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新しい出会いと決意

「そうだ、らる。お前に今日来る客の話をしておかなければならなかったな。」彼はそういうと手に持っていたパンをお皿の上においた。

「えぇ。どのようなお客様が来られるのですか?」私は興味津々なのを悟られないように彼に問いかけた。

「俺の古くからの友人だ」彼はそういうと苦い表情を浮かべた。


ギースの古くからの友人。

ということは、意地の悪い所も優しい所も全て理解した上で付き合っているということだろう。つまり、彼にとって大切な友人。そんな友人と会わせてくれるというのだから、彼も私のことを少しは信じてくれているのかもしれない。

でも、なぜギースはそんな嫌そうな表情をしているのだろう。

悪い人ではないような気がするのだけれど、何かあるのかな・・・。


そんな私の予感は的中してしまった。

私、普段予感なんて滅多に当たらないのに。


「いやーん。可愛い女の子がいるわ~。はじめましてぇ。」そう言って私に挨拶してきた彼の友人は、高身長なイケメンのオネエだった。

サラサラな黄緑色の髪の毛、服越しにもわかる鍛え抜かれた筋肉、ふんわりと香る香水の香り、そしてさわやかな笑顔と非のつけようのない美しさだ。

ただ、動きがくねくねしている。そう、くねくね。

だけど、鍛え抜かれた筋肉は何よりも美しい。

私は本当に筋肉が好きなのだけれど、特に愛してやまないのは腹筋と胸筋、あと上腕二頭筋。

彼はどれをとってもレベルが高い。

私の筋肉レーダーがピコピコ反応している。


好き。(確信)



なんてくだらないことを考えていた私に、「あらやだ・・・固まっちゃったわ。ごめんなさいねぇ。」とほほ笑むと優しく微笑んだ。

「こちらこそ、ごめんなさい。あなたの筋肉があまりにも美しくて・・・って違う違う。初めまして、私はらると申します。」そう言って私はお辞儀をした。

すると彼は「堅苦しいのは嫌いなのよねぇ。アタシは、ジェイドよ~よろしくね。あなたの境遇は大体、彼から聞いているわ。仲良くしましょ」彼はそういうとウインクをした。


「きもちわりぃ・・・。」ギースはジェイドに向かってそういった。

「あらやだ。気持ち悪いって何よ~アタシだってあんたみたいに意地っ張りな人はいやよ。」そういうと、ジェイドはギースをにらみつけた。


この2人は本当に仲がいいのだろうか、私はふとそんなことを思った。


「ねぇ、そんなことよりらるちゃんはどうするの? 明日の舞踏会。勿論参加するわよねぇ?? だって、あなた表向きはギースの婚約者なわけだし・・・。」

「えっ?」

「もしかして、聞いてないのかしら? もう、あんたっていつも大事なことはちゃんと言わないわよねぇ・・・。本当にどうしようもないんだから。良い? らるちゃん。あなたは身分不明、悪く言えば不審人物なの。身分不明の者に、この国では居場所はないわ。分かるわよねぇ?」

「そうです・・・ね。確かに私は、自分の身分を証明できるものはなにもありません・・・。」

「だから、ギースの婚約者としておけば、それなりの地位は守られるの。彼は王子さまだからよ。それでギースはあなたを婚約者にしたの。あなたを守るためにね。だから、明日、あなたは舞踏会に出席しなければならないわ・・。それが婚約者としての仕事だからよ。大変だとは思うけれど・・・。できるかしら・・?」ジェイドは心配そうに私を見つめてくる。


「無理です。舞踏会っていうことはダンス踊るのでしょう? 私踊ったことないもの。それに、私この国のこと何も知らないの。そんな人間が舞踏会に出たら…私は、ギースに恥をかかせてしまうわ。」

「だから、言わなかったのだジェイド。こいつは明日は体調が優れないから、という理由で欠席させるということにするつもりだったのだ。余計なことをらるに言うんじゃない、ジェイド。」ギースはそういうとジェイドを睨みつけた。

「それに、お前を今日呼んだのは、こんなくだらないことを言わせるためじゃないことはわかっているだろう?」

「わかってるわよ~。そんな鬼みたいなお顔をしたら、イケメンが台無しよ?? アタシが呼ばれた理由は、らるちゃんの護衛でしょ??」

「余計なことは言わなくていい。面倒くさい事は嫌いだ。端的に言う。お前に、らるの護衛を命じる。いいか? くれぐれも余計なことは言うんじゃないぞ。」

「わかってるわ。騎士の誇りにかけて、お守りいたします。」そういうと、ジェイドはギースに向かい片膝を立てて座り、忠誠を誓った。


「あの・・・お二人の関係って・・?」私が問いかけると、ジェイドはほほ笑んだ。

「幼馴染よ。ギースはこの国の王子様でしょう? アタシはこの国に代々使える騎士の家計の人間なの。だからギースとは幼いころからずっと一緒よ。兄弟みたいなものよ。」

「そうだったんですね。」

「でも、ギースったらいつも一人で大切なことも抱え込んでしまうの。しんどいことも、悲しいことも。だから、らるちゃんお願い。ギースのこと、しっかり見ててあげて。彼は孤独な王子さまなの。孤独な王子さまを支えるのはいつだって勇敢なお姫様よ。」ジェイドは私の耳元もとでそう囁いた。

