ライバル?
ところで、この集まりは本日急に思い立ったわけでなく、数日前からもう話が成立していて。
ある帰り道にて斎宮さんと僕がその話をし、それから日坂くんと織部さんも誘おうという話になり、斎宮さんが日坂くんを、僕が織部さんに声を掛け、二人とも快諾の意を示してくれたという流れで。
――ともあれ、楽しい昼食の時間が始まり数分後。
「――いやー、やっぱ完全に新里だよね! 前半のMVPは」
【……も、もうあれは忘れてください斎宮さん。僕はもう、極力思い出したくもありませんし……】
「……ったく、そろそろ揶揄うの止めてやれよ、夏乃。でも、新里もそんな恥ずかしがることねえよ。傍目からも、頑張ってたのは伝わってたし」
【……日坂くん……はい、生涯記憶に刻んでおきます】
「うん、前から思ってたけど、巧霧のこと好き過ぎじゃない? 新里」
これ以上、ライバル増やさないでよ――そう、額に軽く手を当て呟く斎宮さん。……えっと、ライバル? 斎宮さんと日坂は同じチームなのに、ライバルとはいったいどう……ああ、そうか。同じチームであり大切な仲間であっても、同時に切磋琢磨し合うライバルでもあるということか。流石は斎宮さん、いつ何時であっても向上心を忘れな――
「……うん、また何か変な勘違いしてそうだけど……うん、もう良いや。新里だし」




