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声にならない想いを乗せて  作者: 暦海


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……流石に、ちょっと――

「…………ふぅ」



 ある休日の夜のこと。

 自室にて、だらりとベッドに仰向けになる私。夕方くらいまでバイトして、帰ってから少し休んで少し勉強、それから夕食を終え入浴――そして、今に至る。何かしら用事がなければ、これがあたしの典型的な休日の過ごし方で。



 ……さて、それはそれとして――


「……流石に、ちょっと焦るよね」


 そう、一人呟く。何の話かと言うと……まあ、言わずもがなかもしれないけど、の新入生――織部おりべさんの件で。


 うん、こう言っては何だけど……正直、自分の容姿にそれなりの自信はある。……うん、ほんと自分で言うのもどうかとは思うけど……それでも、それなりの自信はある。そして、それはあたしに対する周囲の評価を鑑みてもある程度の説得力はあると思う。


 ただ……それでも、あの子は流石に強く警戒せざるを得ない。正直……うん、相当可愛い。それはもう、ほんとびっくりするくらい。


 尤も、彼が容姿だけでその相手に惹かれることはまずないだろう。ないだろうけど……うん、なんか仲良さそうだったし。あたしほどでなくとも、なんか仲良さそうだったし……うん、今思い出してもモヤモヤして――


 ……いや、それはいい。良くはないけど、今はいい。それよりも――



「……負けないから……絶対、譲らないから」




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