神様達のほのぼの交流
初めまして、このお話しは少したりないアラフォーおっさんの妄想でもちろんフィクションです。
初投稿で誤字脱字だらけかと思いますがpcも苦手な、たりないおっさんですので、温かくお流し下い。
よろしくお願い申し上げます。
プロローグ
ここは日出ずる国の神域、一点の曇りも無い澄みきった世界、いくつもの社がのきを連ね本殿と呼ばれる中央の大きな社の隅の社の中で一人の若い神が沢山の書類に埋もれいた
この男、名は天界理命日出ずる国の太陽神の末の息子にて神の中では
一番若い神である。
この神、なにの神様かと言えば交渉を司る神で外国の神や異世界の神達との交流の窓口や交渉がお仕事である。
最近では異世界の神達との交流も盛んになって神ネットなるネットワークが構築されていている
この神ネットの中でも特にこの日出ずる国の衣食住や娯楽の文化は絶大な人気を誇っていて
神無月に出雲にバカンスへ行くのが外国の神、異世界の神達の中で大流行なのである
だから今年も参加者希望を事前に募り、抽選で当たった神に
招待状を贈らせてもらっている。そもそもうちの国の八百万の神が殆ど参加なので元より大変な人数
になっている、参加希望の締切が近いこの時期 界理お仕事は忙しくなってきていた。
「界理様、界理さま!」
書類の山の向こう側から声が掛かる。
「はい、はい、」
界理が振り返るとそこには彼の補佐官である力子がこちらを向いて呼んでいた
彼女は鬼神族で一族の者は冥府でイザナミに仕えている、彼女は鬼姫と呼ばれ色白で長い黒髪を一つに纏め気の強そうな切れ長の目でこの国の美人さんだ、あと頭がキレ鬼だけに
鬼のように強い、母に見込まれ私の補佐官に抜擢されたのだ、今は私の眷属でもあり眷属になったとき
力子と名ずけている、彼女のことはおいおい話そう。
「界理様そろそろ天照様との約束の時間ですよ!」
「わかりました!時間に遅れると母は怖いですからね」
緩めていたネクタイを直しスーツの上着を羽織り、愛用の黒縁メガネを掛ける、界理達は仕事柄
下界へ降りる事も有るため式神も含め全員スーツが制服となっている。
「はぁー、界理様何故目も悪く無いのにメガネなのです?」
「力子そなた知っていてわざと言っていすね!」
力子は思わず噴き出しそうになるのを必死に堪え
「ぷっ!ぷぷぷ、し、失礼しましたぷっ、」
界理には顔にコンプレックスがある、そこが目立た無い様に眼鏡を掛けているのだ!
日出ずる国の神達一族の証とも言えるだが皆、眉が平安時代の貴族の様、そう、マロなのだ!!
界理の中でトラウマがよみがえる。それは初めて下界に降りた時の事だ
朝からスーツを着てクルクル回りながら力子に聞く。
「どっどうであろ、私の姿は!」
「はいはい、とてもスーツがお似合いですよ!鬼神族一のお洒落さんと呼ばれた私が言うのですから
間違えありません!ですが界理様自らが下界に降りる必要は無いのでは?」
だが界理は目をキラキラさせながら
「私は愛し子達の生活を直接この目で見たいのです!触れあってみたいのです!
少し呆れながら力子やれやれと、
「まぁ界理様が望まれますなら、では参りますよ!」
下界の社から出てはやる気持ち抑えながら街を歩き界理はふと気づく、すれ違う皆界理を二度見するのだ、不信に思い力子に問いかける。
「力子、私の顔に何か付いているのか?」
界理は少し不安になり後ろを歩く力子に聞いた、
「いいえ、なにも付いていませんが、」
力子は界理と目を合わせないよう、後ろを向きながら肩を小さく震わせていた。その後コンビニに入り初めて買い物をしてレジに行った時にアルバイトの女の子が界理を一目みて即座に目を離す肩を震わせながら代金を請求する、界理は初めて買い物でドキドキしながら代金を支払う
と、またこちらを見ない様肩を震わせたまま
お釣りを渡しありがとうございました、と言う女の子に界理も笑顔でありがとうと返す、とその瞬間アルバイトの女の子は、ぶっーっと吹き出した!真っ赤になって申し訳ありませんと、謝るのだが
訳が解らず力子の方を見ると、其処にはお腹を抱えうずくまる力子がいたのであった。
「そっ、そなた大丈夫か?」
うずくまる力子に問いかけているとレジに並んでいた後ろの親子の子供が界理を指さしして、
「このお兄ちゃんの眉毛、麻呂みたいだぁ!藤原氏だぁ!」
「コラ!ダメでしょ!そんなこと言っては」
母親は子供を叱りながら申し訳ありませんと界理に謝るのだが目を合わせてはいなかった。
近くの公園のベンチまで界理はどの様にきたのか覚えてはいない、俯いたまま力子に問いかける
「力子この眉は可笑しな物なのか?」
「可笑しな物ではないのですが先程子供が申していました様に過去に高貴な貴族と言われていた物達の眉が界理様の様に眉を整えていた時代があったのです、当時その貴族達が自分の事を麻呂と言っていたのです、
