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頭のいい生物

僕はガイアさんの後ろについていく…

――すごい視線を感じるな…そんなに僕が珍しいんだろうか。僕からすれば、そちらの方が珍しいんですけど。

「長老、先ほど不審な生き物を保護いたしました。その生き物は意識を持ち、我々と意思疎通できるそうです」

「ほう…中々に珍しいこのもあるもんじゃ。わしとて、長い間旅をしてきたが…そのような風貌をした生き物は見たことが無いの…」

「では、処分いたしますか?」

「いやいや、そこまでせんでええ、見たところこちらに害を与える気もなかろうて、な?」

「え…あ、はい!勿論です」

「ほなら、あんたの目的はなんや?」

「仲間を探しています。僕は仲間を探しているんです!」

「それは、酷な事じゃのう…お主のような非力な生き物はきっともう残っておらんと思うが…」

「いえ…僕たちの種族には発達した頭脳があります、きっとどこかで生き残っているはずです。僕はそれを信じてます」

「ほう…発達した頭脳とな…我々の種族より頭脳が発達しておると?」

――え…なんかまずいこと言ったか…いや、確かにこの生き物たちが人よりも賢いとは考えてなかった。頭の中に話しかけてきたりとか、手から炎を出したりとか…人にできない事ばかりやってるんだ。人よりも賢い可能性は充分あり得る。

「お主の頭脳を試させてもらってもよいか?」

「え…僕が分かる事なら…」

「では…今ここに50名の我がどうしが居る、この50名に10の住処を作りたい。家族は皆5名ずつじゃ。住処を作るのに大きな木が5本、細い木の棒が20本必要になる。大きな木から取れる葉を屋根にするのじゃが、大きな木についている葉の2本分必要じゃ。我々はいったいいくつの大きな木と細い木の棒が必要になる?大きな木1本から細い木の棒が20本できるとする」

――なんか試されてるのかな…10の住処×5本=50本、屋根の葉に必要な大きな木が10×2=20本、細い木の棒が10×20本=200、大きな木から取れる細い木の棒が葉を取った時に残った大きな木を利用して、20×10=200本作れる。大きな木が10本余るのか…」

「大きな木50本、細い木の棒200本、葉用の木20本、細い木は葉用の木を利用して作ります。すると10本の木が余るので、葉用の木は10本切、葉だけを10本分取るのが良いかと」

「ほう…ではそれでやってみようではないか」

「え…」

「皆の者!聞いておったか、男は木を伐り、女は葉を網、屋根を作るのだ」

「お~!」

――え…なんかみんな動き出したんですけど…。

数刻後…

「え…すっご」

――僕が作ったテントなんかより数段階良い縦穴式住居のような建物が10軒できている。それにしても早すぎないか。

「どうじゃった?さっきのものが言っておったことは当たっとるか?」

「はい、ちょうど木が無くなりました。葉も丁度無くなったところです」

「ふむ…なるほどな…」

2名が僕の方を睨む。

「え…ええっと、どうでしたか?」

「お主を歓迎しよう。ようこそ我が家族へ」

「え…あ、ありがとうございます」

――よく分からないが、どうやら受け入れてくれたようだ。

「お主は、ガイアの家族に入ってもらう。一応監視役としな」

「そちらが良いのであれば僕は構いません、よろしくお願いします」

「よろしくね、カズヤ!」

「お主はカズヤと言うのか」

「あ、まだ長老さんには名乗っていませんでしたね、忠地和也と言います。好きなように呼んでください」

「わしの名前はナフタル。ここの50名ほどで旅をしとるものだ。まぁ、我々の種族は様々な所に旅をしながら回っておるからな、たまに出て行ったり…入ってきたりするが、大抵この数が基本じゃな」


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