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夢のつづき『ポテトの恋』

作者: 物語のあるリボン作家 / いろいと

物語のあるリボン作家『いろいと』です

私の作るリボンには、1つずつ名前と物語があります

手にとって下さった方が、楽しく笑顔で物語の続きを作っていってもらえるような、わくわくするリボンを作っています


関西を中心に、百貨店や各地マルシェイベントへ出店しております



小説は毎朝6時に投稿いたします

ぜひ、ご覧下さい♡



Instagramで、リボンの紹介や出店情報を載せておりますので、ご覧下さい

hhtps://www.instagram.com/iroit0

何気なく話をしていたはずなのに、いつの間にか気になって

家に帰ってもずっと気になってる私は、これはもう恋なのでは?と思っては、自分で首を振る

思いっきり首を振ったはずなのに、ぼんやり浮かぶのは彼の顔

『なんでこうなった!?』

ちょうど目線にある『夢のつづき』を見ながら自分に問いかける



友達だったはずのアイツが、いつの間にか自分の中に入り込んでいた事に、なぜかムカつきを覚える

どこで、何が私の気持ちを変えたのか、自分でも分かっていない

『まって、なんでだ?よく思い出そう私』

そう自分に質問と回想をする



彼と会ったのは、2年前の事だ

大学の女友達5人と花見に行った時に、偶然出会ったのがきっかけ

たまたま隣にいたのが彼のグループで、いわゆるナンパというやつだ

とにかくノリが良く、初めて会った仲間のように感じられない彼らと私達は、仲良くなるのに時間はかからなかった

まぁ、だいたい人が騒ぐような場所で出逢うと、そうなのだが

その日は、一緒に遅くまで遊び、機会があればBBQでもしようと別れたのが始まり

その後も、度々会うことが多くなった私達は自然と友達になっていく




·

10人も男女がいれば、色んな事があるのは目に見えている

ちらほらカップルになるのも当然だ

そんな中、私は特に想う人もおらずただただ遊ぶのが楽しくて会っていた

特に仲の良いアイツとは、年月が経つに連れて二人で遊びに行くことも多くなる

『今日ヒマ?』

『学校は?』

『今日は行かなくても大丈夫!』

『私、単位取ってないのあるから、それだけ行ってくるわ』

『俺は、もう卒業待つだけ!いいだろう』

『それは良いことです。終わったら連絡するし、いつものとこ集合ね、じゃ!』

そう言って携帯を耳から離す



毎回突然誘ってくる彼とは学校が違うので、会う時の待ち合わせは都会の中心になる駅だ

早く会いたい気持ちを抑え、今年卒業の私は、まだ取れていない単位を取るべく学校へと足を運ぶ

どこか落ち着かない私は、講義が終わればすぐに携帯を手に彼へと連絡していた

『何時に来れる?』

『今もう出てるし、いつでも』

『30分くらい待ってて』

『おけ』

浮足立つ私は、電車へと急いだ




·

駅へ着くと、私に気が付いた彼が手を振る

『ごめん!待った?』

『待った!遅い!』

『遅くなってごめんよぉ』

『はは、うそうそ。俺も今来たよ』

ポンポンと頭を覆うように大きな手のひらが私の頭上を軽く叩く

どこかホッとする私は、少し頬をピンクに染めていることに気が付いていない

『お腹すいたから、ハンバーガー食べようぜ』

『あ!期間限定の食べたい』



キョロキョロとウィンドウショッピングしながら歩く私は、なぜかふと彼の歩調が気になった

あれ?歩調合わせてくれてる?

ちらっと彼の方を見ると、私の視線に気が付き小首をかしげている

『どした?』

『なんでもない』

ウロウロしながらも、目当てのお店へ付きゆっくりと腰を降ろした

ポテトを食べながら、先日やっていたドラマの話をする



『だいたいさ?ポテトで恋には落ちないよ!ポテトで恋愛出来るなら、ポテト食べまくるわ。そもそも好き前提なんだよね』

『ポテトの恋愛って、どんなドラマだ。くくく』

『気になってる彼女を誘う彼がいてね、彼女がポテトをこんな風に持ってて、それをパクって食べるの。っで、そっから始まる恋。なに?そんなことある?』

『ふーん』

そう言いながら、ポテトを持った私の手首を彼が掴む

そしてそのまま自分の口元へ運び、私のポテトを食べてしまった

『うん。ならんな』

呆気にとられる私は呆然と、そしてどこかドキリとする気持ちを隠しながらその場をやり過ごした




·

回想を終えると、私は顔から火が出るかの如く顔が熱くなった

『あいつのせいだ!』

そもそも、初めからどこか気になっていたから二人で遊んでいたのかもしれない

そう思うと余計にドキドキしだすのだ



ピピピピピ



タイミングよく鳴る携帯の着信は彼だ

高鳴る鼓動を抑えながら電話に出る

『帰れた?あのさ?』

『なに?』

『恋始まった?』

『はぁ!?』

『いや。俺、お前のこと好きだって気が付いたから、すぐ言いたくて』

『えっ!?』

『ポテトの恋?』

思わず私は吹き出してしまう

その後ポテトの恋がどうなったかは、安易に想像が出来るだろう



最後まで読んで下さり、ありがとうございます


色々なお話を書いておりますので、どうぞごゆっくりとしていってもらえると嬉しいです


また明日、6時にお会いしましょう♪

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