スノウ王女を救い出せ!
愚かなロリコン王、ペデラタンはスノウをさらうという人として、王としてやってはいけないことをやってしまった。ペデラタンは隠れていた部下を呼び、部下が運転していた車に乗り込んだ。
「ダーッハッハ! これでスノウ王女は私の嫁になるのだ!」
「ざけんじゃありませんよ! あんたみたいな気持ち悪いロリコン野郎に嫁入りするなんて、死んでも嫌よ!」
スノウは右足を動かし、ペデラタンの顔面に蹴りを入れた。蹴りを受けたペデラタンだったが、スノウの蹴りの威力は弱く、ダメージを受けていなかった。
「あまり騒がないでほしいな。観念して、私の嫁になるのだ」
と、ペデラタンは鼻血を垂らしながらこう言った。スノウはペデラタンの顔面に向かってパンチを放とうとしたのだが、ペデラタンは魔力を使って結束バンドを作り、スノウの両手両足を拘束した。
「キャアッ! 何をするの! このロリコン! 変態! 不審者!」
「あまりそういうことを言わないように。でないと、ムラムラが爆発して、今ここであなたを襲いかねない!」
「おーっと、急ブレーキしまーす」
部下はそう言って、わざと力強くブレーキペダルを踏んだ。スノウは無事だったが、ペデラタンは前に突っ込み、座席に強く頭をぶつけてしまった。
「すませーん。わざとじゃないんすよー。許してちょー」
「この野郎……わざとやりやがったな……」
ペデラタンは鼻血を拭き、部下にさっさとユイーマの城に向かうように告げた。
数分後、スノウを連れたペデラタンが、ユイーマの城に戻ってきた。スノウを拘束し、笑顔のペデラタンを見た兵士やメイドは、ざわつき始めた。
「おい、あの人ついにやっちゃったよ」
「一国の王だけど、誘拐事件の犯人として通報したほうがいいかしら?」
「その方がいいかもしれないな。もしかしたら、犯人逮捕の協力で、謝礼金がもらえるかも」
兵士たちの話を聞いたペデラタンは、青筋を浮かべながら彼らに近付いた。
「誰が誘拐事件の犯人だ! とにかく、今からスノウ王女との結婚式を行う!」
「えー? 今すぐにですかー?」
「愛のない結婚なんて意味ないっすよー」
ペデラタンがすぐに結婚式をすると言った途端、兵士たちは嫌そうな言葉を放った。ペデラタンは再び青筋を浮かべ、床を強く踏んで叫んだ。
「いいから早く用意せんかーい! 今、私のエンジェルが手元にいるこの時にやっておきたいのだ! 早くしないと、ヒルヴィルのババアたちがスノウ王女を取り戻しにくる。その前に無理矢理にでも式を挙げて夫婦として認められて、もう結婚しましたーって言えば問題ない!」
「大ありっすよ」
「うっさい! とにかく用意しろボケ共がァァァァァ!」
ペデラタンの怒声を聞いた兵士たちは、嫌そうな声を上げて結婚式の準備を始めた。スノウは動く兵士たちに向かって、こう言った。
「わざと時間を稼ぐように用意してください! 私、こんな野郎と結婚したくありません!」
「ですよねー」
「じゃあ、わざとゆっくりやりますねー」
スノウの言葉を聞いた兵士たちは、わざとゆっくり動き始めた。兵士たちを見たペデラタンは、後でこいつらしょっ引いてやると心の中で思った。そんな中、兵士の一人が慌てて走ってきた。
「どうした? 用があるのか?」
ペデラタンは呆れながら、付かれている兵士にこう聞いた。兵士は呼吸を整え、こう答えた。
「大変です! 勇者一行がユイーマの城の前にいます!」
「何だと!」
その言葉を聞いたスノウは、ベーキウとおまけの三人が助けにきたと思い、笑顔になった。
ベーキウたちは閉じられたユイーマの城の門の前にいた。
「私は勇者シアン! 用があるから、さっさと門を開けなさーい!」
シアンは大声でこう言ったが、門は動かなかった。クーアはため息を吐き、シアンにこう聞いた。
「勇者の称号を使っても、門は開かん。あいつらはお前を敵としてみているからの」
「やっぱりね。じゃあここは……」
