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お題シリーズ4

安心できる場所

作者: リィズ・ブランディシュカ



 住んでいた家から、大人に手を引かれて別の場所へ連れてこられた。


「今日からここがあなたのお家よ」


 ここでは、殴られたりしない。

 ここでは、食事をぬかれたりしない。

 ここでは、理不尽なことで悪口を言われたりしない。


 そう、らしい。


 ここでは、安心していい。


 らしい。


 連れてこれらた場所では、同じ年くらいの子供達が大勢存在していた。


 暗い顔をした子供や、気弱そうな顔をした子供、元気そうな顔をした子供や、楽しそうな顔をした子供、色々な子供がいた。


 彼等は、僕と同じらしい。


 家族にギャクタイされて、ホゴされてここに来たらしい。


 ここでは、安心して暮らせると言われて。


 そう?


 本当にそうなのかな。


 目の前、子供達はみんな楽しそうに玩具で遊んでいたり、走り回ったりしている。


 僕を危険にさらすものは、まるで見当たらなかった。


 怖い大人もいない。


 見守っている大人は優しい顔をしている。


 怖い顔なんてどこにもない。


 なら、安心して、いいのかもしれない。


 僕は少しだけ泣きたくなった。


 ずっと、怖い場所にいたけど、ここならきっと怖い思いに悩まされる事なく過ごせるんだ。




 子供達を見守る職員たちは、にこにこしながら安心していた。


 つれてきた当初は不健康そうな子供もおおかったが、日が経つにつれて顔色がよくなってきた。


 ちょっと優しくすれば、すぐ結果がでるなんて、


 子供は単純だ。


「これで、今月のノルマは達成できそうですね」

「そうね。先月は材料不足だったからボスに怒られちゃったけど、今月なら大丈夫そう」



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