表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/112

第54話 長耳

 

 

 

普通の区域のものよりも、はるかに頑丈そうな構えの牢屋。


使われている素材からして、あちらとは扱いがかけ離れているのがわかる。


そして中に居る者らも、いくつもの錠や鎖に囚われて身動きすら殆ど出来そうも無い。


床面や壁にはいくつもの魔法陣と魔道具。


予想をするならこれらは魔法を抑制する、もしくは邪魔をするタイプのものであろう。


そして当然ここにいるのは────



「長耳……エルフ族か……」


「はい」



一般での常識であれば、既に絶滅しているとなっている種族。


非常に長命で、魔法に長け、それでいて容姿が特に美しいのが特徴の亜人。


そして、その髪の毛が魔道具の重要な材料となる……



「全部で20人ほど居るようです」


「髪の毛が刈られているエルフがいるのは、やはりそういうことだろうな」


「よくご存知で。多分、元次席は魔道具用の材料として売り飛ばしていたのかと……」


「ふむ……」



(それはおそらく王都へ売られていたんだろうな……しかも貴族関連、下手すると王族……)



おいおいおいおいおい……


これはもしかして、めっちゃやばいことに首を突っ込んでる、そういう感覚がビンビンするんですけど……


いんや、もしかしてどころじゃなく、もう死亡フラグがビックンビックン脈打ってるんですね?


えーと、いやさ、俺がじゃなく、この街の皆がだけど。


でも、元々廃墟みたいなものなんだよな、ここは。


お金分配して皆逃がしちゃえばいいんじゃないか?


俺は最終手段として逃げちゃえばいいだけだから気が楽だ。


でもなあ、そこまで薄情なのも少し……


このまま何もしないと、この先どうなるのか。


少し推察してみようか……



まず、俺が敵側だと過程して想定すると────


最も重要視するのは、財宝やらの資産の回収とエルフの身柄をおさえることだな。


次に、目撃者とか関係者やらの始末。


俺とか纏め役とか補佐役はまっさきに狙われそうだ。


街の皆は……あまり関係なさそう……


徹底的なら始末される可能性もないというわけでもないが。


拉致されて事情聴取っというセンも、大体は街の噂になってるから、それをする必要は無い。


元次席の館のメイドとかの中に、ある程度通じているやつらはいそうだし。


もう既に組織とかに連絡は行っているんだろう……まずったな。


しかし今更だ、あの時点では雇われてるものまで拘束は難しかった。


まさかここまで大事おおごとになるとは思わなかったしなあ……


とりあえず、財宝は異次元ポケットへ一時退避。


後はエルフと俺と纏め役と補佐役さえ隠れればなんとかなる、と思うんだが。


あ、財宝が奴の個人的な所有っぽいから、来るのは貴族関係の手じゃなく、盗賊団で私軍の可能性が高いんじゃ?


それも利益で結ばれた関係じゃなく、洗脳されまくった忍者軍団っぽいようなのあたりが……


あー、そう言えば……ここを軍隊レベルで占拠しにくる可能性もあるし。


そうなるともう街の皆も危うい……


うげ……ちょっと胃が痛くなってきた。





「くーん」


「こちび? それは何だ……?」


先ほどから姿を見なかったこちびが、目の前で何やら金色の十字架のようなものを咥えて、さかんに尻尾を振っている。


それをしゃがんで受け取ってみると、何やら独特の縞々模様が刻まれているようで。



「…………鍵か?」


「それはもしかして、この先にある頑丈な扉を開ける為のものでは?」



(おいおい、まだ何かあるのか……ハア……)





 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