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神様の休日  作者: たかまる
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アキコ・モーテス

よろしくお願い申し上げます。

第ニ十一話 アキコ・モーテス


夜、食事会の後、マウロは、大神官の執務室で、訪ねて来た学園長ハリスマンと、話をしていた、

「マウロ、モーテス嬢の事、本人の了解を、取っておいたぞ、だが、この話少し解せん!そもそも他国の皇太子が、このバチカーナ聖王国国王に、話を通さず、しかも教会側から、直接学園になど、あり得ぬ!何か隠しているのか?其れは、私でも、話せない事なのか?」

「落ち着け、ハリスマンよ、今お前が私と、話をして、何も無いと、言う事はお前になら、話しても良いと、言う事だろう!」

ハリスマンは、怪訝そうな顔をして、

「其れは、どういう事だ!」

「ハリスマン、我々神官は、神に仕えていると、言う事だ!」

「マウロよ!、では、今回の皇太子の件は、神からの御告げだとでも言うのか?」

「ハリスマンよ、落ち着いて聞け!皇太子の話は、私が作った、明日学園に行くのは、神だ!皇太子とは、神の偽装だ!神は、今この大聖堂に、降臨されている!だが、この事を知って居るのは、巫女と、高位神官達だけだ、」

ハリスマンは、目を見開いて、

「マウロ、私にその話を信じろと言うのか?」

「ハリスマン、その神の護衛は、大天使スルハ様だぞ、片時も神から、お離れにならない、」

「マウロよ、何が起こっているのだ、先日の学園の事故も、関係があるのか?」

「ハリスマン、学園の事故とは?」

ハリスマンは、ハッ!っと、我に帰り済まない、忘れくれ、とにかく、私は今日は、何も聞かなかったし、何も言わなかった、明日、皇太子様を、お待ちしていますと、伝えてくれ、」

「必ずお伝えしよう、最期に、大天使イルラ様から、もし、神に万が一が有れば、女神スィーネス様は、躊躇なく、この大地をお焼きになるであろうと、御告げに、ならるれた。」

ハリスマンは、何も言わず、大聖堂を、後にした。

夜、大聖堂の客間から、社へ戻った界理は、朝早く起き、支度を済ませ、シロンの対策本部に行くと、既に天使や、式神が、既に仕事を始めていた、

「おはようございます、スィーネス様、」

「おはようございます、界理様」

「皆もおはよう!今日も、一日頼みましたよ、今日は、アキコ・モーテスさんとの対面があります、皆宜しくお願い致します、」

力子が、

「界理様、こちらは、お任せ下さい、そろそろ彼方の朝食の時間ですよ!」

スィーネスも、

「界理様、カルムスも、ソルスを迎えに、行っています、其れでは、お気を付けて!」

「皆行ってきます、」

界理は笑顔でてを振りながら、転移して行った。

カロンの冥府でソルスは、日出ずる国の制服を式神に手伝って貰いながら、着ていた、

「どうかしら、この制服私に、似合ってる?

「とても、お似合いです、マイロード、」

「うふふ、ありがとう、」

其処にカルムスが、

「ソル姉ちゃん、迎えに来たよ!って、誰?」

「この子は、私だけの式神よ!」

「そっ、そうなんだ、姉ちゃん、紙の式神は水、だけは気を付けてね、溶けて居なくなっちゃうよ、さあ、行くよ、向こうで、準備しなくっちゃ!」

「わかってるわ!」

と、ソルスは、返すが、内心、ありがとう!カル!帰って来たら、式神と、泉に行こうと思っていたからだ。

界理が、大聖堂に戻ると、ドアがノックされ、

「カイーリ様、朝食の支度が、整いました、」

と、巫女が、迎えに来た、界理が朝食を食べに行くと、大神官と、高位神官達が、一斉に立ち上がり、おはようございますと、一礼する。

「おはよう、皆よろしく、」

界理が挨拶すると、大神官が、

「カイーリ様、此れより此方の高位神官五人が、カイーリ様を馬車で、学園迄お送りし、そのままネル皇国までお供させて、頂きます、皆法力が高く、腕に自信が有る者達で、ございます、」

紹介された五人は、馭者、執事、聖騎士に、扮装していた、

「ありがとう、其方達、では、此れからの計画を、話して置きます、まず、学園でモーテス嬢を乗せた後、ナワ皇国へ向かいますが、私達は、直ぐに転移します、其方達は、そのまま、ナワ皇国のシュウゾウ・モーテスの墓が有る教会に、一泊し、その後、学園に、戻って下さい、学園に戻る直前に、私達も、馬車に戻ります、日程は、どの位になりますか?」

