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プロローグ:いつもの朝

 その日も、少年の一日はいつも通りに始まった。

 少年の名前は「天神煌夜あまがみ・こうや」という。天の神に煌めく夜と書いて「天神煌夜」だ。

 我ながら随分とまあ仰々しい名前だと思う。何より常人には大変読みにくいというのがある。初対面の人にまともに名前を読んでもらった事などほとんどない。彼の名字を見た人は大抵「てんじん?」とか読む。そして名前を見た人は「はい? 何て読むのですかこれ?」という顔をする。そりゃあしょうがないよなあと煌夜は思う。

 でもまあ別に名前を読み間違えられた程度で絶望するような弱っちい性格でもないため特に気にしてはいない。というかもう慣れたと言ったほうが正しい。

 ともあれそんな煌夜はその日も自室のベッドの上で目を覚ました。


「……………ああ…ねむ……」


 まだ眠気の残る眼で壁に掛けてある時計を見る。長い針は12、短い針は6を指していた。要するに朝の六時である。煌夜の体内時計は結構正確なため、目覚時計など使わなくとも基本はこのくらいの時間に目が覚めるのだ。


「………起きよう」


 朝の支度を開始するためベッドから起き上がった。


 洗面所にて顔を洗い、しつこく顔面に張り付いていた眠気及びダルさを吹き飛ばす。そうしてから再び自室に戻り、彼の通う高校の制服――紺色の学生服、男女共にブレザータイプ――を身に纏う。

次に朝食を作るために台所に向かった。冷蔵庫の中を適当に漁って食材を取り出して調理する。

 この時点で大体分かるだろうが、彼は一人暮らしをしているのだ。だから自分で調理しなければ問答無用で飯抜きの空腹状態となる。

 幸い煌夜自身は料理することに面倒臭さは感じない。

だが最初に料理に挑戦した頃は苦労した。四苦八苦した挙げ句出来上がったのがまんま目玉のオヤジな目玉焼きだった。これを学校の友人に見られたら自分の長めの前髪と合わさって『おいキタロウ』なんて呼ばれてしまうかもしれないほどの素晴らしく芸術的な出来だった。それなりに上達した今となっては作れと言われても作れないが。

 調理を終え、出来上がった朝食を摂るため居間へと移動。テレビを点けてリモコンでニュース番組に設定してから、


「いただきます」


と言って両手を合わせた。

 どこかで今煌夜がした行為は一部の方々から見たらどこか宗教的でよろしくないザマスとの批判があった気がするが、彼からしてみたらそんなもん関係ねえのである。幼い頃からの習慣だ。

 食べながら見ていたテレビでは有名な芸能人二人がまさかの結婚だの両親を暴行した親不孝な少年だのといったニュースが流れていた。

 天気予報を見ると本日は晴天らしい。いい事だ。ただし夜には雨との事。

 朝食を済ませ、歯磨きを終えた煌夜はしばらくぼんやりとテレビを見た後消して居間を後にする。自室からあらかじめ用意していた学生鞄を手に玄関へ向かう。

 靴を履いてから、ポケットから携帯電話を取り出してそれを開いた。表示されている時間は『7:55』。


「ん、今日も落ち度はなし。オッケーオッケー」


 それからドアを開いて外へ向かう――途中で一度振り返り、


「―――行ってきます」


それだけ言った。

 もちろん、その家には自分以外は誰も住んでいない。変な居候がいる訳でもなくかわいらしい幽霊が憑いている訳でもない。ただ単にいただきますと同じく習慣なのだ。

 そうしてしっかりと鍵をかけた事を確認し、学校へと向かった。




 天神煌夜、十六歳。現在高校一年生。今朝もその生活に特に異常はなし。







 運命の時は、確かに近づいていた。





うーむ。書いちゃったよ………。所々に(或いは全部)自らの知性の無さを露呈してしまっている文章があろう事とは思いますが、どうか暖かく優しく見守ってください。

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