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最終兵器現る!


 無事にトンカチ一家と合流したベーキウたち。会場に現れたクローン戦士たちは、トンカチ一家の手によって全滅していた。そんな中、シアンはこの騒動はチャンバが黒幕だと伝える。


 話を聞いた兵士たちは、急いでこのことを別の兵士たちに伝えていた。話を聞いたサンラは、信じられないと思うような表情をしていた。


「王子様、驚くのも無理はありません。ですが、私が言ったことは真実です」


「そう……ですか。父の代から大臣をしていたので、信頼していたのですが……」


「人が何を思っているかなんて、知る手段はないからの。まぁ、知ったとしてもあまり使いたくないものじゃが」


 クーアがそう言うと、兵士たちの悲鳴が聞こえた。ベーキウとジャオウは武器を手にし、レリルは急いでベーキウの後ろに隠れた。それを知ったシアンはレリルを蹴り飛ばした。


「ちょっと! 何すんのよ!」


「あんたどさくさに紛れてベーキウの後ろに隠れないの!」


「私、あんたらみたいに戦う力ないから! 隠れるしかないじゃない!」


「隠れるんだったら、他のところに隠れなさいよ!」


 と、シアンとレリルの口喧嘩が始まってしまった。ベーキウとジャオウが呆れた表情をする中、大きな足音が聞こえた。


「何かくるわね」


「またクローン? いくらあんな雑魚を使っても、結果は同じなのに」


 ユージロコとバキコは呆れたようにこう言った。それからしばらくして、巨大なクローン戦士が現れた。


「チャンバの部屋で戦ったクローンも大きかったけど、こいつはそれ以上に大きい!」


 キトリは合体クローンを思い出しながらこう言った。その一方で、アルムは巨大クローン戦士を見て何かを見つけた。


「皆見て! 左肩にチャンバ大臣がいる!」


「何!」


 アルムの言葉を聞き、ベーキウたちは一斉に巨大クローン戦士の左肩を見た。そこには、チャンバが座っていた。


「どうやら、ワシの計画がばれちまったようじゃな! このまま革命を行う!」


 チャンバはこう言うと、巨大なクローン戦士は大きな声を上げ、暴れ始めた。


「やっと面白くなってきたわね」


「油断シナイヨウニ」


 バキコとジャクミは前に出て、巨大なクローン戦士の攻撃を受け止めた。その隙にユージロコが走り出し、巨大なクローン戦士のあごに向かって飛び蹴りを放った。飛び蹴りはユージロコの狙い通り、巨大なクローン戦士のあごに命中したが、ユージロコはダメージを与えていないと判断し、急いで床の上に着地した。


