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おそらのきみへ  作者: ひかり
34/53

ママとパパ

「ひかりちゃん、起きてるかな?パパだよ。あっ、動いた!これはお手手かな?お返事してくれたんだね。」

「本当ね。今日も元気ね。よく動いているわ。」

「俺、この子が彼氏なんか連れてきたら殴って、その後1日寝込みそうだよ。」

「まだ早すぎるわよ。何年後になるかしらね。」

「『パパと結婚する』って言ってくれよ、ひかりちゃん。」

女の人と男の人の声だ。とても楽しそうだった。ひかりは温かい気持ちになった。

『ママ…パパ…』

ここでひかりは目を覚ました。

「ひかり、起きた。」

ゆあが駆け寄ってきた。

ゆあは寝ぼけているひかりの手を引っ張っておもちゃ箱のところへ連れていった。

しばらく2人は人形やブロックで遊んでいた。

「お菓子、持ってきたわよ。」

前田が『おそら』に現れた。

子供たちはうれしそうに前田に駆け寄った。

「今日はラムネよ。ちょっと酸っぱいけど甘いわよ。口の中に入れると溶けちゃうの。」

前田は子供たちの手にラムネを5粒おいてあげた。

「おいしい!」

「なくなっちゃった! 」

「あと1個だぁ!」

子供たちは喜んでラムネを食べた。

ひかりも1人で食べていた。甘酸っぱい香りが口の中に広がって思わず顔が緩んだ。

ふと、女の人と男の人の声を思い出した。

『ママ…パパ…でも…』

せいらが言っていた。

『せいらはママがぎゅうしてくれるの好きなの。温かくて、柔らかくて気持ちいいの。』

ひかりはママとパパにぎゅうしてもらった記憶がなかった。

ひかりはあの声の主がママとパパだということを理解した。

『ぎゅう…してくれたのかな…』

ひかりは近くに落ちていたウサギの人形をぎゅっと抱きしめて目をつぶった。

ぎゅうしてもらったことがあるか思い出せなかった。

「うーん。」

ひかりは唸っていたが、

「あら。」

前田は人形を抱いているひかりを見て、

『かわいいわね。』

と微笑ましく思っていた。



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