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対決、リドマーオブラザーズ!


 シェマルームの混乱の事情を知っているこの国の王女、ヒマワリはベーキウたちに実力があるかどうか調べるため、ヒマワリの幼なじみの双子の兄弟、リドマーオブラザーズと戦うことになった。


 外に出たベーキウは軽くストレッチをしながら、赤い帽子の少年の方を見た。


「えーっと、君は……」


「俺はリオマ。テメーを倒す男の名だ」


「リオマか。ま、俺を倒せるかどうかは分からないが……」


「ヘッ、カッコつけんじゃねーぞイケメン野郎!」


 リオマは魔力を開放し、周囲に炎を発しながらベーキウに殴りかかった。ベーキウはクレイモアを下から振り上げ、リオマの攻撃と相殺した。


「うがっ! いい動きじゃねーか!」


 空中で一回転しながら後ろに下がったリオマは、着地したと同時にダッシュを始め、ベーキウに接近した。


「一発、お前の顔面をぶん殴って、丸焦げにしてやるぜ!」


 この言葉を聞いたクーアは、魔力を開放した。


「おい! このクソガキ! ベーキウの顔をズタズタにしたらお前の全身をズタズタにしてやるぞ! 股間のあれももぎ取ってやるぞー!」


「落ち着いてください」


 隣で観戦していたアルムは、慌てながらクーアの暴走を止めた。キトリはアルムを見て、申し訳なさそうに頭を下げていた。


 そんな中、リオマは右手に巨大な炎を発し、巨大な拳に形成してベーキウに殴りかかった。


「これでも喰らっとけェェェェェ!」


 巨大な拳が目の前に迫っていたが、ひるむことなくベーキウはクレイモアで攻撃を防御し、後ろに下がった。炎の拳が破裂した後、後ろに下がったベーキウを見たリオマは笑みを浮かべていた。


「ヘッ、反撃しねーのか。俺の攻撃が恐ろしいってことかー?」


「君の攻撃を怖いと思ったことはない。今まで戦った敵の攻撃の方が恐ろしい」


 と、呆れたように息を吐きながらベーキウは言葉を返した。挑発されていると感じたリオマは大声を上げ、両手に炎を発した。


「とことん俺をコケにする感じの悪い奴だな! むかつくぜ! 俺をコケにしたらどうなるか、マジで知った方がいいな!」


「君は自分の力を知った方がいい。戦って分かった。君の技は派手で攻撃力が高そうだけど、動きが遅すぎる。それじゃあ、いくら技を放っても俺に通用しない」


 ベーキウの言葉を聞き、リオマの額に青筋が浮かんだ。


「おい、俺に説教か?」


「説教じゃない。君に俺を倒せないってことを説明しているだけだ」


 と言って、再びベーキウはため息を吐いた。この時のリオマの表情を見て、ヒマワリは察した。


「勝負あり。この勝負、ベーキウさんの勝ちです」


 ヒマワリの声を聞き、リオマは文句があるように叫んだ。


「ちょっと待ってくれよヒマワリ! 俺はまだ戦えるし、本気を出してない! それに、喧嘩は誰かが倒れないと勝敗が……」


「ベーキウさんの狙いはあなたのガス切れ。それだけ強い魔力を消費する技を使えばあなたの力は出なくなるわ」


「はっ! そんなの関係ねぇ! 俺には根性がある!」


「根性で敵を倒すことはできない」


 ベーキウはそう言って、リオマに近付いた。その時のベーキウは息切れはしておらず、魔力も安定していた。リオマの今の状況は魔力をかなり消費して息切れし、足も少しがくがく震えていた。


