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正夢じゃないよね?
――ただ、それはそれとして。
【……ときに斎宮さん。少し以前から思っていたのですが……こうして遊んでばかりで良いのでしょうか、僕ら】
「ん? 急にどしたの新里。と言うか、別に遊んでばかりでもないでしょ。ちゃんと勉強もバイトもしてるし、あたし達」
【……ですが、斎宮さん。ひょっとすると、別の世界ではそういった部分はざっくり省かれ、平時の馬鹿馬鹿しいやり取りのみが描かれている可能性も――】
「うん、ほんとにどうした?」
【そして、近いうちに『お前ら遊んでばっかで全然働いてねえな』といったごツッコミが入る可能性も――】
「誰からだよ」
そう、ほんとに呆れたような表情でツッコミを入れる斎宮さん。……いや、まあその……実は昨夜、そのような夢を見てしまいまして……うん、正夢じゃないよね?