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洞窟探検とかもう何度も同じようなことをやるなよって言いたいんだろ?


 スリルを求めるために洞窟探検に参加した戦士、アルジームと一緒にベーキウたちは砂漠の洞窟に到着した。シアンはホバーを停め、周囲を見回した。


「私たちが一番乗りのようね」


「みたいだな。あとの戦士はどうしたんだろう」


 ベーキウがこう言った直後、後ろから次々と戦士たちが現れた。


「ここが洞窟か!」


「何度か見たことがあるが、間近で見るとなんだか怖そうな雰囲気だな」


「宝があればいいな。よし、行くぞ!」


 戦士たちは武器を持ち、生きのいい声を上げて洞窟の中に入って行った。それを見たクーアは驚きの声を上げ、シアンにこう言った。


「わらわたちもぼさっとしている場合ではない! 行くぞ!」


「とりあえず落ち着きなさい。少し休んでから洞窟に入っても間に合うわよ」


 キトリはそう言って、開放していた魔力を抑え、水が入った水筒を手にした。シアンはその言葉に同意し、息を吐いて近くの岩に座った。その様子を見たアルジームは、笑ってこう言った。


「結構のんびりしてるんだな」


「焦ったらミスを連発するだけよ。一息入れて動くのが、正解だと思うわ」


 シアンはそう言って、空を見上げた。


「あー、でもここじゃあ全然休めないから、洞窟の中に行こうかな」




 しばらくした後、ベーキウたちは洞窟の入り口に移動した。洞窟の中はかなり寒く、薄着のクーアは歯を鳴らしながら足を震わせた。


「な……なななななななな……何じゃこの寒さは? さっきまでクソ熱い中にいたのに、もう汗が引いてきたのじゃ」


「強い日差しが入り込んでないからな。だけど、ここまで冷たいのは珍しいな」


「モンスターの仕業の可能性もあるわ。きっと、水属性の魔力を持ったモンスターがいるのよ」


 アルジームの言葉を聞いたシアンは、返事を返しながら周囲を見回した。


「モンスターがいるのか。まぁ、危険な洞窟って聞いていたしな」


 その直後、遠くから先に洞窟に入った戦士たちの悲鳴が聞こえた。その悲鳴を聞いたアルジームは、剣を持って走り出そうとしたが、クーアが前に立った。


「おい、どいてくれ!」


「助けに行きたい気持ちは分かるが、こんな暗い洞窟を一人で行くのか? 通路は狭いぞ。その剣を振り回すことなどできぬ」


「見殺しにするって言うのかよ?」


「今から行っても間に合わん。非情と思って構わんが、わらわのような強い魔力を持っても、助けることができない場合もあるのじゃ」


 クーアはそう言ってため息を吐いた。シアンはその言葉を聞き、クーアにこう言った。


「やけに現実的ね」


「時には現実を考える。エロゲーのように、都合のいいシナリオが現実で展開するなんてありえないからの」


 クーアがこう答えた直後、後ろからジャオウたちが飛んできた。


「おわァァァァァ!」


「レリルさん! 急にハンドルを動かさないでくださいよ!」


「だって私も運転してみたかったんだもん!」


「ホバーの操作の仕方を知らない奴が、いきなり動かせるわけがないだろうが!」


 ジャオウが叫んだ直後、ジャオウたちは近くの壁に激突した。ジャオウたちが床の上に落ちた後、ベーキウとアルジームは慌てて近付いた。


「おいちょっと、大丈夫か?」


「まさか、敵に心配をされるとは思わなった。鼻をぶったが大丈夫だ」


 ジャオウは仮面の下に手を突っ込み、鼻を触りながら答えた。それを見ていたアルジームは、ジャオウの仮面をとろうとした。そのことにいち早く察したジャオウは、素早く仮面を守った。


