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本性開放! カネズキの悪い顔!


 ゴルマネーの前国王、ドルセンが残した日記により、カネズキがドルセンを毒殺したことが判明した。状況が変わったかと思ったが、一部の兵士がカネズキを拘束しているベーキウとジャオウを攻撃した。


「おいお前ら! 私の命令を聞かずに行動するな!」


 カネガタは、命令を無視して攻撃を始めた部下に対してこう言ったが、カネズキは笑みを浮かべてこう言った。


「勘違いしては困るな、カネガタ君。君たちを雇っているのはワシだ。ワシの方が偉いに決まっているだろうが」


「グッ!」


 カネズキの言葉を聞き、カネガタは苦虫を潰したような顔をした。そんな中、ノレパンがカネガタに近付いた。


「どーするよとっつあん? どっちに付くのよ?」


 ノレパンの言葉を聞き、カネガタは少し間をおいてこう答えた。


「私に味方する兵士よ……今から指令を送る。目の前にいる外道たちを倒せ!」


 この言葉を聞いた一部の兵士は、威勢のいい声を上げつつ、武器を持ってカネズキに味方する兵士に攻撃を仕掛けた。


「クソッ! ワシの言うことを聞かぬバカがいるのか!」


「バカはお前だよ」


 カネズキに接近していたベーキウが、クレイモアを構えながらこう言った。そのお後ろには、大剣を手にしているジャオウの姿があった。攻撃されると思ったカネズキだったが、ベーキウとジャオウを邪魔するかのように火の矢が飛んできた。


「んなっ!」


 予想外の攻撃を受けたベーキウとジャオウは再び吹き飛んだ。一瞬動揺したカネズキだったが、部屋の奥から現れた女性を見て歓喜の声を上げた。


「おお! お前はマンサツ! 助けにきてくれたのか!」


 マンサツと呼ばれた女性は笑みを浮かべ、カネズキにこう言った。


「当り前ですよ。あんたにはたんまりとお金をもらっているんですから。その分しっかりと働かないと。そうだろ、お前ら!」


 マンサツの声の後、四人の戦士が現れた。その戦士たちの魔力を感じたキトリは、シアンに近付いてこう言った。


「あいつら、結構強いわよ」


 この言葉を聞いたシアンは、笑みを浮かべてこう言った。


「上等! 悪党に味方するような奴は悪党! 悪党は叩き潰すのみ!」


 シアンは魔力を開放し、剣を構えた。




 マンサツの仲間、槍と火の魔力を使うサマメは槍を振り回しながらシアンたちに攻撃を仕掛けていた。そんな中、攻撃を受け止めているキトリが叫んだ。


「こいつは私が相手するわ!」


 この言葉を聞いたサマメは笑みを浮かべ、キトリにこう言った。


「あなた一人で私を倒せると思う? 無駄なことは止めた方がいいわよ」


「無駄なこと? あなたは相当自分の実力に自信があるのね」


「そりゃー何年も傭兵として戦ってきたんだからね」


 サマメはそう言ってキトリを蹴ろうとしたが、キトリは防御した。いい反応だと思いつつ、サマメも後ろに下がった。


「長期戦は危険。一気に潰すのみ」


 サマメは魔力を開放し、周囲に炎を発した。キトリは闇を発し、その闇で槍を作った。だがそんな中、レリルがキトリに近付いた。


「ちょっと待ちなさい。あいつはすぐに戦いを終わらせるつもりよ。舐めプしてたら、やられるわ」


「知ってるわそんなこと。だから私も全力で……」


「三人で戦えば、あっという間に終わるわ」


 と、言いながらミーネがキトリに近付いた。ミーネの存在に驚いたキトリとレリルだったが、ミーネはウインクしてこう言った。


「援護は任せて。一発であいつを倒すように力を溜めるのよ」


「あ……ありがとうございます」


「礼は倒した後で。構えて、あの女が迫ってくるわ!」


 ミーネは迫ってくるサマメを見て、こう言った。




 ヌンチャクと風の魔力を使って戦う戦士、ウーホは近くにいたクーアに攻撃を仕掛けていた。クーアは反撃をすることはせず、ひたすらウーホの攻撃をかわしていた。


「あははははは! オイラの攻撃をかわすことしかできないのかい?」


「やかましい奴じゃのー。そんなことを言っておると、しっぺ返しを食らうぞー」


「シッペガエシ? 何だそれは? うまいのか?」


 返事を聞いたクーアは、目を丸くして驚いた。


「お前、しっぺ返しの意味を知らんのか? お前、バカか?」


「おいらはバカじゃない!」


 ウーホは怒声を発しながら、ヌンチャクに風の刃を纏わせて振り下ろした。一瞬だけ、隙を見せてしまったクーアは攻撃を喰らうと察し、目をつぶった。だがその瞬間、発砲音が響き、飛んできた弾丸がウーホのヌンチャクの間にある鎖を破壊した。


