10話
投稿が遅くなって申し訳ございません。
続きです。
輝と夜宮は巨大な投石を埋め込んだ新たな姿をしたウッドロックに少しだけ恐怖を感じていた。恐怖を感じながらも、輝は剣を持って飛び出し、ウッドロックに近づいていった。
────────すると、ウッドロックは巨大な投石を放った。その速さは先ほどの投石の速さより速い。
なっ!速っ!!
『聖光斬』
輝はスキル技で、岩を真っ二つに砕いた。そこから、一気に加速し、剣を振り下ろす動作をする。
よし!このまま一気にスキル技で仕留める…!
ウッドロックは木の根を瞬時に斬りかかろうとしてくる輝を木の根で全身を巻き付けた。
しまった!木の根か…!
ウッドロックは高く輝を持ち上げ、一気に地面にたたきつける。
───輝は絡まった木の根から脱出できず、そのままたたきつけられた。
「がァっ!!」
「夜宮!」
『烈風閃』
天川は輝に絡みついた木の根を斬った。その後、すぐに輝に回復薬をかけた。
「大丈夫?夜宮」
「ああ、回復薬助かった」
「ごめん、僕が出遅れたせいで、僕も君と同じように敵に恐怖しているんだな…君にあんな偉そうなこと言っておいて」
「天川…」
俺より全然強いのにこんな弱気になることもあるんだな…初めて会ったときの草むらで寝ていたのといい、変なやつで強いけど、こういう弱い部分もあるんだな。
「いや、むしろ安心したよ。誰でも欠点を持っているんだなって、俺もごめん、一人で突っ込んでしまった。やっぱり協力しないとあいつは倒せない」
「そうだね」
「俺に考えがあるんだ」
「考え?」
「ああ、さっき突っ込んでみてわかったことがあるんだ。あの巨大な投石は連続で発射してくることはないのと、さっきの連射型の投石をしてこなくなったことだ」
「確かにさっきの攻撃も連続で巨大な投石を撃ってこなかった」
「ああ、つまり近距離の木の根だけを警戒しさえすれば、ダメージを与えられるはずだ。そのためには俺より速い天川ならあいつの攻撃を掻い潜れるはず」
「それなんだけど、僕もいまいち自信がないんだ。さっきの木の根に捕まって身動きが取れなかったし」
「弱気になる気持ちはわかるけど、天川ならいける。なんたって俺より強いんだからな。恐怖をコントロールする一緒に克服しようぜ」
輝はそう言って天川に微笑みかけた。
「夜宮…」
天川は会ったばかりの何も知らない人からの言葉なはずなのに、なぜだが、そう言われて嬉しいのと同時に自分ならやれるんじゃないかという自信が湧き上がってきた。
「わかった!」
「よし、俺が最初に斬り込んであいつに近づく、天川は俺の背後で、気配を消しながらついてきて、俺があいつに捕まった瞬間で、一気にあいつにダメージを与えてくれ」
「ああ」
そう言って、輝は走りだし、ウッドロックとの距離を詰める。すると、ウッドロックは巨大な投石を放出してきた。
だよな。近づけば、その巨大な投石攻撃…。
『聖光斬』
輝はスキル技を使い、巨大な投石を打ち砕く。輝はそのまま距離をさらにウッドロックの間合いに入り、斬る。
─────────斬ろうとした瞬間、地中から巨大な木の根が現れ、輝の全身に絡みついた。
くそ…やはりここで絡みつかれてだめか。だけど、ここからが勝負どころ…!
輝が木の根で絡みつかれている間、その影から天川が現れ、ウッドロックの間合いに入った。
夜宮…君のおかげだ。さっきまでの僕だったら、恐怖で竦んで反応できなかったかもしれない。でも、君がいたおかげで、僕はこうして立ち向かえる…!
天川はスキル技を使い、斬る動作に入る。
さあ、ここがガラ空きだ!
