沖田くんの朝
夜に書いたんで、冒頭の茶番は気にしないでください
沖田の朝は早い。具体的にいうと朝5時だ。
やっと太陽が東の空に見えてきたくらい。
通学している第四帝国学園は徒歩10分だが、アパートの二階で一人暮らしなため家事全般は沖田が行っている。
「今日は晴れかぁ・・・洗濯日和だな」
空を見ながらつぶやく。正直、一人ではさびしいと思っている沖田であった。
終わり・・・
「終わんねえよ!なにが終わり、だよ!」
あやうくなにも起こらないから終わりかけたわ、あっぶねぇ。
しっかし、あいつが来るのは1時間後だし、日課のランニングでもするかな。
「えっと、ジャージジャージ」
ランニング用のジャージを探す。昨日の朝、洗濯してたからきっとタンスに片づけて・・・
「お前、昨日洗濯物干してないぞ(ガチャ」
「え、マジ!?」
それは困った。ジャージは一着しかないから他ので代用・・・ん?
「三条、不法侵入で訴えるぞ」
「おお、怖い怖い」
ナチュラルに「ここ、俺んちですよ?」という顔をしている三条。正直お前も怖い。
三条は俺の・・・元同僚で現同級生の親友だ。まあ、別に家に来ても問題ないのだがひとつ疑問がある。不法侵入である。
「どっから入ってきたんだ?お前。ここは二階だし」
その問いに対し、三条は人差し指を上に上げニコニコしながら
「あ?ピョーンって、一階から」
と答えた。・・・おい、それは人間の成せる技なのか?いや、階段通れよ。
「えっと、ベランダからきたのか?」
もしベランダから来たのなら窓は閉めていたからガラスを割ったことになるが、見たところガラスは割れてない。とすると玄関・・・?
「鍵をバーンって」
「うぉぉぉい!」
鍵壊したってこと?ていうことは鍵の修理費請求は俺にくるってことだよな・・多分。
「ああ・・ただでさえ節約してるってのに・・・」
すでにゲームのために夜ごはんは塩水にしてるっていうのに。泣きそう。
「そんな顔するな!悪かったって、請求きたらちゃんと払うから」
ならよし、これで払わないとか言ったらこいつを殺してしまいそうだ
「で、飯は?」
なんと、人のうちに勝手に上がりこんだうえにタダ飯まで頼むとは、ずうずうしい。
すこしは生活力つけろってんだよ。まあ、俺も飯作れないけど。
「作れない」
「は?」
ん?こいついま『は?』って言った?聞こえなかったのかな?仕方がない。もう一度
「作れない」
「ウソつけ」
なんか即答でうそつき認定された。俺って飯作れる感じに見えるのかなぁ。
「お前、いつも朝飯抜いてない言ってるじゃん」
「まあ・・・うん」
朝飯抜いたらまともに授業受けられないし、パワーでないし。
大事なことだよねぇ。
「じゃあ、誰が朝飯作ってんの?」
えっと、それ言うと殺される可能性があるんですが・・・
「殺さない?」
「え?あ、うん」
三条は質問の意味がわからないようだな。まあいいか。しかたないから答えてやろう
「野崎に作ってもらってる」
「うん、死ね」
即答ですか。そうですか。なんか目が怖いですよ三条さん。
野崎はですね、俺の委員会仲間で友達の可愛い女の・・・まって、カッター構えるのは待って読者さん。
野崎はただの友達ですって、ホントです。え?じゃあなんで朝飯作ってるって?
まあ、あれです。前に朝飯食ってないっつったらあいつが『ちゃんと食べないとだめ!明日から私が作りに行ってあげる!』とかいったからお言葉に甘えてるだけだ。それ以外はなんとも(ヒュ
「あっぶねぇ!」
なんか横からカッター飛んできた!?死ぬわ!こんなものいったいどこから・・・
「殺す」「orz・・・」
三条でした。ていうかあいつ、目がヤバい。完璧に殺しに来てますわ。狩人の目ってあういうのかな?
「待て三条、落ち着」
「リア充はしゃべるな」
せめてさ、コミュニケイション能力ぐらいは残しておこうよ。
もう人間じゃないじゃん。まじで、ステイ!
「冗談は置いといて・・」
冗談かよくそったれ。マジで生命の危機感じたわ。
「冗談で僕の命が消えかけたことについては?」
「知らん」
おい、なにが知らん、だよ。あいつなめプしてんの?俺なめられてんの?
「朝飯は?」
「ずうずうしいわ!だから朝飯は野崎が来るまで待てって!」
ていうか、三条と駄弁ってたせいで洗濯とか出来てないんですけど。どうしてくれんの?
洗濯って結構時間かかんだよなぁ、もうあと1時間くらいしかないのに。
「そういや、お前。俺が来た時何しようとしてたんだ?」
「ランニングだよ、日課の」
そういやジャージの代えどうしよう・・・。あ、学園の体操服でいいや。
体操服どこだっけ・・・えっと・・・洗濯したよな確か。
「体操服か?棚にあんじゃね?」
「ありがと」
あったあった。さ、着替えて・・・ランニング行こ。
「まさか今からか?」
三条が靴を履きながら聞いてくる。あ、お前も来るの?
「一日でもおろそかにすると廃る」
「真面目だなぁ」
そんなことを言いながら、俺は三条と共に部屋から出た。
ふぅ、典型的なリア充妬みイベント、どうでしたか?楽しんでいただけたならうれしいです