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第84話 計算

 

 

 

まあしかしだ。



────この茶番劇を────



表面的な感情で適当に流しながらあしらいつつも、


裏ではどうしても計算だらけの面倒な感情がうごめいていくことは止められない、いや、むしろ俺は止めようともしていないわけで。



人付き合い用の簡易な感情回路、それとは別の部分で考えていた問題のうちのひとつは、植物の再生機能について────


人間の細胞とは違い、植物というものは小さな欠片のような細胞からでも、適切な条件下に置いておくことにより、芽を出してきて元の姿へと戻ろうとしていく。


街中に生やしたデロングも、ひとつの種からこの作用を使った手段で増やしてる。



これは再生ともいえるが、当然のように別の意味では分化であり。


もしこのような再生機能を、小説などでの主人公、いわゆるチートオリ主が持ってしまったと仮定してみると、


強敵との戦いで腕がちぎれた、いまこそ絶対再生機能発動!……そしてその結果は……


ちぎれた腕が瞬時に生えてくる────更には、ちぎれた方の腕にも身体が生えてきて、なんとふたりになっちゃった……という結末になる。


これはあくまで極端な例に過ぎないのだが。


だが、再生能力という面では、人間よりも上に位置する植物の再生機能の長所短所の把握は、ある意味、人間が再生機能を持つにあたって研究という点で通らなければならない道にあるのではないか。


最終的にはエルフに近い再生機能が得られればよいわけではあるけどね。



それで────元の世界の再生医療においては、自分の細胞から培養して作り出した組織の移植などが行われていた。


しかしこれの強化版などは結局は、クローン人間からの移植という人道的ではない手段へと進んでいくことは想像するにたやすい。


複雑な臓器を単純培養するよりも、元からその形に育つように決まっているクローン人間からの摘出の方が簡単なのは当然であるからだ。



もしサラの身体を手足が生えてくるような前例のほぼ無い再生ではなく、


このような手段を用いて治療すると考えると、


クローン、もしくはそれに類するような技術でいちからもうひとつ身体を作って、そこから移植するという手段になると思う。


つまり分化による再生体を利用する。


そうするとその移植もとの身体を持つものに対しては、精神的に吹っ切れないものが残るわけであり……


こんな心配するよりかは、サクっと普通と思えるような手段で再生出来るようであれば……それで万々歳なんだがな。





そしてもうひとつ。


今回の苺騒動。


終わってみれば大団円ってことだが。


元々優れていることがわかっている要素────しかしそれが世の中に受け入れられるには、時にはとんでもない手間がかかるという事実をまさに今回体感したわけである。


これもまたひとつ歯車が違えば、天動説と地動説の騒動に似た形の事件にすらなったことは間違いはない。


俺が毒の実を食わせようとしている、彼は悪魔よ!……とかいう形にね。



先駆者……というものは、例えば研究者であればその人が主張する説が社会の半歩先のものであれば、世の中に賞賛と共に受け入れられることも多いのではあるのだが。


……それが一歩も二歩も先のものであると、急に世の中の対応は偏見と反発に変わってしまうものなのである。


そしてその一歩も二歩も先に進んでいる先駆者が、遅れている社会に認められるには────


多くの遅れている存在たちに対して、まずは彼らをその説が理解できる程度の知性を持たせるまで教育して押し上げる必要が出てくる。


しかし当然、あらゆる意味で遅れている偏見者がそんなことを望むわけも無く、それは難航する。


そこに文明社会には常にありがちな、進みすぎた先駆者故の苦悩が展開する。


先駆者が遅れている大多数の人間の意識をわざわざ苦労をして変換してやらなければいけないという、ある意味、なんでこんなことをやってあげなくてはいけないのかという……先駆者の叫びが聞こえてきそうなことが。


そして最も問題となるべきことは、そういうその社会とはかけ離れたレベルに居る迫害されやすい先駆者の存在こそが、遅れている社会全体の大きな問題点を一気に解消できる鍵となりやすいということである。


……だからこそ社会全体の負の問題点の多くは、当たり前のごとく────解消されにくいのだ。



実際遅れている社会全体を変えるには、たったひとつのこんな苺の味を知らしめる程度のことですら、予想をはるかに超えた労力がかかるわけで。


俺がここ、この世界を変革していくにあたって、今後が不安になるような状況だと確信するような情報だらけであって……


今回、適度に流すようにして動いて得られた経験からは、やっぱり無駄に優しくいくよりは、威厳で押し通した方が楽でいい部分も多いかもな……と今更のように思わずにいられないわけだ。


それがいずれいい状況に結びつくのがほぼ確定してるようなものであれば、強攻策が推奨されるのは尚更ということである。





 


人気のまるっきりないと思われる伏線回でした。


こういう話ほど手間がかかるわりになあ……



話しは変わって


俺の成り上がり記とか消えてるけどどうしたんだろう。


弓使いの辿る道とかもいつの間にか消えてたし。


読んでた作品とかが消えてると、何かやるせない。

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