みらいへ
ひかりは『おそら』で残された時間は1人でいた。
そして、とうとう24時間後おっちゃんに会いに行った。
「ひかり、来たか。」
おっちゃんはニッコリ笑いかけた。
「おっちゃん…また会えるよね?」
ひかりはおっちゃんに聞いた。
「またここに来ちゃダメだ。ひかりは幸せに生きなけばいけないだろ?」
ひかりは頷いた。みんなともう会えないのが寂しくて悲しそうな顔をしていた。
「『おそら』に来た子供たちには特別な『絆』があるんだ。もしかしたら、ひょっこり下界でも会えるかもしれないぞ。」
おっちゃんはひかりの頭を撫でた。
「それにひかりは優しい子だ。また新しい友達もできるさ。」
佐藤が現れた。
「ひかり、もう怖いことも痛いこともないぞ。ひかりはとても良い子だから生まれ変わっても幸せになれるからな。」
おっちゃんはひかりの背中を押した。
ひかりはそのまま歩いて佐藤と手を繋いだ。
「じゃあ、行くぞ。」
ひかりはおっちゃんの方を振り向いた。
おっちゃんは少し寂しそうな顔をしているのがひかりにも分かった。
「バイバイ…」
ひかりはおっちゃんに手を振ったと同時に佐藤と姿を消した。
ひかりと佐藤は何もない真っ白な空間に着いた。
「ひかり、目をつぶるんだ。」
ひかりは佐藤に言われた通り、ぎゅっと目をつぶった。
「これから生まれ変わって、ひかりじゃない人間になる。そして、お前は女の子だ。優しくて強いママになっておくれ。」
ひかりは目をつぶりながら頷いた。
「せいらがお前をずっと待ってる。行ってやってくれ。」
「せいら…」
ひかりは目を開けそうになったが慌てて手で目を覆った。
佐藤がひかりの頭に手を置いた。
ひかりはだんだん眠くなってきた。
「じゃあな。元気に生まれて幸せに生きてくれ。」
ひかりは眠ってしまって佐藤の言葉を聞いていなかった。
「ひかり、待ってたよ。やっと来てくれた。」
誰だろう…懐かしいようなあたたかい気持ちにさせてくれる。
そう思いながら下界の笹川麻衣子のお腹にいる赤ちゃんはまた眠った。
「弥生、ママのお腹に赤ちゃんがいるの?」
「うん!ひかりだよ!やっと来てくれたの!弥生が清羅のときに大好きなお友達だったの!」
「清羅って…まさか…何故、その名前を知ってるの?」
「だって清羅だったんだもん。」
「そっか…明日、産婦人科行って赤ちゃんいるか見てこようか。」
「弥生も行く!」
「弥生もお姉ちゃんになるのかもね。」




