表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
290/300

エロジジイの逆襲


 これまでずーっとやられてばかりのレイダーズだったが、突如このエロジジイは下種な笑みを浮かべ、シアンに近付いた。


「な……何をするつもりよ!」


「すぐに分かるのじゃ!」


 そう答え、レイダーズは素早く飛び上がり、シアンの背後に回った。


「んなっ!」


 セクハラされる。そう察したシアンは剣を手にして背後を見て、手を伸ばそうとするレイダーズに剣を振り下ろした。


「いい反応じゃのうシアンちゃん。それじゃあこっちの反応はどうかの?」


 と言って、レイダーズはシアンの胸に触った。


「あのジジイ」


「本当にしょうがない……」


 ベーキウとジャオウは実父がセクハラをしている光景を見て、怒りを覚えると同時に、情けなく感じた。


「この女の敵!」


 クーアが魔力を開放してレイダーズに向かって火の玉を発した。火の玉はレイダーズに命中して破裂したのだが、破裂の際に発した煙が晴れた場所には、衣服がボロボロになって半裸になったシアンが座っていた。


「何じゃと! あのエロジジイはどこ行った!」


「上よ」


 シアンはクーアを睨みつつ、空に向かって指を刺した。上空には何故かパンツ一丁のレイダーズがおり、クーアに向かって落下した。


「次の狙いはわらわか!」


「察しているようじゃのー! さーてクーアちゃん! もっとワシと遊びましょー!」


「だーれがお前みたいな人としていろいろと終っているダメダメクソエロジジイと遊ばなきゃならんのじゃ!」


 クーアは嫌そうな顔をして、レイダーズの股間に向かって蹴りを放った。だが、レイダーズはクーアの足を受け止め、何度もキスをした。


「ギャァァァァァァァァァァ! 気持ち悪い!」


「見た目が若いから、若い子みたいにいい足をしているね」


「そんなこと言われて嬉しいと思う奴がおるかァァァァァァァァァァ!」


 クーアは足を動かしてレイダーズから離れようとしたいのだが、レイダーズの握力は強く、何をやってもレイダーズの手はクーアの足から離れなかった。


「待っててクーア!」


「今助ける!」


 ベーキウとキトリがレイダーズに攻撃を仕掛けた。同時に攻撃を仕掛けられたため、レイダーズは渋々とした表情でキトリを見た。


「キトリちゃーん。お楽しみの邪魔をしちゃいけないよ。たとえ未成年でも、エロい子は普通に手を出しちゃうからねー」


「ヒェッ! 気持ち悪い!」


 レイダーズが下種な笑みを浮かべて見てきたため、キトリは途中で動きを止めてしまった。その後、レイダーズは迫るベーキウを蹴り倒し、キトリに迫った。


「いやァァァァァァァァァァ!」


「げえっへっへっ! 覚悟しろ!」


「覚悟するのはお前の方だ!」


「お仕置きの時間です!」


 ジャオウが大剣を手にしてレイダーズに斬りかかった。それと同時に、ナイフを持ったスノウがレイダーズの足に向かって突進した。


「まーた同時攻撃か」


 ジャオウとスノウの攻撃を見たレイダーズはそう呟き、魔力を使って左腕を固めてジャオウの攻撃を封じ、飛び上がってスノウの突進をかわした。その後、レイダーズはジャンプし、一回転しながら後ろに下がった。


「そんな攻撃がワシに通用せんぞー」


「ならこれならどうですか!」


 デレラがヤイバやアルジーム、ベルリアと同時にレイダーズに攻撃を仕掛けた。


「隠し子たちよ! こんなに一気に攻撃を仕掛けられたら、マジでやばいって!」


「隠し子言うなァァァァァァァァァァ!」


 ヤイバとアルジームは叫びながら攻撃を仕掛け、ベルリアがその隙を見計らってヨーヨーを投げ、レイダーズの動きを止めようとした。しかし、レイダーズは飛んできたヨーヨーをヤイバとアルジームの方に投げ、飛んできたヨーヨーを使って二人の動きを封じてしまった。


