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悪魔祓いの旅路録  作者: 日朝 柳
星座の導き

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21/110

食事

幸い、森を抜けた先に港があるらしくとりあえずはここから出られそうだ。森を進むと港へと続くであろう草の生えていない道が見えてきた。

港まで歩いて辿り着いた頃にはもう日も登りきって、それに呼応するようにお腹が鳴る。お昼時なのでとりあえず酒場によることにした。

酒場は真昼間だというのに酒の匂いがきつく、以外にも飲んでいるのは女性だった。若々しい容貌とは裏腹にそこには空になった樽が2つも置いてあった。

「凄いなぁ」と思いながら特に声を掛けるなどはせずに二人は席に着く。

「ここって定食とかありますか?」

マスターだろう男性は

「定食ではないがオムライスとかならあるぞ」

「じゃあそれを二つ」

待ってる間に二人はこれからのことを話す。

この世界には十二の島が存在し、それぞれが独立して経済、政治が行われている。ヴァルゴは十二の島の中でも南の方にあり、行くのなら隣にあるレオかライブラがいい。

「でもライブラはちょっと僕が行きたくないかな」

それにまだ追われている身ではあるわけだし。

ということで行くのはレオが長の魔女の里がある獅子島へ向かうことになった。

ぼちぼち話もまとまった頃に、オムライスが運ばれて来た。

こんな酒場から出てきそうもないような出来栄えの料理に目を疑う。これをあの店主が作ったというのだから人は見かけによらないな。

「ありがとうマスター」

そう言って酒場を後にする。酒の匂いがきつかったせいか、外に出るとなんだか清々しい気分になった。

「大丈夫かアイラ。あそこは少し酒がきついね」

「そんなことないです。それより船を探しに行きましょう」

そう言っているアイラの顔は少し赤みを帯びていた。まさか匂いだけでよってしまうのだろうか。そんな小さな疑問は彼女を見失わないように駆け出すうちに失われてしまった。

港には観光船から商業船、旅客船など様々な船が入り乱れている。恐らくここらでは一番の港町なのだろう。市場や商店街もかなり賑わっている。

こういう街でもヴァルゴの影響かなのかは分からないが、あまり男性を目にすることがない。女性の方が圧倒的に多かった。

旅客船が多く集まっているところに行き、船員らしき人達に自分たちも乗せてくれないかという交渉をするが、どこもまともに取り合ってくれない。

特にこのご時世。僕とアイラは恐らく指名手配になっており、彼らにとってはそれは単なる嫌がらせでしかないのだ。

「どうしようか。このままじゃこの島から出れないな」

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