情報
よろしくお願い申し上げます。
第十一話 情報
ピコーンと音が鳴り力子が、即座にインカムを付け、色々指示をとばす、部屋が暗くなり、界理達の座る背後の壁に、モニターが映し出され、其処に赤く点滅しながら、情報が映し出された。
12 ターゲットの存在を確認
場所 ノルドア大陸 、バチカーナ聖王国 、王都リストン 、 王立魔導学校で確認!
現在、詳細情報収集中、以上!
モニターを見て、力子がインカムで次々と指示を出して行く、界理が
「さすがスィーネス様、お見事です、予想どうり、ノルドア大陸でしたね、それに、皆さんこんな短時間で情報収集を、うん、素晴らしい!」
力子の指示でノルドア大陸に天使達を集め皆で情報収集にあたる、
ピコーン、新たな情報がモニターに映し出される。
8 ターゲットを召喚した者は、バチカーナ聖王国第一王女とみられる!
但し、精霊召喚時の事故のもよう、
王女の精霊召喚時には、沢山の魔導士が協力した模様、 先々月に王城で行うが契約にはいたらず、再度王立魔導学校で行い、その時ターゲットが召喚された模様!以上!引き続き情報収集にあたる!
情報を見ていた界理が興味深げにスィーネスに質問する、
「スィーネス様、先程の情報に有りました精霊召喚の時に魔導士が協力とは、どの様な事なのですか?」
そんな界理の質問に、スィーネスは答える。
「はい、今回の精霊召喚は王女です、やはり立場上、少しでも高位の精霊と契約を結ぶ為、召喚時、術者に魔力を譲渡し、一時的に高くなった魔力で高位の精霊を呼び出す事を可能にする術です。」
「なるほど、力子!魔導学校での召喚に関わった全ての者の詳細情報の収集を直ちに!但し、王城での召喚にも関わった者は除外せよ!」
力子は頷き即座に指示を出す、
界理は再びスィーネスの方に向き、
「スィーネス様、貴重な情報ありがとうございます!」
と界理はスィーネスにお礼をする、スィーネスは照れながら、
「私の情報がお役に立てたのなら、嬉しいです!」
ピコーンと新しい情報がモニター映し出された、今回は複数であった、モニターには、学校での召喚に関わった者の詳細が事細やかに調べられ、映し出される、校長から始まり、教師、生徒まで事細かに表示される、生徒の情報を観るにこの学校はかなり裕福な家庭の者が通うようだ、モニターには、大臣の息子
貴族の娘、豪商の息子、など次々と表示される、モニターを眺めていた界理が、
「7 の織物王の孫娘の情報を詳しく!」
と界理が指示を出す、暫くするとその者の詳細情報がモニターに映し出される、
7 アキコ モーテス、魔法科二年織物王と呼ばれた、シュウゾウ モーテスの孫娘、両親は死亡、貢献人は叔父のモーテス商会現会長、ミキオ モーテス、商会で取り扱う商品、織物王と呼ばれた男の過去、映し出される情報を満足そうに見つめながら、界理は
「見つけました!私が探していたのは、彼女、アキコ モーテスさんです!あと、シュウゾウ モーテスの情報も詳しく!」
嬉しそうな顔をする界理の横顔をみながら、スィーネスは界理に質問する、
「界理様、この生徒が本当のお探しの方なのですか?彼女である理由をお聞きしてもよろしいですか?」
「はい、スィーネス様、まず、この者達のファーストネームが、みな日出ずる国の民の名前です、シロンでは珍しい名前ではありませんか?またこの織物、製法や柄も、日出ずる国の織物に近いです、あと、彼方の情報、」
っと界理はスィーネスにモニターを見るよう、促す、そこには、初代織物王シュウゾウ モーテスの生い立ちが事細かに表示されているた。
2 シュウゾウ モーテス生年月日不明、二十歳のころ、弟ヒサシと共にバチカーナ聖王国の隣の小国、ナワ皇国のロチ村に現れる、
その村で、機織りを始め貧困に喘ぐナワ皇国で機織りを国の産業として、大成功させる、当時の皇王より、貴族の身分が兄弟二人に与えられ、皇王の縁者より、嫁にとモーテス家の長女がシュウゾウに嫁ぐ、ナワ皇国は元々エルフの国でシュウゾウの妻も、ハーフエルフだった、皇王は弟のヒサシにも、嫁をと、望んだが、ヒサシはいつも国に嫁が待っているといい、生涯独身を通した、シュウゾウには二人の男子が授かり、タツオとミキオと名付ける、二人共父の事業を助け、ナワ皇国より、ハーフエルフの妻を娶るその後タツオに長女のアキコが生まれ家族で、バチカーナ聖王国に移る、その頃ヒサシが亡くなりあとを追う様にシュウゾウもなくなったアキコが王立魔導学校の一年の時、王都を疫病が襲い父タツオと母を亡くし、今に至る!