「クッ……しゃーねーな。今回は俺の負けってことにしてやるよ」


「素直に負けを認めろ、兄さん」


 緑色の帽子の少年がベーキウの前に立ち、咳払いをした。


「僕の名前はソクーリです」


 ソクーリはそう言って手を差し出した。礼儀正しく握手をするのだろうと思ったベーキウは戸惑いつつ、手を出した。


「君は礼儀正しいな」


「兄を反面教師として育ってきましたので」


「おいソクーリ! 実の兄に向かってそう言うことを言うなよ!」


 リオマは悔しそうにこう言ったが、ソクーリはリオマの叫びを無視した。その後、ソクーリは軽くストレッチを始めた。


「本来ならベストコンディションの相手と戦いたいため、連戦はしたくないのですが……今のあなたを見て分かりました。まだ余裕ですね」


「俺の実力を察しているのか」


 ベーキウはクレイモアを構え、ソクーリを見た。様子を見ていたキトリは急いでシアンに近付き、耳打ちをした。


「ねぇ、ベーキウを連戦させていいの?」


「いいわよー。さっきの戦い、ベーキウは本気を出してなかったし、そもそも魔力も使ってなかったからね。余裕っしょ」


 シアンはホットコーヒーを飲みながらこう答えた。キトリは少し不安な表情で、ベーキウを見た。




 しばらくし、ベーキウとソクーリの戦いが始まることになった。リオマはあくびをし、つまんなそうに前を見ていた。ソクーリは軽くステップを踏みながら、ベーキウにこう言った。


「連戦のハンデです。最初の一分間、僕は反撃しません」


「ハンデなんていらないが」


「少しでも公平に戦うためです。では、あなたが攻撃を仕掛けたら戦いを始めます」


 ソクーリの言葉を聞き、ベーキウは真面目だなと思いつつ、クレイモアを構えてソクーリに接近し、力を込めてクレイモアを振り下ろした。ソクーリは素早く横に移動して攻撃をかわし、ベーキウを見た。


「いい動きだな」


 まだまだ余裕のソクーリを見て、ベーキウは笑みを浮かべた。その後、魔力を開放して素早くクレイモアを振るってソクーリに攻撃を仕掛けた。ソクーリは高くジャンプして攻撃をかわし、ベーキウの背後に回った。だが、この動きを予測していたベーキウは攻撃を終えてすぐに後ろに振り向くと同時にクレイモアを振るった。勢いを付けた攻撃がソクーリを襲ったが、ソクーリは難なく攻撃をかわした。


「さて、一分が経過しましたね。では、行きます。最初に一言あります」


「一言?」


「僕は兄さんより強いです」


 ソクーリはそう言って、魔力を開放した。この一瞬、殺意を感じたベーキウはすぐに後ろに下がった。


「僕の魔力を察したようですね」


「マジかよ。火と雷の魔力を使えるのかよ」


 ベーキウはソクーリの周囲に浮いている緑色の炎と雷を見て、驚いていた。ソクーリは炎を雷を操り、ベーキウを見た。


「それだけではありません。さて、一気に決めますよ」


 と言って、ソクーリはベーキウに接近した。あっという間に距離を詰められたベーキウはすぐに後ろに下がり、クレイモアを振るって反撃をしようかと考えた。だが、ソクーリはベーキウの左に手に向かって雷を発し、ベーキウを感電させた。


「あぐあ!」


「さて、一発を与えますか」


 感電して悲鳴を上げるベーキウのクレイモアを見て、ソクーリは動いた。ソクーリはクレイモアを踏み台にして高く飛び上がり、右足に水の魔力を発した。感電しながら、ベーキウはソクーリが水の魔力も使えることを察した。


「何じゃあいつ! ただの人間なのに、三つの属性の魔力を使えるのか!」


 クーアは驚きながら叫んだ。その言葉を聞いたヒマワリは、ドヤ顔をしてこう言った。


「どう? リオマとソクーリは双子だけど、実力はソクーリの方が強い。多分、この世界で一番強いと私は思うの。そんなソクーリに戦いを挑むなんて、あの人もまだまだわきが甘いわね」


 ヒマワリのドヤ顔を見て、クーアはイラっとした。


「ベーキウゥゥゥゥゥ! 感電しとる場合じゃないぞ! あの緑の帽子が飛び上がった! 何かでかい一撃をやると思うから、用心しながら反撃するんじゃァァァァァ!」


「イラっとする気持ちは分かるけど、もうちょっと静かにしてくれなーい?」


 隣にいたレリルは、耳を抑えながらクーアにこう言った。感電しているベーキウは、何もできずに宙に上がったソクーリを見るしかできなかった。


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