表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【詩集】Shangri-La

待ち人

作者: 野鶴善明

 暮れなずむ空

 人恋しい街の灯り

 アルタの前であんぱんをかじりながら

 あんたが来るのを待っている

 たぶんこないんだろうなって思うけど

 やっぱりこないって気づいているけど


 電話をしても取ってくれない

 メッセージを送っても返事をくれない

 あたしのことなんて

 相手したくないんだろうな

 楽しいことが見つかったのかな


 退屈しのぎに ひまつぶしに

 あたしの相手をしてただけなんだよね

 付き合っているはずなのに

 ずっと片想いみたいだったもの

 あんたはしょっちゅうつれない生返事

 あんたが好きだから

 なにも言わなかったけど


  99%こないとわかっていて

  1%だけ期待している

  あたしの人生に

  奇蹟なんて起こるはずないんだよ

  もう帰ろうって何度もなんども

  自分に言い聞かせてみるけど

  あたしの足は動かない 動けない


 足早に通り過ぎる

 見知らぬ人たち

 アルタの前であんぱんをかじりながら

 来てはくれないあんたを待っている

 秋の風は冷たい風

 スカートを吹き抜ける

 からっぽの風


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