界理は深く頷き、
「天使殿達は素晴らしい!とても優秀で仕事が速い!帰ってきたら、私がウカ様より頂いたご褒美をあげなくては!力子もう良い時間です、撤収を!」
「直ちに!」
力子はテキパキと指示を出す、
界理はスィーネスが自分を見ている事に気付き、
「申し訳ありません、スィーネス様、自分の世界に入っていたようです、先程の話の続きですが、後に弟君様と調べようと思いますが、シュウゾウとヒサシは、間違いなく日出ずる国の民でしょう、今日は此処までですが、明後日より、またよろしくお願い致します。」
スィーネスは少しだけ不思議そうな顔をして、
「界理様、明日では無く明後日とは?」
スィーネスの質問に界理は、ハッと気付き謝る、
「申し訳ありませんスィーネス様、我々日出ずる国の神は、此方の太陽に感謝する日はお仕事をせず、休日を楽しむのです、ですから、我々は休日の前になると、少しテンションが上がってしまって、お恥ずかしい事です、」
界理は赤くなりながら、スィーネスに話す、
「そうなのですね、私なんて毎日が休日のようで、界理様がいらしてから、とても楽しくて、そう、次の日が今は楽しみなのです!」
「では、改めて明日は休日なので、今夜は遅くまで楽しみましょう!良かったら此方でお泊まり下さい、」
す界理は屈託の無い笑顔でスィーネスに告げる、スィーネスは真っ赤になりながら、
「良いのでしょうか?殿方のお社にお泊まりなんて!」
其処に、力子が加わり、
「スィーネス様大丈夫です、私が近くに居いますし、スルハ様も近くに居ます。」
「ありがとうございます、力子様、私夜が楽しみです!」
スィーネス達の話が弾んでいると、情報収集に出ていた、天使や式神が次々と帰って来る、全員の帰還を確認して、力子が、
「全員お疲れ様です、皆、素晴らしいお仕事をしてくれました!此れより界理様のお言葉を頂きます、では」
「皆は本当に優秀で素晴らしいです、此れより懇親会で楽しんでくださいね!あとコレは私から、天使殿達に感謝の気持ちです。」
界理がそう告げると、ウカ様の式神達がとても太い本を天使達に手渡して行く、
天使達は本の表紙見て驚く!今年版の神ゾン総合カタログ、記載されている物は全ての購入可能なのだ!天使達は、きゃーきゃーと大盛り上がりだ、其処に力子より、
「では皆さん懇親会の準備をします、机と、椅子の移動をお願いします、」
天使と式神達が席を準備していると、居残り組の者たちが皆メイド服で沢山の種類のケーキを運び込み、並べて行く、皆本当に神が降臨した様な顔をしてケーキを見つめいた。
力子は一度周りを見渡し、
「其れでは副天使長様、後をよろしくお願い致します、我々は此れより社に戻ります。」
力子がそう告げると界理が皆に向かい
「皆本日はありがとう、明後日から、よろしく!」
と挨拶して出て行った、後力子が
スィーネスとスルハを連れて本部を出ようとすると、スィーネスとスルハは、自分達は、懇親会に参加出来ないと知り、呆然としていたが!其れでも最後までケーキを目で追っていた。
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