「はい、カイーリ様、ナワ皇国まで、三日、一泊致しますので、学園に戻るのは、七日後と、成ります、」

「道中、私達の影武者を式神がしますので、よろしく、では、参りましょう!」

其の頃学園では、

「学園長、何故、私が皇太子殿に、ご挨拶しては、いけないのです、王女としてご挨拶しないのは、失礼では有りませんか?」

「殿下、大神官の紹介では有りますが、今私の方で、皇太子様の身元確認を、させて居ります、皇太子様が、ナワ皇国から、戻られる間には、確認が取れましょう、それまでは、何卒、お控え下さい、」

「学園長、皇太子殿と、教会が、シズルの件で、何か言ってきてるの?」

「いえ、念には念を入れてで御座います、」

其の時、秘書より、皇太子様が学園に到着されましたと、連絡があり、

「では、殿下宜しくお願い致します。」

「分かりました」

と、王女は帰って行き、アキコ・モーテスが大きな鞄を抱え、入ってくる、

「学園長、準備が整いました」

「モーテス嬢、皇太子様が到着された様だ、皇太子様の事、頼みましたよ、」

ドアがノックされ、皇太子様がお付きです、

と、告げられ、

「お入り願え」

ハリスマンが告げると、秘書に案内され、界理が、入ってくる、ハリスマンと、アキコは、立ち上がり一礼し、

「皇太子殿下、私は学園長のハリスマンで御座います、此方がアキコ・モーテス嬢で、御座います、」

界理は、ニコニコと笑顔で、

「私は、東方の島国の名も無き国の皇太子、カイーリです、カイーリと、お呼び下さい、学園長殿、モーテス嬢、あと、暫く御厄介に成ります。」

ハリスマンはこの涼し気な雰囲気で、笑顔を見せる少年が、神であると信じられずにいた、

「殿下、寮にお部屋が準備して、御座いますか、寄って行かれますか?」

「お心遣い感謝致します、学園長殿、このままネル皇国に向かおうと思います、モーテス嬢、よろしいか?」

「はい、殿下、私の準備は、出来て居ります、殿下、私のことは、アキコと、お呼び下さい、」

「では学園長、此れにて、」

廊下に出ると、執事が立って待って居て、アキコの荷物を持ち、馬車に乗り込む、アキコは、界理と、二人きりだった為、少し驚く、馬車が、走り出し、王都の街並みを界理が楽し気に見ていると、アキコに向き直り、

「あきこ嬢、此度は、突然のお願いを聞いて頂き、ありがとう、」

アキコは、少し驚いた顔して、

「殿下のお役に立てるのでしたら、ですが、私の名前を正しく発音されて、少し驚きました、家族以外で、名前を正確に呼ばれたのは、殿下で、二人目です、」

「二人目?興味深いです、あとの一人は、どの様な方でしたか?」

アキコは、ハッと、気付き、しまったシズルの事は、戒厳令が出ていたと、思いだし、言いよどんでいると、

「詰まらぬ事を聞きました、許されよ!」

と、微笑み、

「お詫びにお茶会を開きましょう、」

と、備え付けのテーブルの上に箱に入った、チョコレート出し、ペットボトルの、オレンジジュースをアキコに、手渡す、アキコは、見た事も無いペットボトルに戸惑っていると、界理が、

「この飲み物は、この様に蓋を開け、このまま飲み、また蓋をすれば、この様に倒しても、大丈夫なのですよ!、あと、このお菓子も、美味しいので、食べてみて下さいね、」

アキコは、界理の見様見真似でペットボトルを開け口にすると、酸味のある、爽やかな甘さの果実の飲み物に驚く、お菓子にも、興味が出てきたアキコは、チョコレートにて伸ばす、チョコレートを口にしたアキコは、コクのある甘さに、思わず頬が、緩む、よく見ればこのチョコレートは、種類がある様だ、アキコは、好奇心から、他のチョコレートも口に入れる、今度のチョコレートは、口の中で、ほろほろと溶けてきえる、チョコレートに夢中になっていると、此方を微笑んで見ている界理に気付き、真っ赤になる、

「私の国のお菓子が気に入って、貰えたようで、嬉しいです、」

「はい、殿下、このお菓子の余りの美味しさに恥ずかしいです、」

「いえ、私の国の女性の方は、甘い物が大好きなのですよ、沢山食べて下さいね、」

「はい、ありがとうございます、」

と、言ってもう一チョコレートを食べようと、てを伸ばした時、気付く、あれ、チョコレート減ってる、殿下は、食べて無いのに、何故?不思議に思いながらも、もう一つチョコレートを口に入れ、至福の時間を過ごしていると、界理が、

「アキコ嬢、其方の祖父殿のお話を聴いてもよろしいか?」



ありがとうございました。

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