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第66話 辛醤

 

 

 

苦学生や独身男というものは、


手料理に飢えているイメージが強いようでいて、


実際には自分の嗜好に忠実な料理を作ることには右に出るものはいない料理オタクが多く。


何が言いたいかというと、


────やすく、はやく、うまく、────


すなわち自分を満足させる料理においては、彼らはプロフェッショナルなのである。


とはいえ、そういう部分が……自分の料理だけを食べてもらいたい女子にはあまりうけないらしいが。





それはともかく、


今回はメインおかずのポジションを〈牛丼〉と〈ぷるぷる〉のどっちにしようかな~っと迷ったが。


牛丼はやっぱり作ってから一晩経った方が美味しいので、俺の独断でプルプルの方に決まった。


プルプルってなんだよ!っと言うのは後で説明するとして。


ボケたお爺さんの箸の動きじゃあないことは確かだから。





で、まず、男のメシってのはお手軽で繊細さが要らず、豪快でなくてはならない。


その分、これは作業の殆どは、豚ばら肉の薄切りをただ炒めるだけだ。


そう、塩も胡椒もなーんもかけずただ炒める。


強火で手早く、豚バラの脂身が〈ぷるぷる〉として可愛く見えてくるまで。



んで、当然これだけではとても食べられない。


まず醤油を小皿に大匙3杯ぐらいとって、からしを多めに入れて軽く溶かす。


つまり辛子醤油だ。


これがいわゆるタレになる。



そして電子ジャーならぬ魔道ジャーからご飯をよそう。


普通の電子ジャーとは違って、これは保温しか出来ないんだけどね。


ご飯はこの間、俵で出てきた、おそらくのこしひかりだ。



これで完成である。


おいおい、もう終わりかよ、とぷるぷるを知らない人は思うだろう。


しかしもう終わりなのだ。


このプルプルした脂身の多い肉を辛子を溶かした醤油につけてからご飯と一緒に食べる。


通常は油っぽくていまいちな豚ばら肉が、この溶けた辛子の風味でさっぱりと、


というよりも強引に旨くて辛くてコクのある味わいへと変化するのだ。


ほんとにマジ旨いから。


特に男子にはおすすめ。


中学以上の男子のいる家庭でおすすめだ。


手抜きが出来るので作る人にもおすすめ。



ま、これは、あくまで俺のメインおかず。


幼女神様にはお手製のオムライスでいくのだよ。


「フンフンフーン」





「さあ、幼女神様、ご飯出来ましたよ~」


「わ~!」


「く~ん」


最近はこちびが幼女神様と遊んでくれてるので食事前は助かっている。


以前は食事作ってる最中も、幼女様が片足にまとわりついてくるので、


嬉しいんだか邪魔なんだかわからない状態だったんだけど。



「ケチャップをかけますね。少々お待ちを」


「わくわく」


「くんくん」


「よーし、出来た! んで、こちびはこっちな」


「く~ん」


こちびには骨付きの鶏のモモ肉だ。


クリスマスとかでよく食べるアレ。


まあ、好き嫌い無くなんでも食うんだけどな。こいつは。



「では~、いただきます!」


「ます~」


「くーん」



「ん~、うまい! 今日はいろいろあって腹減ってたからな~」


「はむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむ」


「ぺろぺろ」



「いやいや、幼女神様! それペースめっちゃはや過ぎだから!」


「あ~ん」


「って、これが欲しいんですか? でも男向けのメニューで辛いですよ?」


「んっ! だいじょぶ!」


「……仕方ないですね、はい、どうぞ」


「はむっ」


「美味しいんですか?」


「うん!」



っとまあ、こんな感じで食事は進んでいく…………





 


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