「俺の仮面を取ろうとするな!」


「だってさ、それを取らないと鼻の様子が分からないじゃないか。早く取れ、様子見てやるからよ」


「大丈夫だ。魔力を使えば治る」


 と言って、ジャオウは鼻の治癒を行った。そんな中、アルムは何かの気配を察してナイフを手にした。


「何かくる!」


「へ? 何が?」


 尻をさすりながら、レリルは後ろを振り向いた。そこには水色の大きなこうもりがいた。


「ギャァァァァァァァァァァ! 気持ち悪い!」


「そいつはアイスバッド! 水の魔力を使うこうもりのモンスターよ!」


 キトリの言葉を聞き、クーアは火の魔力を開放した。


「じゃったら火であぶってやる! 水の魔力と言っても、見た目と名前からして火が弱点じゃろう!」


 と言って、クーアは両手から炎を発した。クーアの炎を受けたアイスバッドは、甲高い鳴き声を発しながら黒焦げになった。


「ふふん。雑魚がわらわに適うはずがないじゃろうが! アーッハッハ!」


「それ、敵キャラのセリフみたいだから、あまり言わないでくれ……」


 ベーキウは冷や汗を流しながら、クーアにこう言った。その時、奥からアイスバッドの群れが飛んできた。


「ギャァァァァァァァァァァ! 気持ち悪い! 助けて!」


 レリルはベーキウとジャオウの後ろに隠れ、こう言った。ベーキウとジャオウは仕方ないと思いつつ、武器を手にして振り下ろそうとした。だが、クレイモアと大剣の刃は上にあった長く、尖った岩にぶつかった。その岩は、クーアの目の前に落下した。


「うわァァァァァ! ビビったのじゃァァァァァァァァァァ!」


 そう言って、クーアは魔力を開放してしまった。その反動で、大きな揺れが発生した。


「うわ! 何が起きるんだ!」


「何やってんのよおばさん!」


「ひーん! しーましぇーん!」


 ベーキウたちが動揺する中、ベーキウ、シアン、アルム、アルジームの足場が崩れた。


「うわァァァァァ!」


「キャァァァァァ!」


「下が崩れるなんて!」


「おわァァァァァ!」


 落ちていくベーキウたちを助けようとしたジャオウだったが、伸ばした手はベーキウたちを掴むことはなかった。


「クッ、届かなかった……」


「おばさん、責任取って落ちて探してきなさい」


「そーよそーよ! あんたがバカ強い魔力を開放するから、こんなことになったんでしょーが!」


 キトリとレリルは、クーアを罵倒しながらできた穴に落とそうとした。クーアは両足で踏ん張って、落ちないようにしていた。


「ぬわぐぐぐぐぐ! 確かにわらわの責任じゃが、ベーキウたちなら大丈夫じゃ! 何度もこんな展開になったじゃろうが!」


「責任転嫁しないで」


「さっさと落ちなさい。地獄に」


 屁理屈を言うクーアに対し、キトリとレリルは殺意を爆発させて無理矢理クーアを突き落とそうとした。だが、ジャオウがキトリとレリルを止めた。


「今は仲間割れを起こしている場合ではない」


「こいつとは仲間じゃないのじゃ!」


「私たち敵同士じゃないの!」


 クーアとレリルの言葉を聞き、ジャオウは言葉を返せなくなった。だが、キトリは周りを見て状況を察した。


「とんでもない化け物がいるのね」


「やはり魔界育ち。モンスターの気配を察するのが速い」


「おだてないで。それよりも、構えた方がいいわよ」


「そうだな」


 ジャオウがこう言った直後、上から巨大なモグラが現れた。それを見たレリルは悲鳴を上げ、クーアの後ろに下がった。


「ああ。グラサンモグラか。凶暴で気性が荒く、人もモンスターもなんでも食べる悪食モンスターか」


「しかも、こんなに大きいのは初めて見る。爪も長い」


「それとあいつ、目が見えるのよね。私たちがいるってこと、察しているわね」


「察していなかったら、ここにはいないさ。さて、あいつが襲ってくるぞ」


 ジャオウがこう言った直後、グラサンモグラは大きな声を発し、ジャオウに襲い掛かった。ジャオウは周囲を見回して障害物がないことを察し、大剣を構えた。


「ここなら難なくこいつを使える。行くぞ!」


 ジャオウはそう言って、大剣を構えて振り下ろした。その後、ジャオウの大剣とグラサンモグラの爪がぶつかった。


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