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おそらのきみへ  作者: ひかり
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おえかき

「おっちゃん!」

ひかりは走り回ってようやく前田と話をしているおっちゃんを見つけた。

「おっちゃん、あのね…」

ひかりは息切れしていた。

「おいおい、少し休憩してからでいいぞ。」

おっちゃんは笑って言った。

「ひかりちゃん、こんにちは。では、私は戻りますね。」

前田はそう言ってどこかへ消えていった。

ひかりは少し休憩できたので、改めておっちゃんの顔を見つめた。

「あのね、ひかりも生まれ変わるの。」

ひかりの顔はもやもやが吹っ切れたのでとても明るかった。

「画用紙をいっぱいピンクとか黄色とか赤できれいにするの。」

画用紙の話を聞いてピンときた。

『さくらだな。でも、ひかりも自分なりに理解してくれたんだな。』

「そうか。」

おっちゃんはひかりの頭に手を置いて、

「ひかりが自分で決めたんだな。」

と言った。ひかりは大きく頷いた。

「じゃあ、佐藤にひかりを大切にしてくれる新しいママとパパを探してもらっておくな。」

「でもね、おっちゃん…」

ひかりはうつむいて胸に手を当てて、

「また、痛いのするの?」

と聞いた。

「あぁ、そうか…」

おっちゃんはひかりが生まれつき心臓に病気を持っていることを思い出したが、

「ひかりはもう十分にがんばったんだ。生まれ変わったらみんなとおんなじだよ。それはひかりのママとパパの願いでもあるから約束する。」

とニコッと笑って言った。

ひかりはホッとしてまた笑顔になった。

「ひかりの笑顔はいいな。」

おっちゃんはひかりの頭を撫でた。

「じゃあ、俺は佐藤に話してくるから。」

そう言っておっちゃんは消えた。

ひかりは1人スキップして走り回っていた。

しかし、しばらくして床に寝転んでそのまま寝てしまった。


夢の中のひかりは画用紙に色んな色のクレヨンでお絵かきをしていた。

「何描いてるの?」

せいらがひかりの顔をのぞきこんで聞いてきた。

「いっぱいキレイに描いてるの。生まれ変わったらせいらも一緒に描こうよ。」

ひかりがせいらに緑のクレヨンを差し出した。

「せいらはひかりを待ってるの。せいらの画用紙、ひかりが描く用に空けてるね。」

そう言ってせいらは消えてしまった。

「せいら?どこ行ったの?」

ひかりはあちこち走り回ってせいらを探した。

「せいら!どこ?会いたいよ!」

ひかりは画用紙とクレヨンを握りしめていた。

「せいら…」

ひかりは寝言でせいらの名前を呟いていた。

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