「あぐあ!」


「クソッ!」


「へっへっへーい! そこでアッーな展開を楽しんでなさーい」


「ふざけんな!」


「俺たちには彼女がいるんだよ!」


「大丈夫じゃ。君らの彼女はワシが相手するから」


「こいつ、実の子の彼女を抱こうとしているのかよ!」


「うーわ、信じらんねー!」


 ヤイバとアルジームの声を聞き流した後、ゴエゲートがノレパンたちと一緒に攻撃を仕掛けた。


「てやァァァァァァァァァァ!」


「柔道か。昔からある技じゃから、どう対処すればワシは理解しておる」


 迫るカネガタを見て、レイダーズはそう呟いてカネガタを高く放り投げた。その後、ノレパンとイジゲンの射撃がレイダーズを襲ったが、レイダーズは素早く剣を振るって弾丸を斬り落とした。


「マジかよ」


「チッ、そう簡単に倒れてくれないってか。頼むぞ、ゴエゲート!」


 イジゲンの叫びを聞き、ゴエゲートは剣を持ってレイダーズに迫った。その隣に、ツバキとリオマとソクーリが立った。


「僕も行きます」


「とにかくあいつを叩こう」


「数はこっちが有利です。逃げないうちに叩きましょう!」


「了解した」


 ゴエゲートは前を走り、先にレイダーズに斬りかかった。レイダーズは斬撃をかわしたが、後ろにいるソクーリが雷や炎を発してレイダーズに攻撃をした。


「危ないのー」


 と言いつつ、レイダーズは迫る雷と炎を斬った。そんな中、ツバキとリオマが同時にレイダーズに攻撃を仕掛けた。


「まーた二人で同時に叩くか。無意味じゃ。セクハラパワーが溜まった今のワシに、敵などおらぬわ!」


 バカバカしいことを言いつつ、レイダーズはツバキとリオマに接近し、素早く二人を殴った。


「あがっ……」


「は……はえぇ……」


 攻撃を受けた二人は、小さな悲鳴を上げて倒れた。ゴエゲートたちはすぐに二人の元に駆け付けたが、その隙にレイダーズは逃げようとした。しかし、そうはいかなかった。


「皆! あのジジイが逃げるわよ!」


「了解! マグロ突撃隊、出撃します!」


 アユがマグロの軍団を指揮し、攻撃を仕掛けた。猛スピードで飛んでくるマグロを見て、レイダーズは驚いた。


「嘘じゃろ! マグロが空を駆けるなんて!」


「お前を倒す!」


 マグロの群れは叫び声を上げながら、レイダーズに突進した。レイダーズは次々と降ってくるマグロをかわしつつ、周囲を見回した。左手側に、崖があった。


 いいところに崖があった! 逃げる大チャンス!


 そう思ったレイダーズは、逃げる前にシアンに近付き、セクハラを始めた。


「ギャァァァァァァァァァァ!」


「心惜しいが、セクハラしたからそれなりに気持ちは晴れた!」


「このクソジジイ! ぶっ殺してやる!」


 シアンは怒りに任せて剣を振るったが、レイダーズは攻撃をかわして、崖に向かって移動した。


「それじゃあバイバーイ!」


「あんのジジイ、落ちて逃げるつもりだ!」


 ベーキウたちは崖を見下ろしたが、すでにレイダーズは猛スピードで崖を下っており、その姿は見えなくなっていた。


「クソッ! また探す羽目になるのか!」


「皆で協力しよう! あのエロジジイを何としてでも見つけ、天誅じゃァァァァァァァァァァ!」


 半裸になったシアンは手にしている剣を上に上げ、叫び声を発した。




 崖を下って逃げたレイダーズは、何とか近くの港に到着した。レイダーズは変装のため、ローブを装備し、港を歩き始めた。そして、話しかけやすそうな船員を見つけた。


「す……すみません……いろいろあって逃げている身なのです。このお金を差し上げますので、身元のことを気にせずどうか、あなたの船に乗せてください」


 と言って、レイダーズは船員に札束を渡してこう言った。札束を見た船員は目の色を変え、船の用意をした。


「旅の人、すぐにでも行けますぜ! どこへ行きますか?」


「遠くへ。できるだけ遠くへお願いします」


「了解!」


 船員は生きのいい声を発し、レイダーズを船に乗せて出港した。レイダーズは船員にばれないように、笑みを浮かべた。


 何とか逃げることができた。ラッキー。またどこかの島に行ったら、風俗街に行って身も心も股間もスッキリさせないとね。


 と、レイダーズは心の中で思っていた。


 この作品が面白いと思ったら、高評価とブクマをお願いします! 感想と質問も待ってます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