おねえさん
ひかりは新しく『おそら』に来たいつきという名前の男の子とゆあという名前の女の子と友達になった。
さくらと4人で仲良く遊んだり、お勉強をしたりと楽しい日々を過ごしていたのでせいらがいない寂しさがだんだん薄れてきた。
時々、そうたのゆりかごのところへ行ってそうたの遊び相手もしていた。
そうたはひかりの顔を見ると手足をばたつかせて満面の笑みになるのでひかりはうれしくてしかたなかった。
「ひかりはそうたのお姉さんだな。」
おっちゃんがそうたとガラガラで遊んでいるひかりを見て言った。
「おねーさん?」
「あぁ、そうたにとってひかりは優しくて遊んでくれて一緒にいてうれしい気持ちにしてくれる存在ってことだよ。」
ひかりは誉められているのだと分かってニコッと笑った。
そうたもキャッキャ言いながら手足をばたつかせている。
「そうたもうれしいみたいだな。」
おっちゃんがそうたを抱き上げてひかりに抱っこさせた。
ひかりはおっちゃんに支えられて初めてそうたを抱っこした。
『そうたっていうの。おっちゃんが抱っこさせてくれたの。ちっちゃくてかわいいの。』
せいらが言ってたのを思い出した。しかし、もう悲しい気持ちにはならなかった。
そうたは柔らかくて温かくて抱っこしているひかりが幸せな気持ちになっていた。
そうたはキョトンとした顔でひかりの顔を眺めていた。ひかりはそんなそうたもかわいくてしかたなかった。
「ありがとう、ひかり。そうた、かわいいだろ?」
そう言っておっちゃんはそうたをゆりかごに寝かせた。
「またそうた抱っこさせてね。」
そう言ってひかりは笑顔でさくらたちのいるおもちゃ箱の方へ走っていった。
「ごっさん。」
突然、おっちゃんの背後から佐藤が現れた。
「おう。」
おっちゃんは佐藤の方に振り向いて返事した。
「一応、報告しとこうと思ってな。」
佐藤はタブレットを取り出した。
「秋月蓮人は生まれ変わって、もうすぐ誕生する。名前は淳だそうだ。加賀美清羅は、笹川麻衣子のお腹の中に入ったところだ。」
おっちゃんは安心した顔になった。
「そうか…良かった。」
おもちゃ箱の周りであそんでいたいつきとゆあは佐藤を指差しながら、
「あれ、だれ?」
と不思議そうな顔で言った。
「さとーだよ。おっちゃんのお友達なの。」
ひかりがニッコリ笑って教えてあげた。
いつきとゆあは安心した顔になった。




