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おそらのきみへ  作者: ひかり
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たかいたかい

おっちゃんが『おそら』に戻ってきたとき、佐藤が床に倒れていた。

子供たちが佐藤の周りを囲んでいる。

「さとー起きてよ!」

「さとー!次はひかりの番だよ!」

「僕、まだ3回だよ!さとー!」

おっちゃんが慌てて子供たちの方へ駆け寄った。

「どうしたんだ!?」

おっちゃんの声を聞いて佐藤が顔を上げた。子供たちもおっちゃんの方に振り向いた。

「ごっさん…やっと帰ってきたか…」

佐藤はゆっくりと立ち上がった。

「おっちゃん!」

「おっちゃん、お帰り!」

「ゆあね、たかいたかいしてもらったんだ!」

子供たちはおっちゃんの方へ寄っていった。

「佐藤どうしたんだ?」

「あぁ、実は…」

グミをもらって佐藤に少し気を許したゆあが佐藤に近づいてきたので、佐藤はたかいたかいしてあげた。ところが、他の子供たちもたかいたかいして欲しくて集まってきたので順番に何回もやってあげて腰を痛めたとのことだった。

「ははは!ご苦労さんだったな!」

おっちゃんは大笑いした。

「お陰で助かったよ。」

おっちゃんは佐藤の肩をポンと叩いた。

「イテテ、で、どうだったんだ?」

佐藤は腰をさすりながらおっちゃんに聞いた。おっちゃんは難しそうな顔になった。

「部長に直接話するそうだ。」

「あの人に関わるとろくなことないな。『地獄部』でセクハラ騒ぎ起こしてたらしいぞ。『地獄部』(あっち)でも曲者で有名だったみたいだからな。それを口実に『天国部』(ウチ)に入ろうとしているって噂だ。」

「そっか…」

おっちゃんはため息をついた。

「おっちゃん、グミおいしかったよ。」

さくらがニッコリして言った。

「よかった。」

おっちゃんもさくらにニッコリ笑いかけた。

「またグミ食べたい!」

ひかりも笑顔で言った。

「次、お勉強した後にあげるからな。」

おっちゃんがひかりの頭を撫でていると、

「ごっさん、ちょっと。」

と佐藤がおっちゃんを手招きした。

「あの子、いい加減解決させた方が良くないか?」

とチラッとさくらを見て佐藤はおっちゃんに小声で話した。

「…そうだな。」

おっちゃんは腕を組んでさくらとひかりが床をちぎってお団子のように丸めて並べているのを眺めながら言った。

「さとー!たかいたかいして!」

いつきが佐藤の前に手を広げて立った。

「勘弁してくれよー。」

佐藤が腰に手を当てて言った。

「佐藤、ありがとうな。よし、俺がやってやろう!佐藤より高いぞ!」

そう言っておっちゃんはいつきを抱き上げてたかいたかいした。いつきは大喜びでキャッキャはしゃいでいる。

それを見ていた子供たちがおっちゃんの方に寄ってきた。

「順番にしてやるからな。」

おっちゃんは笑顔で言った。

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