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名も無き少女  作者:
1/7

第1話

初作品となり、ぎこちない面もあると思いますが楽しんでいただけたら幸いです。


「あ、ごめんなさい」


 そう言ったのは長い黒髪の女だった。

「いえ…」

僕がそう答えるより早く、女は走り去ってしまった。とても焦っているように見えた。それにしても女は足が早いみたいで、もう姿が見えなくなっていた。


僕の名前は『黒木 雄介』。とある名門公立高校に通う、成績優秀な三年生。あ、別に自慢してる訳じゃないよ。

僕の通う高校はこの辺じゃ一番レベルが高い所。制服だってそこら辺の平凡な高校のとは違って、王子様が着るような、ビシッとしたもの。歩いてるだけて皆の目は釘付け。

なんだけど。

さっきの女。あの子は最近、下校中によく見かけていた。綺麗な顔立ちをしているから、僕もついつい目がいっちゃってたんだけど。いつも真っ黒なパーカーを着ていてフードを深くかぶってる。パンツも黒だし、夏には地獄のような暑さが待っていることだろう。

話がずれた。そうじゃなくて、僕が思うに道で偶然肩と肩がぶつかったらそれは『運命の出会い』なんじゃないのか?

何故「ごめんなさい」で終わりなんだ。もっとこう、

女『あっごめんなさい』

僕『大丈夫だよ。それより君、怪我してない?』

女『えぇ…優しいんですね…』

僕『いえ、当然ですよ。それよりこれからお茶でもいかがですか』

とか……いや、この展開は古すぎる。

 なんにせよ僕の淡い期待がこんなにあっさりと裏切られるとは。


まぁいい。確かに美少女ではあったけど、一目惚れなんて一時の気の迷いだ。だいたい僕は恋なんてしてる暇はない。僕は学校一頭がいいんだから。勉強一筋だ。


そんなことを考えながら家路を急ぐ僕に、翌日あんなことが起きるとは誰が予想できただろうか……。






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