私が頷くと、ジェイドは安心したようにふふっとほほ笑んだ。


「孤独な王子さま…?」私がジェイドの言葉を繰り返すと、ジェイドは私に向かってウインクをした。

「さ、それより。らるちゃんは、明日の舞踏会どうしたいの?」

「えっ?」

「ギースは出なくて良いって言ってるけど、らるちゃんはどうしたいの? 出たい? 出たくない?」

「私は…っ…」私は喉まで出かけた言葉を飲み込んで、ギースの方を見つめた。


ギースは真っ直ぐに私の事を見つめている。


出来ない、と言うことは簡単だ。

だって逃げてしまえば良いのだから。

でも、本当にそれで良いの???

私は自分の事を愛せなくて、許せなかった。

可愛くもないし性格も良くは無い。

だけど、そうやって卑屈になっていても何も良いことは無い。

こんな私とちゃんと向かってくれているギースに対して、逃げることは失礼なんじゃないの?

きっと、ギースは自分の恥よりも私を守るために出なくて良いって言ってくれたのだと私にはわかる。

私はこの世界でやれることはなんだってやるって決めたんだ。

私を信じてくれている、ギースを裏切るわけにはいかない。

彼は私を守るために、色々してくれているのだから。

だったら、私は変わらなければならない。

抗え、戦え、変わるんだ。私が私を認められるように。

いつか、私卑屈な私自信を許せるように。

受け入れられたら私は変われる気がする。


だから…。


「私、やる。明日までに何が出来るか分かんないけど。」私がそう宣言すると、ジェイドは驚いた表情を浮かべた。

「えっ!? ほんとうにやるの!? らるちゃん大丈夫かしら!? アタシが聞いたからやるしかないって思っていない?」

「違います! 私は私がやるって決めたんです。今の私に出来ることはこれくらいしかないけれど。私は私に出来ることをするだけです。明日までに、出来ることは限られていると思うけれど。私は私に出来ることを頑張ります。だからっ…」私はそういうと、ギースを見つめた。


「私に教えてください!!!」私はギースに、向かって頭を下げた。

「ふっ」私の姿を見たギースがお腹を抱えて笑っている。

「えっ…何がおかしいのよ!!!」

「お前はやっぱり卑屈になっているよりも、そっちの方がいいよ。大丈夫、お前ならやれるって俺は信じてる。」

「なんか調子狂うわ。ギースが私に対して優しい…」

「あらやだ~ギースなんだか楽しそうねぇ…そんな笑顔久しぶりに見たわぁ。よかったわ。」そういうと、ジェイドはにっこりと微笑んだ。


「さぁ、アタシが色々教えてあげるわ。スパルタ教育でいくからよろしくねぇ~!」ジェイドはそういうとウインクをした。


げっ…なんだか怖い…。

ジェイド以外と怖そうなんだよなぁ…。大丈夫かな…。


「よっ…よろしくお願い…しま…す。」私はそう答えるだけで精一杯だった。


こうして、ジェイドの「楽しい簡単☆舞踏会の為の準備教室!」が始まったのであった…。

こんばんは!


毎日投稿、2日目ですね(*´ω`*)

キャラが増えました~(拍手)

キャラが濃い…。


でも!!!

一生懸命彼らと向き合ったいきたいと思っています。

大切に大切に執筆していきたいです。


これからどうなるんでしょうね??(;_;)

私自身は、物語の結末を知っているけれど、本当にこれでいいのか?と悩む毎日です。

まぁそれはまた追々(`・д・´)


そう!私嬉しい事があったので、聞いてください!!(強制)

最近、小説のブックマークをしてくれる方、感想をくださった方、誤字を指摘してくださる方がいらっしゃるのです!

優しい!!!神様かな!!!(;_;)って、ずっとニヤニヤしてます。

ありがとうございます。

この場を使い、お礼を伝えさせて頂きますね。

これからも楽しんで頂けるように私も頑張りますので、よろしくお願い致します。


あっ、私、本当に誤字多いので見つけしだい教えてください(土下座)


毎日投稿宣言をして2日。皆様に大切なお知らせがあります。

明日は投稿をお休みさせてください。

課題に追われて執筆が間に合いません(;_;) 

すみません。


亀ペースですが頑張りますのでこれからも、何卒よろしくお願い致します。

では、また明後日の後書きでお会いしましょう(*´ω`*)


本日のはこれにて。

どろんっ。

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