「なぁっ!」


「助かった。でも誰が……」


 クーアが後ろを振り向くと、そこにはリボルバーを構えたイジゲンがいた。


「嬢ちゃん。今のうちにあいつに攻撃を仕掛けな」


「あ……ああ」


 イジゲンの言われた通り、クーアは左手に雷を纏わせ、ウーホの腹を殴った。


「ウボオッ!」


 攻撃を受けたウーホは悲鳴を上げ、その場に倒れた。次の瞬間、体内に付着した電撃が走り、ウーホは続けて悲鳴を上げた。


「うっし! これで終わったじゃろう」


「油断すんな。こういう奴は攻撃を受けた後で、怒りで復活するもんだ」


 そう言いながら、イジゲンはタバコをくわえてクーアに近付いた。


「すまん。タバコの火を頼む」


「ライターはないのか?」


「ガス切れだ」


「じゃあ我慢しろ」


「ヤニ一本ぐらい吸わせてくれよ」


「禁煙するって選択はないのか?」


「長年ヤニを吸ってるもんでね。とにかく、火を用意しろ。あいつが立ち上がるぞ」


 イジゲンの言葉の後、ウーホはゆっくりと立ち上がった。クーアはため息を吐き、右手に火を発してイジゲンがくわえるタバコに火を付けた。


「このままあいつを倒す。協力してくれ」


「言われなくてもそのつもりだ」


 イジゲンはクーアの言葉を聞き、笑みを浮かべていた。




 ノレパン、ゴエゲートは迫ってくる二人の戦士を相手にしていた。


「ゴエゲート、一人相手にしてくれないか?」


「了解した。だがノレパン、一人で大丈夫か?」


「何とかする。おわっと!」


 ノレパンは敵の攻撃をかわし、後ろに下がった。ゴエゲートは前にいる男を見て、剣を手にした。


「おいおい、俺と戦うつもりか? 剣士君」


「そのつもりだ」


 ゴエゲートの返事を聞き、男は笑って腰にある二本の剣を手にし、魔力を開放した。


「俺はマウネ。お前を斬る男」


「拙者の名はゴエゲート。剣の道を歩む者!」


「いい名前じゃねぇか。お前みたいな礼儀正しい奴、死ぬまで記憶するぜ」


「そうか」


 こう言った後、ゴエゲートとマウネは同時に走り出し、相手に接近して攻撃を仕掛けた。同時にぶつかった攻撃だが、マウネの方が強く、ゴエゲートを吹き飛ばした。


「うぐう!」


「俺の方が強いようだな。だからと言って、容赦はしないぜ!」


 マウネはそう言って、ゴエゲートに向かって走り出した。ゴエゲートは途中で態勢を整え、剣を鞘に納めた。マウネはゴエゲートが勝負を諦めたかと一瞬思った。だが、すぐに居合で攻撃を仕掛けると察知した。


「居合で攻撃か。やってみろ!」


「では……拙者の居合、受けるがいい!」


 ゴエゲートはそう言った後、勢いを付けて剣を抜いた。マウネはその速さを見切ることができず、一閃を受けた。


「へへ……いい攻撃じゃねーか」


「だが、これで終わらぬだろ?」


「まーな」


 マウネはそう言って、魔力を開放して傷を手当てした。ゴエゲートはまだ戦いは終わらないと察し、剣を構えた。




 ノレパンはカネガタの横に立ち、目の前にいる大きな男を見ていた。


「とっつあん、どうするよ? あのデカブツ?」


「私たちに敵意を向けている以上、やるしかない」


「ヒャッヒャッヒャッ! やっぱりそーなるのよねー」


 ノレパンは手で顔を覆って笑い始めた。カネガタは呆れてため息を吐き、こう言った。


「笑っている場合じゃないぞノレパン。一時休戦だ」


「あいよとっつあん」


 ノレパンは返事をし、カネガタと一緒に敵の攻撃をかわした。


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