「お母様、今の一撃で……」


「決まっていないわ。あいつ、体が柔らかいせいで打撃が通じない」


 ユージロコとバキコが話をする中、巨大なクローン戦士が攻撃を仕掛けてきた。ユージロコは右ストレートを放ったのだが、巨大なクローン戦士はひるまなかった。


「むぐぅ!」


 攻撃を受けて吹き飛んだユージロコだったが、何とか着地してダメージを受けることはなかった。バキコは後ろに下がり、シアンにこう言った。


「私たちじゃあいつらを倒せないわ。魔力を持っているあなたたちなら、何とかなるはず」


「ええ。私たちに任せて」


 その後、シアンたちは一斉に魔力を開放し、巨大なクローン戦士に向かって走り出した。




 巨大なクローン戦士の左肩に座っているチャンバは、勝利を確信していた。


「バカが! お前たち雑魚が束になって攻撃を仕掛けても、こいつには通用しないぞ! さっき、あの化け物一家の攻撃を吸収したのを見ていなかったのか!」


「うっさいわねツルツル野郎! デカブツを倒したら、次はあんたを仕留めるわよ!」


 チャンバの声を聞いたシアンは、大きな声で怒鳴り返した。


「フン、無駄なことを!」


 チャンバはそう言うと、高く飛び上がっているベーキウとジャオウを目にした。


「クローンよ、あの虫けらを蹴り飛ばせ!」


 巨大なクローン戦士はチャンバの命令に返事をするかのように大声を発し、ベーキウとジャオウを蹴り飛ばした。


「ベーキウ! ジャオウ!」


 攻撃を受けたベーキウとジャオウは、遠くまで蹴り飛ばされた。だが、アルムとレリルが急いでベーキウとジャオウの元に駆け付け、治療を始めた。


「次はお前だ、チビ勇者!」


 チャンバはそう言って、シアンを攻撃しろと巨大なクローン戦士に命令した。チャンバの言葉を聞いたシアンは、魔力を開放して巨大な光の刃を作った。


「よくもベーキウをやったわね! これでズタズタにしてやるわ!」


 そう言って、シアンは光の刃を振り下ろした。無駄なことだとチャンバは思ったが、光の刃は巨大なクローン戦士の体を一閃した。


「んなっ……何ィィィィィ!」


 体が裂かれる巨大なクローン戦士を見て、チャンバは驚きの声を上げた。この光景を見ていたキトリは、クーアにこう言った。


「あいつの弱点は、魔力を使った攻撃みたいね。クローンの弱点は変わらないみたいね」


「そのようじゃの! やはり、どんなに強くても弱点の一つはあると言うことじゃな!」


 会話を終えたクーアとキトリは、魔力で巨大な刃を作り、巨大なクローン戦士に向かって放った。


「わわわっ! こりゃたまらん! クローンよ、すぐにジャンプしろ!」


 攻撃を受けると察したチャンバは、慌ててこう言った。巨大なクローン戦士は立ち上がって裂かれた部分をすぐに直し、ジャンプしようとしたのだが、その前にクーアとキトリの攻撃が命中した。


「うわァァァァァァァァァァ!」


 攻撃を受けた衝撃で、チャンバはリングの上に落ちた。チャンバは腰をさすりながら立ち上がり、周囲を見回した。そこには、武器を持った兵士たちがチャンバを取り囲んでいた。


「チャンバ大臣、話を聞かせてもらいましょう」


「雑魚が偉そうに! クローン! ワシを助けろ!」


 チャンバの言葉を聞いた兵士たちは、急いでチャンバから離れた。その直後、巨大なクローン戦士は口からビームを放った。そのビームは、チャンバに命中した。


「助けるって……他にも方法はあったと思うんだけどね……」


 と、黒焦げになったチャンバはこう言った。




 デレラは巨大なクローン戦士と戦うシアンたちを見て、体をうずかせていた。


「あぁ、私も戦いたい。でも、拳や蹴りが通じないのでは、私は邪魔なだけ……」


 そう呟き、ため息を吐いた。そんな中、治療を終えたベーキウとジャオウが前に出た。


「あとは俺たちがやっておきます」


「危険だから、避難してくれ」


 と言って、ベーキウとジャオウは再び巨大なクローン戦士と戦うため、走り出した。


「あーあ、逃げるなんて私はしたくないですわー」


「私たちも同じよ」


 と、ユージロコがこう言った。その手には、兵士たちが使う剣が握られていた。


「お母様、まさかそれで戦うつもりですか?」


「それで戦うのはあなたよ、デレラ」


 この言葉を聞いたデレラは、驚きの声を上げた。


「私が剣術を? そんな、私は剣術なんて学んだことはありませんわ」


「あなたならできる。私はそう思っている」


「だけど……」


「あのデカブツと戦いたいのでしょう? なら、これを使いなさい」


 そう言って、ユージロコは剣をデレラに渡した。デレラは鞘から剣を抜き、大きく呼吸をした。


 剣なんて、使ったことがないのに。


 と、デレラは心の中でこう思った。だが、剣を握ったと同時に妙に剣を握る指にしっくりとくる感じがした。


「一度、試しに剣を振るってみます」


 そう言って、デレラは素振りを始めた。始めて剣を振るのに、何故かデレラは上手に剣を扱えた。


「え……え? どうして? 初めて剣を使うのに、こんな動きが……」


「それは分からない。けど、あなたには剣術の才能がある。格闘の才能よりもね」


 ユージロコの言葉を聞き、デレラは手にしている剣を見つめた。


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