「考えていることが同じじゃの。ドカーンと一発、ぶちかましたるわァァァァァ!」
クーアはそう叫ぶと、魔力を開放して巨大な風の弾を発した。シアンも魔力を開放し、巨大な光の刃を門に向かって発した。風の弾と光の刃は門に命中し、大爆発を起こした。
「よし、乗り込むぞ」
ベーキウの言葉を聞いたシアンたちは、頷いて各々の武器を構えた。
それから、ユイーマの城の中に突入したベーキウたちだったが、しばらく走っていると目の前から兵士たちが現れた。
「侵入者か」
「なんか強そう。勝てるかな?」
「無理だな。諦めよ。あんなロリコン野郎のために、命使いたくないわ」
と言って、兵士たちはあっという間に戦意を失い、武器を捨てた。それを見たベーキウは、改めてペデラタンが信頼されていないことを察した。
「このままだと、楽にスノウ王女を取り戻すことができるわね」
「ああ。本当にそうだな」
シアンとベーキウは、やる気がない兵士たちを見てこう言った。そんな中、チャイム音が鳴り響いた。
「兵士共! お前ら、ちゃんと働かんかい! 監視カメラでお前たちの様子はちゃーんと分かってんだぞ!」
聞こえたのはペデラタンの声だった。ペデラタンは兵士たちが戦意を失ったことを把握しており、そのことで激怒していたのだ。
「えー? あんたのために戦いたくないです」
「だったらあんたが戦えばいいじゃんかよー」
「自室でロリ系のエロ漫画でナニをいじってる場合があるなら、戦えよボケ」
兵士たちは文句を言い始めた。だが、ペデラタンの言葉は続いていた。
「お前たちのことだから、私に対して忠誠心がないから戦わないだろう! だが、今回ばかりは特別だ! 今月の給料を二倍にしてやる!」
この言葉を聞いた一部の兵士たちは、歓喜の声を上げた。だが、ほとんどの兵士たちがやる気を取り戻したわけではなかった。
「あ……あれ? なんか声が聞こえないな」
「当り前だろ。二倍じゃなくて五倍にしてくれよ」
「二倍じゃまだ少ないぞー」
「俺ら知ってるんだぞ。あんたが俺たちの給料をカットして、ロリ系のエロ漫画を通販で買ってるって! そんなもん買う暇があるなら、俺たちに金よこせ!」
兵士たちの怒声がペデラタンの部屋までに聞こえたのか、ペデラタンはうなり声を上げながらこう言った。
「仕方ない! 今月はお前らの言う通り、給料を五倍にしてやる! そして、侵入してきた勇者パーティーを倒したものには、特別ボーナスも与えてやる! これでどうだ!」
その言葉を聞いた兵士たちは、歓喜の声を上げてベーキウたちに襲い掛かった。
「クソッ! 金に引きつられやがって!」
「どいつもこいつも、金の亡者ね!」
ベーキウとシアンは、ぼやきながら襲ってくる兵士たちを攻撃した。キトリは闇の魔力を開放し、床に放った。
「一気に片付ける!」
キトリはそう言うと、闇の魔力を操って下から巨大な闇の雷を放った。
「ぐわァァァァァ!」
「いや、ちょっとこれはきつすぎ!」
「給料五倍になっても、病院代で全部吹き飛びそうだ……」
兵士たちはキトリの攻撃を受け、ほとんどやられた。ベーキウはクレイモアを背中に戻しながら、キトリに近付いた。
「ありがとうキトリ。無駄な戦いをせずに済んだけど、魔力は残ってるか?」
「大丈夫。まだ残ってるから心配しないで。それと、まだ兵士の一部が残っているわ」
キトリの言葉を聞いたベーキウは、背中のクレイモアを手にして後ろを振り返った。そこには、キトリの攻撃をかわした四人の兵士が立っていた。
「へー、わらわたちとやるつもりのようじゃぞ」
「さっきの光景を見ても、逃げないつもりね」
クーアは手足を回しながら兵士に近付き、シアンも剣と盾を持って兵士に近付いた。ベーキウとキトリは互いの顔を見て、頷き、シアンとクーアと同じように敵に向かって歩き始めた。
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