表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
声にならない想いを乗せて  作者: 暦海


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/287

体育祭

「――さて、説明は以上になるけど……何か、質問のある人はいるかな?」

「せんせー、パン食い競争のパンはなに~?」

「うん、ごめんだけど流石にまだ分からないな。でも、たぶんアンパンとかじゃないかな」



 およそ二週目経た、放課後のホームルームにて。

 楽しそうに尋ねるクラスメイトの質問に、少し呆れたような微笑で答える先生。そんな、何とも和やかな雰囲気につい微笑ましくなってしまう。


 ともあれ、何のお話かというと――来たる一ヶ月後、六月上旬に開催される体育祭に関してで。




「ところでさ、新里にいざとは何に出るの?」

【僕は一応、障害物競争に。斎宮さいみやさんは?】

「あたしは玉入れと、それから最後の全学年男女混合リレー。一応、皆からの推薦で選ばれたんだよ?」

【へえ、やっぱり凄いです斎宮さん】


 それから、数十分経て。

 空き教室にて、和やかな雰囲気でそんなやり取りを交わす僕ら。言わずもがな、テーマは体育祭に関してで。……それにしても、やっぱり凄いなぁ斎宮さん。まあ、去年の体育祭でも凄く速かったしね。


 あ、ちなみに僕は去年、借り物競走に――そして、お題はなんと友達……うん、ほんと困りました。



「……それでさ、新里は今年、応援団やるの?」


 すると、話題転換とばかりに少し改まった様子でそう切り出す斎宮さん。……いや、転換してないか。むしろ、普通に自然な流れだし。まあ、それはともあれ――


【……はい、少し緊張しましたが……その、今年は挑戦してみようかと】


 そう、躊躇いがちに答える。言わずもがなかもしれないけど……本来、僕はそういう目立つことに参加するタイプじゃない。実際、当然のごとく去年は参加しなかったし。


 だけど……本音を言えば、全く憧れがないわけでもなく。そして、何より……先頭の列で、一生懸命手を振り声を上げる斎宮さんの姿が、ひときわ僕の心中なかに鮮明に――


「……そっか、うん、良いことだと思う」

「あっ、ありがとうございます……」


 すると、柔和に微笑みそう告げてくれる斎宮さん。だけど……心做しか、その表情は何処か不安そうにも見えて……うん、やっぱり気のせいかな?






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