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おそらのきみへ  作者: ひかり
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たびだち

おっちゃんが佐藤を連れて『おそら』に戻ってきたとき、ひかりは夢の中だった。

「他に希望は?」

佐藤がおっちゃんに聞いた。

「特にもうないかな…」

おっちゃんがそう言った。

「じゃあ、やっぱりここかな?」

佐藤はおっちゃんにタブレットを見せた。


“笹川家

夫:信吾

妻:麻衣子

〇現在

自営業

…”


「ん?!見覚えがあるぞ。まさか!?」

「そのまさかだ。ごっさん、自分で言ってたの覚えてなかったのか?『ひかりのことを考えて姉妹が産まれる予定の夫婦』って。」

「そうだった…!佐藤が覚えていてくれて良かった。」

「あれから色々あったからな。後はひかり自身も同じ希望をしてくれるかどうか…」

「大丈夫だ。」

おっちゃんは笑顔で頷いた。

「あの子は色々あったけどやっぱり恋しいんだ。たまに寝言で呟いてる。」


ひかりは目を覚ました。

せいらはいなかった。

「せいら…」

ひかりはまた少し寂しい気持ちになった。

おっちゃんが近づいてきた。

「ひかり。起きたんだな。」

ひかりはおっちゃんに抱きついた。

「おっちゃん、あのね。もうせいらに会えないの?」

おっちゃんは真剣な顔でひかりの話を聞いていた。

「せいらに会いたい…」

ひかりはおっちゃんに夢でせいらが出てくる話もした。

せいらといたときは楽しくてぽかぽかしていた。

「でも、生まれ変わったらみんな忘れてしまうんだよ。」

おっちゃんが言った。ひかりは悲しそうな顔をした。

「それでも、せいらに会いたいかい?」

ひかりは大きく頷いた。

「大丈夫だ。生まれ変わったらせいらに会える。せいらはひかりのこと待っていてくれてるから。」

おっちゃんはニッコリ笑った。

「じゃあ、24時間後に行こうか。もう手はずは

整えてきた。」

佐藤が2人の前に現れて言った。

「そっか。ありがとうな、佐藤。」

おっちゃんが佐藤にお礼を言った。

「ひかり、新しいママとパパとせいらに会いに行くか?」

おっちゃんがひかりに聞いた。

「行く!」

ひかりは大きな声で返事した。

「じゃあ行こう。でも、他の子たちには内緒だ。それまでここで遊んでいていいぞ。ここで遊ぶのも最後だ。気が済むまで遊んでおいで。」

ひかりはおっちゃんに言われて走って行った。

せいらに会えるうれしさで顔が笑顔だった。

しかし、ずっと遊んでいたおもちゃ箱を見ていると少し寂しい気持ちにもなった。

「ひかり、どうしたの?」

さくらがひかりに近づいてきた。

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