジャージ?、カイーリ様と、アキコが着てた服の事?」
「そう、アレは僕の世界の着る物だった!」
「ねえ、シズル、貴方の世界に神様って、いた?」
「神様?」
「そう、神様、この世界は、女神スィーネス様に護られてるの、シズルの世界は?」
「僕のいた国には、八百万の神様がいるそうだよ、でも、誰も会った事が無いから、実際は分からないな、」
そこに侍女が、
「リリアンヌ様、授業に遅れてしまいますよ、」
と、声をかけられ、二人は、慌てて食堂を、後にした。
界理の部屋で、光子が、
「界理様、今日の午前は、薬草学と、魔法実習、午後は、魔術発表会の、打ち合わせが有ります、教科書は、これと、これですね、
制服の上から、マントを羽織って下さい、」
「ありがとう、光子、私は、イメルダ教諭の所に行き、教諭と、共にクラスに行く、先にクラスで待っていておくれ、」
光子が、教室に入ると、友人達に囲まれ、
「アキコ、殿下と一緒では、ないの?」
「アキコ、私も、殿下にご挨拶したいわ!」
光子は、皆を手で制し、
「皆、おはよう、殿下は、先生と共にお見えになるわ、ご挨拶は、その時ね、」
そこにリリアンヌがシズルと共に入って来て、
「皆様、おはようございます、」
と、優雅に挨拶をする、皆、
「殿下、おはようございます、」
と挨拶をして、各自の席に座っていく、程なく界理を連れたイメルダ教諭が、入って来て、
「皆、おはよう、前にもお話ししましたが、今日より、暫くの間、東方の島国の皇太子殿下が、皆さんと、一緒に学ばれます、では、殿下、ご挨拶をお願い致します、」
界理は、ペコリと、頭を下げ、
「カイーリと、申します、田舎者ですので、皆さん、色々教えて下さいね、」
界理が挨拶をすると、イメルダ教諭が、
「では、モーテス嬢、殿下のお手伝いを、貴女にお願いするわ、」
「はい、先生」
「では、殿下、モーテス嬢の隣で授業を受けて下さい、」
「はい、イメルダ先生」
と、界理は、返事をして、光子の隣に座る、
そして、一コマ目の薬草学の授業が終わると、二コマ目の魔法実習の為、皆、魔法実習所に移動する、一見闘技場の様にも見えるが、壁には、対魔法用の防御壁が、幾重にも張られ生徒達の魔法が、いつ暴走してもよいように、四人の教諭が付く、初老の男性教諭が、
「今日の魔法実習は、前回の続きで的に得意魔法を当てて下さい、的は、私が土魔法で、作ったゴーレムなので遠慮は要りません、全力で当てて下さい、シズルは全力を出してはいけません、我こそわと思う者は、いますか?」
「私がやりますわ、リアお願い!」
と、リリアンヌが言うと、人型の精霊がリリアンヌの髪の中から飛び出し、飛び回る、
教諭も皆も驚き固まっていると、リリアンヌが、手の平に火の玉作り出す、精霊もリリアンヌの肩に座り可愛らしく両手をかざすと、
火の玉は、青白い炎の蛇の様な形になり、ゴーレムに向かい、ゴーレムを締め潰す、リリアンヌは唖然とする皆に、優雅に挨拶をすると、形にに乗っているリアも、ペコリと頭を下げる、皆が、リリアンヌの周りに集まって、騒いでいる時に、界理が小声で、
「光子、力子に習ったと思うが、我らは魔法が使えない、神力の使い方、大丈夫であろうな?」
と、界理は光子を見ると、光子は青い顔をしている、
「光子、大事ないか?」
「かっ、界理様、大丈夫ですよ、お任せ下さい、」
と、光子は言っているが、目は泳ぎまくっている、
「光子、安心するが良い、私が其方の力を、調整いたす、」
光子は、紫色の瞳をウルウルさせ、
「界理様、お願いします、」
やがて界理や、光子の番になり、丁度二人は並び、お互いの前のゴーレムに向い合い、手の平に光の玉を作り出し、ゴーレムに向いてをかざす、光の玉はゴーレムに向かって飛んで行き、ゴーレムに当たると、ゴーレムは、光の粒になり消えてゆく、皆の目が点になっている、界理は焦り、
「私の国の魔法です、アキコ嬢には、旅行中に教えました、」
皆の反応は、
「「「はぁー」」」
と、驚き過ぎて気の無い返事をしていた。
昼食も、学園の食堂で取り、午後の発表会の打ち合わせの時間になり、クラス委員のリリアンヌが、教壇に立ち、
「今回の魔法発表会は、前回の会議で、シズルが提案した、学園祭という形を取る事が、学生代表会で、全員一致で、決まりました、今日は、私たちのクラスの出し物を決めようと、思います、先ずは、シズルの意見を聞きましょう、シズルお願い、」
「学園祭では、うちのクラスは、お店を出したら良いと思いますが、どうですか?、私の世界の変わった食べ物を出し、女の子達に可愛らしい衣装で、給仕をして貰います、」
リリアンヌが、
「シズル、可愛らしい衣装って、どの様な衣装なの?」
シズルは、
「うーん、どう表現したら良いのかな、侍女さん達の格好に似てるんだけど、」
「シズル、私に侍女の格好をしろと?」
リリアンヌの目がつり上がる、
界理が自分の席で、フッフッフッと、ニヤついていると、隣の光子が、小声で、
「界理様、気持ち悪いですよ、」
と、言うが、界理は、立ち上がり、
「リリアンヌ様、可愛らしい衣装とは、こんな衣装です、」
界理が言うと、リリアンヌは可愛らしいメイドさんになっていた、女生徒たちは、
「キャー、可愛い!!」
男子生徒の目は釘付け、当のリリアンヌは、何故、皆が騒いでいるのか分からず、戸惑っていると、調子に乗った界理が、
「イメルダ教諭にも、協力して貰います、」
と言うと、イメルダ教諭も可愛いメイドさんになっているが、イメルダ教諭の衣装は、ちょぴり、エッチに胸元が開いていて、界理は、自分の携帯端末で、アマンダ教諭の写真を撮って保存した、リリアンヌは自身の格好が変わったのだと、その時気付き、隣で自分をガン見しているシズルに、少し引く、イメルダ教諭も、初めては、気付かなかったが、男子生徒達の暑過ぎる視線を受けて、自身の格好に驚く、シズルは、気を取り直し、
「姫様の様な格好して、給仕をして貰います、どうですか?、」
シズルの問い掛けに、女生徒達は、皆私も殿下の様な、可愛らしい衣装が着たい!
男子生徒達も全員一致で、お店を開く事になった。
リリアンヌは、
「カイーリ様、この私の衣装は?」
「リリアンヌ様、その衣装は、私の幻術です、ですから皆さんリクエストが有れば、どの様な衣装でも、大丈夫ですよ!」
と、満面の笑みで答える、
リリアンヌは、
「シズル、私の格好どう?」
「姫様、最高だよ!」
と、シズルは、二つ返事で、返した、リリアンヌ赤い顔をしながら、
「では、このクラスの出し物はお店で給仕は女生徒と、します、次回は、お店で出す物を決めます、今日は以上です、
その会議中、スルハと、光子の端末には、フィーネス、スィーネス、力子からのメールが入り、エッチ、バカ!殺っておしまい!であった。
おまけ
イメルダ教諭が職員室に戻ると、皆アマンダの方を二度見する、男性教諭に至っては、ガン見している、そしてアマンダは気付く、自身の幻術が、解けてないことに、アマンダは界理の寮に駆け出していた。
ありがとうございました。