天川のスキル技を放つ。─────しかし、木の根が複数に束ねられ分厚い壁が目の前に一瞬にして現れた。
嘘だろ…まだ、そんな芸当を残していたのか…!どうする…ここで引くか…
天川は自信がなかった。この分厚い木の根の壁を貫通して相手にダメージを与えられるのかということに不安を感じた。弱腰になりつつも、何か良い方法はないかと脳内で模索していると、先ほどの輝の言葉が脳内に過った。
『弱気になる気持ちはわかるけど、天川ならいける。なんたって俺より強いんだからな』
今まで弱腰だった天川は目の色を変え、攻めるという選択肢を取った。
天川は全身全霊で、加速し、スキル技を放った。
『烈風閃』
シュンッ!!キィィーーン!!
天川のスキル技はその木の根を壁を打ち破って、ウッドロック本体まで一気にダメージを与えた。
ゴォォォォォ!!
ウッドロックは攻撃を食らって、のた打ち回っていた。スキル技によって、ウッドロックの身体に巨大な斬撃の跡が残り、今にも折れそうな状態であったからだ。
すごい!一気に相手に致命的なダメージを与えられた。天川、やっぱり頼れる強い奴だな。
輝は先ほどの天川のスキル技に感動しつつ、立ち上がり、次の攻撃に備えた。
────すると、
木の根が大量に地面から飛び出し、輝や天川に鞭を打つかのように攻撃をしてきた。輝は咄嗟に複数の木の根を防ぐ。
─────しかし、輝の横からさらに複数の木の根が襲った。
ヒュンッ!ズバァァン!!
「がはっ!」
鞭のように打ち付けられ、輝は吹っ飛ばされた。吹っ飛ばされ後、さらにウッドロックは追撃を加えるように木の根でたたきつける。
─────輝はその攻撃を咄嗟に躱した。
すると、天川が木の根を剣で一気に斬っていった。
シュインッ!ズシャンッ!
「大丈夫か夜宮」
「ああ、なんとか。だが、さすがにあの攻撃はかなり効く…」
「ここからは一気に短期決戦に持ち込もう。長期戦になればなるほど僕らが不利になる」
「確かにな」
「僕があの木の根を全部斬るから、夜宮はスキル技でとどめを刺してほしい」
「分かった」
輝は戸惑ったが、先ほどの天川の攻撃を見て自分自身もやるしかないと思った。すると、ウッドロックは複数の木の根を鞭のようにしならせ、再び輝と天川を襲った。それを見て、先陣を切ったのは天川であった。天川は迫りくる木の根を次々と斬っていった。
すげえ…序盤の動きとは全く異なる動きだ…。俺も負けていられないな。
輝はタイミングを計り、天川が作る隙を見逃さず、じっと観察していた。その頃、ウッドロックはさらに木の根を集め、分厚く、でかい木の幹となり、一気に天川にぶつけようとした。
「きたな…最大攻撃技!これを待ってた」
天川は意識を集中し、スキル技を一気に放つ。
『烈風閃』
スキル技が分厚い束ねられた木の根に抑え込まれる。
やはり、そう簡単に貫通しないか…いや、関係ないこのまま一気に突き抜ける!
「うおおお!!!」
すると、束ねられた木の根が徐々にひびが割れ、真っ二つに斬れた。
ここだっ!!
輝はその隙を見逃さず、走り出した。一気に天川の開けた道を通過し、ウッドロックの間合いへ入った。そこからスキル技を発動しながら剣を振り上げ、全身全霊で放つ。
『聖光斬』
ウッドロックの頭上部から剣を深く入れ、地面まで斬撃を入れた。
ビヤァァァァ!!!
ウッドロックは真っ二つとなり、断末魔を上げて消滅していった。
「はぁ…はぁ…はぁ…なんとか倒せた…な」
輝は戦いの疲労で倒れ込み、しばしの勝利の余韻に浸った。
やっぱり、君は強いな。僕が大ダメージを与えたってのもあるが、一撃で決めるとはね。
天川はその場で、寝転び、しばらく休息を取ることにした。
その頃、金髪の成人男性らしき人物が廊下を歩いており、執務室のような部屋の前に立ち止まりノックを3回した。
「入ってくれてかまわない」
すると、室内から低く渋い声が聞こえてた。
「失礼します」
そう聞こえると、金髪の成人男性は部屋へと入っていった。
「それでは報告を聞こうか」
豪華なデスクと共に、その場に座っていた銀髪の高齢男性がそう言った。
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