現代では創作話しやテレビのドラマのなかで少し足りないおバカなキャラとして、マロと言う認識がある為だと思われます」
既に界理の目には大粒の涙が溢れかけていた。
「かっ、界理様大丈夫ですよ!この力子にお任せください!こっ、この私の眉を見て下さいませ!ほらっ分かりますか?描いているのです、下界のお洒落なのです!大丈夫です!これから私が界理様の眉を男らしい立派な眉にしてご覧に見せましょう!さぁこちらをお向き下さいませ」
「本当に?その様な事が!ありがとう力子!下界に詳しいそなたが居てくれて本当によかった!」
界理はウンウンと頷きはにかんでいる。
「あっ、動かないで下さいませはみ出してしまいます、もうこれでマロなんて言わせまんからね!」
と優しく微笑んでいた、元気を取り戻した界理が再び歩いていると、今度はすれ違う皆、界理を目を見開いて驚いている、またカップルとすれ違った後
「今の人の眉みたかよ!!凄かったな、」
「ウン、ビックリだね!!」
と笑い合っていた、何気なく界理はお店のショーウインドに映る自分の姿に絶句した、其処にはそれはそれは見事な鬼のゲジゲジ眉毛が描かれていた!界理は何も話さず人前であったが躊躇なく自分の社に転移した、そして三日三晩寝所から出てくる事はなかった。そして四日めのあさ太い黒縁メガネを掛けて出てきたのであった。
界理達は本殿の長い廊下を昔の恥ずかしい話しを思い出しながら、今日の呼ばれる理由について力子に問いかける。
「やはり今日呼ばれたのは先日の召喚事件の件であろ?」
「はい、私には先刻お話しがあり式達に既に対処と、調べをさせています」
「うーん母上が結界を貼り直した後の召喚であるからな、一筋縄では行かぬと言う事であろ」
界理の異世界外交の大切な仕事の一つ召喚で連れ去られた愛し子の保護である、そもそも神同士で愛し子達の魂の受け渡しは、転生という形で行われ問題はほぼないのだが、神以外の者が行う召喚は問題なのだ、異世界にはほとんどの世界に魔法があり、魔法使いが存在する、これは神が世界を創るにあたり、その世界の人々が少しでも便利に早く世界の成長を願い魔法が使える様、大気の中に魔素が混ぜている、とても便利な世界なのだが、反面 魔物が生まれてしまう事と、科学、医療の分野の発展が遅れるデメリットもあるのである。そのデメリットを補う為神同士の話し合いで魂を異世界に転生させて記憶と知識で足りない分野を
成長させていく。問題なのは魔法使が直接召喚魔法で愛し子を異世界に拉致しまう事だ、界理達は召喚を行なった世界の神に協力して貰い、保護し元の世界の中に返すのも、下界で行方不明なった事件を解決するまで無かった事にするのも、界理の仕事である
間も無く本殿の大きな扉の前まで来ると界理達二人は頭を下げ一礼する、すると大きな扉は音も無く開き中から声がかかる。
「入るが良い」
二人は頭を下げたまま中に入って行く、
「面を上げるが良い、界理、巫そなたもだ」
界理は頭を上げ広間の先に座るこの神威の最高神にもう一度一礼して話しだす、
「母上今日呼ばれましたのは、例の召喚事件の事ですね、母上の結界が破られるとは信じられませぬ!」
「うむ、起きてしまった事は仕方ないが、既に愛し子の召喚先は解っておる、結界の外に愛し子が出た場合、自動的に魂を追跡する様にしてあるのだ!流石にこれだけ愛し子を拉致紛いの召喚をされるとな!」
天照は額の太陽を象った髪飾りを手で触れながら、語った言葉は怒っている様でもあり、悲しんでいる様でもあった。
「で、母上愛し子の召喚先は何処なのでしょう?」
「詳しい資料を巫に後ほど送ろう、目を通すがよい、辺境の異世界でシロンと言う世界のようだ珍しく双子の女神でこのシロンと言う世界は妹が管理している世界のようだ、私達の世界の二十分の一位の世界らしい、神は女神と冥府を司る弟神の二人で
後は天使たちが使えているようだな、女神の名はスィーネス、弟神はカルムス、既にアポイントが取れおるゆえ明日の朝先方に向かっ欲しいのだ。」
「と、あとこれより黄泉比良坂に行きイザナミ様にお会いして話しを聞くが良い!」
「承知いたしました、母上この度の召喚なにかお気付きになられているのですね、イザナミ様にお寄りした後、いつもの様に、宇迦之御魂様の所に行きお土産をお持ちして、明日朝向います。」
「あとこれを持つて行きなさい」
天照は一振りの太刀を差し出す、太刀の名は須賀利御太刀この太刀は天照の所に二十年に
一度奉納される物の一つだ、
「そなたあちらでも下界に降りるつもりであろ、気を付け行って来るのですよ、先方に宜しくと、伝えておくれ」
流石は母上何もかもおお見通しなのですね、界理バツの悪そうな笑顔を見せ、
「承りました!」
と一言発した後、二人は深く一礼して本殿を後にしたのであった。
ありがうございます。PCを使う事が苦手なおっさんですので、不定期更新になりますが
よろしくお願い申し上げます。