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わたしをみて『いつか出逢う、その友達に』

作者: 物語のあるリボン / いろいと

物語のあるリボン作家『いろいと』です

私の作るリボンには、1つずつ名前と物語があります

手にとって下さった方が、楽しく笑顔で物語の続きを作っていってもらえるような、わくわくするリボンを作っています


関西を中心に、百貨店や各地マルシェイベントへ出店しております



小説は毎朝6時に投稿いたします

ぜひ、ご覧下さい♡



Instagramで、リボンの紹介や出店情報を載せておりますので、ご覧下さい

hhtps://www.instagram.com/iroit0

今日の休み時間も、いつもの場所で、いつもの友達と一緒に遊ぶ

幼稚園の頃から毎日、毎日飽きることなくずっと一緒

変わることなく一緒にいれる毎日が続くと思ってた



『ゴム飛びしようよ』

『2人じゃ出来ないよ?』

『んー。あ!ここにひっかけてやろう!』

小学校になりクラスは違っても、同じマンションに住む私達は、帰りも一緒

まるで姉妹のように毎日仲良く、たまにケンカをして

しかし、それも長くは続かなかった

小学校2年になったある日、突然のお別れを告げられたのだ



『あのね、私、お引越しするの』

『えぇ!!』

『もう遊べなくなるね』

『やだやだ!!』

誰もが経験したのではないだろうか?

子どもの私達には、どうすることも出来ない突然の別れ

昨日まで一緒に遊んでたのに、突然いなくなる寂しさ

私は暗闇に落とされるような感覚を覚え、胸にぽっかりと大きな穴を開けた

いつもの場所で、いつもの友達と遊んでいたはずなのに、私一人

しばらくの間、私は、いつもの場所で一人で遊んでいるのだった




·


ポストを見ては、しょんぼり

明日は届いてるかもしれない

幼い私にとって〈文通〉は、かけがえのない連絡手段であった

携帯やオンラインゲームなどがある時代であるなら、また連絡手段は変わっていたであろう

リアルタイムで話が出来るというのは、良くもあり悪くもある

まだ、そんなものがなかった時代の手段と言えば、電話と手紙

毎日ポストを覗いては一喜一憂する



手紙の良いところと言えば、ずっと手元に残ること

私の想いや相手の想いを、ずっと大切に残せること

乗せる想いは永遠なのだ

『はい、お手紙来てたよ』

『わぁ!!』

家に帰ると母に渡される手紙

ピンク色の封筒には、可愛いお花の絵が書いてあるわくわくしながら読む手紙には、たまにお土産も入ってあった

会えなくても、ずっと一緒だし、電話も出来る事が私にとって何よりの楽しみだし、喜び

またいつか会う日までの宝物



·

次第に、成長するにつれ電話も手紙も回数は減るものの、大好きな友達はずっと変わらないし、手紙も尽きない

いつしか携帯を手にするようになると、連絡手段が簡単になる

そして、大きくなるにつれて自分で会いに行ける事を知る

私の彼氏に会い、友達の彼氏の話を聞く

友達の彼氏に会い、私の別れ話を聞く

そしてお互いの子どもの話をする

まだ幼い私達が見たら、きっと目を丸くして笑うだろう

そして、ずっと友達であることを嬉しがるだろう



遠く忘れかけていた頃の記憶をも思い出しながら、『わたしをみて♪』を付けた私は、娘の入学式に来ている

いつしか私のように、娘にも大切な友達が出来るだろうし、今もいる友達と自分達の子どもの話をするかもしれない

ずっと大好きな友達が出来る喜びを、いつか分かち合えたらいいなと、母になった私は〈友達〉という存在を噛み締めた

明るい音楽と共に、緊張しながら体育館へと入る娘を、私はどこか自分と重ねて入学式を迎えるのであった

·

最後まで読んで下さり、ありがとうございます


色々なお話を書いておりますので、どうぞごゆっくりとしていってもらえると嬉しいです


また明日、6時にお会いしましょう♪

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