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……まあ、それはそうだよね。
そういうわけで、あのお願いをきっかけにその後、彼と同じ時間を過ごせるようになった。……ただ、なったは良いのだけれど……どうにも、友達以上に距離は縮まらなくて。……まあ、それはそうだよね。郁島会長に告白したいって言ったんだから、あたし。
そして、あれから五ヶ月ほどが経過したあの日――いよいよ痺れを切らしたのか、まさかの氷兄から行動を起こしてくるという事態に。……いや、痺れを切らしたというより――自分が高校を去る前に、何かしら出来ることをしようと思ってくれたのだろう。うん、やっぱりお節介で……やっぱり、凄く優しい。
ただ、それにしても……うん、随分と大胆な手に打って出たよね、氷兄。ほとんど関わっていないはずの一後輩に、卒業前に突然告白なんて。