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おそらのきみへ  作者: ひかり
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きょうだい

ひかりたちが機嫌よく遊んでいると佐藤がまた『おそら』にやってきた。

「ごっさん。」

佐藤はおっちゃんを呼んで、近づいてきた。

途中、さくらと目が合い、驚いた顔をした。

「だれ?」

ひかりは佐藤を見たのが初めてだった。

「さとーっていう人。おっちゃんのお友達みたいな人。」

せいらが説明した。

「あの子まだいるのか?」

佐藤がさくらをチラッと見ておっちゃんに聞いた。

「あぁ、思い出していてもおかしくないんだが、意外とクールというか大人びたところがあるというか…俺でも判断がつかない子だな。」

「なんで思い出してもそのままでいれるんだろな。そうそう、例の件、上からOKでた。」

おっちゃんの顔が少し明るくなった。

「そっか…佐藤、感謝する。」

そうに言って頭を下げた。

「よせよ。これで3人一気にいなくなるが、ここに来る予定の子を近々迎えに行けだとさ。全然減らないよな。」

おっちゃんは寂しそうな顔をした。

「この間、今度生まれ変わる予定の子に母親にもう1度会わせて欲しいって言われて、母親の夢の中で会わせてあげたが、母親に見殺しにされたのに憎むどころか『大好き』って言ってたんだぜ。子供は純粋に親からの愛情を求めて、親がいっぱい愛情を注いでやるのは古今東西一緒のはずなのに。なんでここに来る子は増えるんだ…」

しばらく2人は沈黙した。

「3人とも生まれ変わる決心なんだな。」

佐藤が口を開いた。

「いや、弟の方はまだ思い出していない。」

おっちゃんの言葉に佐藤は驚いた顔になった。

「おい、いいのか?!」

「れんととたいがはもともと兄弟だ。それに、たいがが思い出したときに兄貴も仲のいい友達もいなくなっていたとなるとかわいそうだって兄貴のれんとが言ってたんでな。れんとは生前からたいがのことよく見てるから余計そう思うんだろ。こうたろうは兄弟の仲間入りできるのがうれしいみたいだ。」

「いや…でも、弟の方はしばらく…5年くらい眠った状態になるが…」

「れんととこうたろうと話し合って決めたことだ。あの子たちなりに一生懸命考えて出した結論だ。あの子たちの意思を尊重しようと思う。」

佐藤は「分かった」と言って背を向けた。

「あと12時間後に3人を連れていくぞ。子供たちに伝えておいてくれ。」

そう言って佐藤は消えた。

おっちゃんは仲良く床をちぎって積み上げて遊んでいるれんととこうたろうとたいがを見つめた。

「次は3人とも本当の兄弟だな。下界でも仲良く遊べよ。」

おっちゃんは目を潤ませながら呟いて、3人のもとへ歩いていった。

「おーい。そんなことしたら床が抜けるぞ。」

「おっちゃん!これ雲っていうんでしょ?絵本に載ってた!」

「でっかいお城作るんだ!」

「おいしくなかった!」

「食べるなよ!」

おっちゃんは笑って3人いっぺんに抱きしめた。頬に涙が伝った。

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